毎日使っているパナソニックの食洗機が、ある日突然エラーで動かなくなったら本当に困りますよね。
私も家電量販店で働いていると、「食洗機が途中で止まるんです…」「エラーの点滅ランプの消し方が分からなくて…」といったご相談をよくいただきます。
特に、ビルトイン食洗機のリセット方法が分からなかったり、卓上タイプでも電源が切れない状態に陥ってしまったりすると、どうしていいか分からず焦ってしまうものです。
ピーピーと音が鳴り、節電と強力が点滅し続ける…。
いざという時の強制終了の方法は?
もしかして水漏れエラー?その解除方法は?
10年使っているけど、点検解除方法ってあるの?
そんな、パナソニック食洗機に関するあらゆる「困った!」を解決するために、この記事をご用意しました。
食洗機は私たちの家事を楽にしてくれる大切なパートナーですから、正しい知識で対処して、一日でも長く快適に使いたいですよね。
この記事では、ご家庭で試せる簡単なリセット方法から、エラー表示別の具体的な対処法、さらには故障と間違えやすい症状まで、家電販売員の視点から分かりやすく解説していきます。
読み終わる頃には、急なトラブルにも慌てず対応できるようになっているはずですよ!
パナソニック食洗機リセット方法と症状別の対処法

- まずは試したい基本的なリセット手順
- ビルトイン食洗機のリセット方法
- 卓上食洗機のリセット方法
- 食洗機が途中で止まる場合の対処
- 電源が切れない時の強制終了の仕方
- 水漏れエラーの簡単な解除方法
まずは、パナソニックの食洗機に不具合が起きたときに、ご自身で試せる基本的なリセット方法や対処法について見ていきましょう。
多くのケースでは、専門業者を呼ばなくても簡単な操作で復旧することがあります。機種ごとの特徴や、症状に合わせた具体的な手順を分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
まずは試したい基本的なリセット手順
食洗機に何らかのエラーが表示されたり、動作がおかしくなったりした場合、まず試していただきたいのが「電源プラグの抜き差し」によるリセットです。
これは多くの家電製品に共通する最も基本的な対処法で、一時的なプログラムのエラーであれば、これだけで改善することが結構あるんです。
手順はとても簡単です。
たったこれだけです。
なぜ時間を置くかというと、本体内部のコンデンサなどに蓄積された電気を完全に放電させるためなんですね。これにより、マイコンが完全にリセットされ、正常な状態に戻りやすくなります。
ビルトインタイプでコンセントが見当たらない場合は、分電盤(ブレーカー)の食洗機専用のブレーカーを一度落とし、同じように時間を置いてから再度上げるという方法でも大丈夫ですよ。
ブレーカー操作の注意点
ブレーカーを操作する際は、どのブレーカーが食洗機に対応しているか必ず確認してください。間違ったブレーカーを落とすと、冷蔵庫など他の重要な家電の電源まで切れてしまう可能性があります。
この簡単な手順で、多くの「あれ?」という症状が解消される可能性があります。エラー表示が消え、通常通り運転できるか確認してみてください。
もし、これでも症状が改善しない場合は、他の原因が考えられますので、次のステップに進んでいきましょう。
ビルトイン食洗機のリセット方法
キッチンにすっきりと収まるビルトイン食洗機は、見た目もスマートで人気ですよね。ただ、いざトラブルが起きると、「どこをどう触ればいいのか分かりにくい」というお声もよく聞きます。
前述の通り、ビルトイン食洗機のリセットで最も簡単なのは、ブレーカーの入り切りです。
キッチンの分電盤に「食洗機」と書かれた項目があるはずなので、それを一度オフにし、数分待ってからオンに戻してみてください。
それでも改善しない場合、次に確認したいのが「止水栓」です。
給水エラーなどが頻発する場合、この止水栓が閉まりかけている可能性も考えられます。止水栓の場所はご家庭によって異なりますが、多くはシンク下の収納スペースの奥に設置されています。
リセット操作とあわせて、この止水栓のチェックも行ってみてください。特に、設置直後や、他の水道工事を行った後などに、誤って閉められてしまっているケースも少なくありません。
ただし、ご自身で触るのが不安な場合は、無理に操作せず、管理会社や専門業者に相談するのが安心ですね。
卓上食洗機のリセット方法
卓上(据え置き型)食洗機は、ビルトインタイプと比べて手軽に設置できるのが魅力ですが、リセット方法は基本的に同じです。
まずは、本体につながっている電源コードをコンセントから抜いて、5分以上待ってから再度差し込む方法を試してみてください。
卓上型の場合、本体の裏側やキッチン台の裏などにコンセントがあることが多いので、一度場所を確認しておくと、いざという時に慌てずに済みますね。
また、卓上型でよくあるトラブルの原因が、給水ホースや排水ホースの取り回しです。リセットを試みても給水エラーや排水エラーが解消しない場合は、以下の点を確認してみましょう。
意外と見落としがちなのが、排水ホースの折れ曲がりなんです。本体を少し動かした拍子に、裏でホースが変な角度に曲がってしまい、排水エラーが出てしまう…なんてこともありますよ。
これらの基本的な確認を行うだけで、エラーが解消することも多いです。機械の故障を疑う前に、まずは接続部分や設置状況を見直してみるのが、解決への近道かもしれません。
食洗機が途中で止まる場合の対処

「洗い始めてしばらくすると、なぜか運転が止まってしまう…」という症状も、非常によくあるトラブルの一つです。
この場合、いくつかの原因が考えられますが、ご家庭でまずチェックできるのは「排水フィルター(残さいフィルター)」の詰まりです。
食洗機は、洗い終わった汚れた水を排水しますが、この時に食器から出た食べ残しなどをキャッチするのが排水フィルターの役割です。このフィルターが目詰まりを起こすと、うまく排水ができなくなり、安全装置が働いて運転を停止してしまうことがあるんです。
お手入れ方法は機種によって多少異なりますが、基本的には庫内の底にあるフィルターを取り外して、水洗いするだけです。
このフィルター掃除は、理想を言えば毎回、少なくとも週に1回は行うのがおすすめです。
汚れが少ないように見えても、油分や細かいカスが網目を塞いでいることがあります。食洗機が途中で止まる症状が出たら、まずはここを徹底的にお掃除してみてください。
これだけで、嘘のように症状が改善されることも少なくないですよ。
電源が切れない時の強制終了の仕方
エラーランプが点滅し、ピーピーと音が鳴り続け、何をどうしても電源ボタンが反応しない…。これは本当に焦りますよね。
こういう緊急事態に陥った場合、最終手段として「ブレーカーを落とす」という方法で強制的に電源を遮断することができます。
ご家庭の分電盤(ブレーカーボックス)を見て、「食洗機」または「キッチン」などと書かれたブレーカーを探してください。そのスイッチを「切(オフ)」にすれば、食洗機への電力供給が止まり、運転は完全に停止します。
また、水漏れエラー(詳細は後述します)が発生している場合、電源を切ると強制排水ポンプも止まってしまいます。しかし、鳴り響く警告音や、操作不能な状態にパニックになってしまうよりは、一度落ち着くためにも、この強制終了の方法は覚えておくと安心です。
ブレーカーを戻しても同じ症状が続く場合は、残念ながら一時的なエラーではなく、部品の故障などが考えられるため、専門の業者に点検を依頼することをおすすめします。
水漏れエラーの簡単な解除方法
パナソニックの食洗機で「強力」と「少量」や「節電」などのランプが点滅し、警告音が鳴りやまない場合、それは「水漏れエラー」を知らせるサインであることが多いです。
このエラーは、本体の底にあるセンサーが水を検知したときに作動する、とても重要な安全機能なんです。
実際に水が漏れている場合はもちろんですが、実は「実際には水漏れしていないのにセンサーが誤作動している」ケースも少なくありません。
例えば、庫内で泡が大量に発生してしまったり、湿気によってセンサーが濡れてしまったり、という原因が考えられます。
もし、床下などが濡れていないことを確認できたら、以下の手順でエラーが解除できるか試してみてください。
このエラーの解除で最も重要なのは「センサー部分を完全に乾かすこと」です。センサーが濡れている限り、エラーは出続けてしまいます。
ドライヤーの冷風を内部に送って乾燥を早めるという方法もありますが、温風は部品を傷める可能性があるので避けてくださいね。
時間を置いてしっかり乾燥させた後、電源を入れ直してエラーが消えていれば、一時的な誤作動だった可能性が高いです。
エラー別パナソニック食洗機リセット方法と注意点

- エラーの点滅ランプの消し方について
- 「節電」と「強力」が点滅した時
- 10年点検ランプの点検解除方法
- リセットしても不具合が直らない
- 業者に修理を依頼する前の確認点
- 故障を防ぐための日頃の使い方
基本的なリセット方法を試しても改善しない場合、食洗機が表示しているエラーの内容に注目してみましょう。点滅するランプの組み合わせには、それぞれ意味があります。
ここでは、代表的なエラー表示の解説と、少し特殊な「10年点検ランプ」への対応、そしていよいよ修理を検討する際の注意点について、詳しく掘り下げていきます。
エラーの点滅ランプの消し方について
パナソニックの食洗機は、トラブルが発生すると、操作パネルのランプの点滅パターンで、その内容を教えてくれます。どのランプが、どのように点滅しているかを確認することが、原因を特定する第一歩です。
例えば、以下のような組み合わせがあります。(機種や年式によって異なります)
点滅するランプの組み合わせ | 考えられるエラー内容 |
---|---|
節電・標準・強力 など | 排水不良 |
節電・強力 など | 水漏れ(溢水)異常 |
標準・強力 など | 給水不良 |
全てのコースランプ | ドア開異常 |
これらのエラーランプは、原因が解消されれば、リセット操作(電源の抜き差しなど)で消えるのが基本です。
例えば、「排水不良」であれば、残さいフィルターを掃除すればエラーが消える、という流れになります。「ドア開異常」であれば、ドアを一度しっかり閉め直すだけで直ります。
つまり、ランプを消すこと自体が目的ではなく、ランプが示している原因を取り除くことが重要なんです。まずは落ち着いて、お使いの食洗機の取扱説明書を確認し、ランプの点滅が何を示しているのかを特定しましょう。
取扱説明書が見当たらない場合は、パナソニックの公式サイトで型番を検索すれば、電子版の取扱説明書を見ることができますよ。
「節電」と「強力」が点滅した時
「節電」と「強力」のランプが同時に点滅するエラーは、先ほども少し触れましたが、「水漏れ(溢水)異常」の可能性が非常に高いです。これは、食洗機の最も低い位置に設置された安全センサーが、水に触れたことを検知したサインです。
このエラーが出た場合、食洗機はそれ以上の給水を止め、内部に残った水を強制的に排出しようとポンプを動かし続けます。そのため電源を切っても動き続けたり、警告音が鳴りやまなかったりするのです。
もし、実際の水漏れがなく、洗剤の間違いでもない場合は、湿気などによるセンサーの一時的な誤作動が考えられます。「水漏れエラーの簡単な解除方法」でご紹介したように、内部をしっかりと乾燥させることで復旧する可能性があります。
ただし、このエラーが頻繁に起こる場合は、パッキンの劣化や内部ホースの亀裂など、本格的な故障の前兆である可能性も否定できませんので、注意深く様子を見るようにしてくださいね。
10年点検ランプの点検解除方法
ある日突然、「点検」というランプが点滅し始めて、「他のエラーとは違うけど何だろう?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
これは、2009年4月から2021年7月までに製造された特定のモデルに搭載されている機能で、「製造から約10年が経過したので、安全のためにメーカーによる点検をおすすめします」というお知らせなんです。
大事なことなのでお伝えしますが、これは故障のサインではありません。点検ランプが点滅していても、食洗機は通常通り使用することができます。
この点検ランプは、ユーザー自身で消すことができない仕組みになっています。ランプを消すには、パナソニックに有料の「長期使用製品安全点検」を依頼し、専門の作業員の方にリセットしてもらう必要があります。
「点検は義務なの?」とよく聞かれますが、現在は法改正により任意となっています。
ただ、10年も経つと部品も劣化してきますので、これからも安心して使い続けるために、一度プロの目で見てもらうのは良い機会だと思いますよ。
とはいえ、「点検費用をかけるほどではない」「点滅が気になるだけ」という方もいらっしゃるでしょう。
実は、特定のボタンを組み合わせることでリセットできる非公式な裏技も存在するようですが、メーカーが推奨していない操作は、予期せぬ不具合を引き起こす可能性もゼロではありません。
基本的には、「点検を受ける」か「点滅したまま使い続ける」かのどちらかを選択することになります。
リセットしても不具合が直らない

これまでご紹介した基本的なリセット方法や、フィルター掃除などを試しても、一向に症状が改善しない…。そうなると、残念ながら部品の劣化や故障の可能性が高まってきます。
食洗機は、水を温めるヒーター、水を循環させるポンプ、水位を検知するセンサー、動作を制御する電子基板など、多くの精密な部品で構成されています。これらの部品は、長年使用することでどうしても摩耗したり、故障したりすることがあります。
個人での分解・修理は絶対にNG!
インターネットで検索すると、自分で部品を交換して修理した、という情報が見つかることもありますが、これは大変危険です。
水と電気を扱う製品なので、知識がないまま分解すると、感電や火災、さらなる水漏れの原因になりかねません。修理は必ずプロの専門業者に任せましょう。
特に、以下のような症状は、部品故障のサインかもしれません。
これらの症状が見られたら、無理に使い続けず、次のステップとして修理の依頼を検討するのが賢明です。
業者に修理を依頼する前の確認点
いざ修理を依頼しようと決めたら、その前にいくつか準備をしておくと、その後のやり取りがとてもスムーズに進みます。慌てて電話する前に、以下の3つのポイントを確認しておきましょう。
修理費用の概算も、電話の時点である程度教えてもらえることが多いです。
「このエラーだと、出張費と技術料、部品代込みで〇〇円から〇〇円くらいが目安です」といった形ですね。事前に心づもりができるので、ぜひ聞いてみてください。
これらの準備をしてから、メーカーの修理相談窓口や、購入した販売店に連絡することで、的確な対応をしてもらいやすくなりますよ。
故障を防ぐための日頃の使い方
食洗機は決して安い買い物ではありませんから、できるだけ長く、快適に使いたいですよね。そのためには、日頃のちょっとした心がけがとても大切になります。
故障のリスクを減らし、寿命を延ばすための使い方ポイントをいくつかご紹介しますね。
毎日使うものだからこそ、こうした「いたわり」の気持ちが、結果的に製品の寿命を延ばすことにつながるんですね。
総括:パナソニック食洗機のリセット方法と対処法
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。