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空気清浄機や加湿器の掃除!クエン酸と重曹はどっちを使うのが正解?

空気清浄機のマメ知識

空気清浄機や加湿器のお手入れ、クエン酸と重曹のどちらを使えばいいか迷ったことはありませんか?

特に加湿機能付きの空気清浄機だと、水垢やフィルターの汚れなど、気になるポイントがたくさんありますよね。

クエン酸と重曹はどちらもナチュラルクリーニングの代表格ですが、実はそれぞれ得意な汚れが違うんです。間違った使い方をすると、汚れが落ちないどころか、機器の故障につながる可能性も。

この記事では、空気清浄機や加湿器の汚れの種類に合わせて、クエン酸と重曹をどのように使い分ければ良いのか、それぞれの効果的な掃除方法から注意点まで、詳しく解説していきますね。

この記事のポイント
  • クエン酸と重曹の基本的な性質の違い
  • 空気清浄機と加湿器の汚れの種類に合わせた使い分け
  • フィルターなどをつけおき洗いする際の手順
  • やってはいけない掃除方法とその理由

空気清浄機と加湿器の掃除 クエン酸と重曹どっちが良い?

クリーン家電ガイド:イメージ

クエン酸と重曹、どちらもエコで手軽な掃除アイテムとして人気ですが、それぞれの特性を理解することが大切です。汚れの性質に合わせて正しく使い分けることで、掃除の効果がぐっと上がりますよ。

ここでは、基本的な違いから具体的な活用シーンまで、一緒に見ていきましょう。

クエン酸と重曹の基本的な違いとは

クエン酸と重曹、名前はよく聞くけれど、具体的に何が違うのかご存知でしょうか?

この二つの最も大きな違いは「液性」にあります。簡単に言うと、酸性かアルカリ性か、ということですね。

掃除の基本は、汚れを中和させて落とすことなので、この性質の違いを理解するのがとても大切になります。

クエン酸vs重曹 比較表
項目 クエン酸 重曹
液性 酸性 弱アルカリ性
得意な汚れ アルカリ性の汚れ(水垢、石鹸カス、アンモニア臭など) 酸性の汚れ(油汚れ、皮脂汚れ、焦げ付きなど)
形状 白い粉末 白い粉末
消臭効果 トイレのアンモニア臭など 生ゴミの腐敗臭、靴の臭いなど
注意点 塩素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生
鉄製品に使うと錆びる可能性がある
アルミ製品に使うと黒ずむ可能性がある
水に溶けにくく研磨効果がある
クエン酸
液性
酸性
得意な汚れ
アルカリ性の汚れ(水垢、石鹸カス、アンモニア臭など)
形状
白い粉末
消臭効果
トイレのアンモニア臭など
注意点
塩素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生
鉄製品に使うと錆びる可能性がある
重曹
液性
弱アルカリ性
得意な汚れ
酸性の汚れ(油汚れ、皮脂汚れ、焦げ付きなど)
形状
白い粉末
消臭効果
生ゴミの腐敗臭、靴の臭いなど
注意点
アルミ製品に使うと黒ずむ可能性がある
水に溶けにくく研磨効果がある

クエン酸は酸性なので、水道水に含まれるミネラルが固まったアルカリ性の「水垢」を溶かして落とすのが得意です。加湿器のフィルターやトレイが白くカリカリになってしまうのは、この水垢が原因ですね。

一方、重曹は弱アルカリ性。そのため、キッチン周りの油汚れや、手垢・皮脂といった酸性の汚れを中和して落とす力があります。また、重曹には研磨効果や消臭効果もあるので、様々な場面で活躍してくれる優れものなんです。

このように、落としたい汚れがアルカリ性なのか酸性なのかを見極めて、それぞれ反対の性質を持つ洗浄剤を選ぶのが、お掃除上手になるための第一歩と言えますね。

空気清浄機の汚れに効果的なのは?

空気清浄機掃除ガイド
対象部位 汚れの種類 清掃方法・効果的な洗剤 注意点
加湿フィルター
・トレー
白いカリカリとした水垢
(ミネラル分の固着)
アルカリ性の汚れ
クエン酸酸の力で水垢を柔らかくして溶かす。クエン酸水に浸け置きしてから軽くこすり洗いする。 塩素系漂白剤との併用は禁止。鉄製部品への使用は錆の原因となる。
本体・吸気パネル 手垢・皮脂汚れ
酸性の汚れ
重曹重曹を水に溶かした重曹水で拭き掃除する。弱アルカリ性の力で皮脂汚れを中和して除去。 アルミ製部品への使用は黒ずみの原因となる場合がある。
フィルター全般 生活臭・タバコ臭
その他のニオイ蓄積
重曹消臭効果により蓄積したニオイを中和・除去。重曹水での軽い清拭も効果的。 脱臭フィルターは水洗い不可のものがほとんど。取扱説明書で必ず確認すること。
加湿フィルター・トレー
汚れの種類
白いカリカリとした水垢(ミネラル分の固着)
アルカリ性の汚れ
効果的な洗剤・清掃方法
クエン酸酸の力で水垢を柔らかくして溶かす。クエン酸水に浸け置きしてから軽くこすり洗いする。
塩素系漂白剤との併用は禁止。鉄製部品への使用は錆の原因となる。
本体・吸気パネル
汚れの種類
手垢・皮脂汚れ
酸性の汚れ
効果的な洗剤・清掃方法
重曹重曹を水に溶かした重曹水で拭き掃除する。弱アルカリ性の力で皮脂汚れを中和して除去。
アルミ製部品への使用は黒ずみの原因となる場合がある。
フィルター全般
汚れの種類
生活臭・タバコ臭
その他のニオイ蓄積
効果的な洗剤・清掃方法
重曹消臭効果により蓄積したニオイを中和・除去。重曹水での軽い清拭も効果的。
脱臭フィルターは水洗い不可のものがほとんど。取扱説明書で必ず確認すること。

空気清浄機のお掃除と一言で言っても、実は汚れる場所によって原因が異なります。そのため、汚れの種類に合わせてクエン酸と重曹を使い分けるのが効果的です。

まず、加湿機能付きの空気清浄機で最も気になるのが、加湿フィルターやトレーに付着する白いカリカリとした「水垢」ですよね。これは水道水に含まれるミネラル分が固まったアルカリ性の汚れなので、「クエン酸」が非常に効果的です。酸の力で水垢を柔らかくして溶かしてくれます。

次に、本体や吸気パネルについた「手垢」や「皮脂汚れ」。これらは酸性の汚れになりますので、弱アルカリ性の「重曹」を使うとキレイに落とすことができます。重曹を水に溶かした重曹水で拭き掃除するのがおすすめです。

また、お部屋の空気を吸い込むことで、フィルターにはホコリ以外にも様々なニオイが蓄積します。特に、生活臭やタバコのニオイが気になる場合は、重曹の消臭効果が役立つこともあります。

ただし、最近の空気清浄機に搭載されている脱臭フィルターは水洗い不可のものがほとんどなので注意が必要です。取扱説明書をよく確認してくださいね。

私がお店でお客様にご案内する際も、「水回りにはクエン酸、本体のベタつきには重曹」という風にお伝えすることが多いです。まずは、お使いの空気清浄機のどの部分の汚れが気になるのかをチェックしてみてください。

加湿器の水垢にはクエン酸がおすすめ

先ほどもお伝えしたように、加湿器や加湿機能付き空気清浄機のお手入れで一番の悩みどころは「水垢」ではないでしょうか。

給水タンクや加湿フィルター、トレーの周りが白くガリガリになってしまう、あのかたまりです。

この水垢の正体は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル分。これらはアルカリ性の性質を持っています。

そのため、反対の性質である「酸性」のクエン酸を使うことで、化学的に中和させて汚れをゆるめ、落としやすくすることができるんです。

具体的なお掃除方法としては、クエン酸を溶かしたぬるま湯に、水垢が気になるパーツをつけおきするのが最も効果的です。

クエン酸水の作り方ガイド
項目 詳細・目安
クエン酸水の濃度 ぬるま湯1リットルに対して、クエン酸大さじ1杯程度(約15g)が目安です。
汚れがひどい場合は少し濃いめに作っても良いと思います。
つけおき時間 30分から2時間程度が目安です。
あまり長時間つけすぎると、パーツを傷めてしまう可能性があるので注意してください。
クエン酸水の濃度
ぬるま湯 1リットル
+
クエン酸 大さじ1杯程度(約15g)
汚れがひどい場合は少し濃いめに作っても良いと思います。
つけおき時間
30分から2時間程度が目安です。

あまり長時間つけすぎると、パーツを傷めてしまう可能性があるので注意してください。

つけおきが終わったら、古い歯ブラシなどで優しくこすると、ポロポロと面白いように水垢が取れていきますよ。強くこすりすぎるとフィルターなどを傷つけてしまうので、あくまで優しくお手入れするのがポイントです。

最後は、クエン酸が残らないようにしっかりと水で洗い流し、完全に乾かしてから本体に戻しましょう。この一手間をかけるだけで、加湿効率の低下や嫌なニオイの発生を防ぐことにつながります。

重曹は油汚れや手垢に効果を発揮

一方で、重曹が得意とするのは酸性の汚れです。空気清浄機や加湿器の周りだと、どのような汚れが考えられるでしょうか?

例えば、キッチンやダイニングの近くに置いている場合、調理中の油が空気中に舞って、本体に付着することがあります。このような油汚れは酸性なので、弱アルカリ性の重曹が活躍します。

また、スイッチ周りや本体を移動させるときに触れる部分には、私たちの手から出る皮脂や手垢が付きやすいですよね。これも同じく酸性の汚れです。

こういった汚れには、重曹を水に溶かした「重曹水」で拭き掃除するのがおすすめです。

重曹水の作り方と拭き掃除ガイド
項目 詳細・方法
重曹水の濃度 100mlに対して、重曹を小さじ1杯程度が目安です。
スプレーボトルに入れておくと便利です。
💡 使う前によく振って、重曹をしっかり溶かしてから使用してください。
拭き掃除の方法 柔らかい布に重曹水を吹きかけて、優しく拭き取ります。

直接本体にスプレーすると、内部に水が入り込んで故障の原因になる可能性があるので避けてください。
⚠️ 電子機器の掃除では、必ず電源を切り、プラグを抜いてから作業しましょう。
重曹水の濃度
100ml
+
重曹 小さじ1杯程度
🧴
スプレーボトルに入れると便利
💡 使う前によく振って、重曹をしっかり溶かしてから使用してください。
拭き掃除の方法
1
柔らかい布に重曹水を吹きかける
2
優しく拭き取る
⚠️
直接本体にスプレーしない(故障の原因になる可能性)
⚠️ 電子機器の掃除では、必ず電源を切り、プラグを抜いてから作業しましょう。

拭き掃除の後は、固く絞ったきれいな布で水拭きし、最後に乾拭きして仕上げます。重曹には研磨作用もあるので、強くこすりすぎると本体に細かい傷がついてしまうことがあります。力を入れずに優しく拭くのがポイントです。

また、重曹には消臭効果も期待できるので、本体の表面についた生活臭が気になるときにも役立ちます。

ただし、内部のフィルターの臭いに対しては、先述の通り水洗いできるかどうかの確認が必須なので、その点は注意してくださいね。

フィルター掃除はつけおきが基本

空気清浄機や加湿器の性能を維持するために欠かせないのが、フィルターのお手入れです。特に加湿フィルターは水垢が付きやすく、集塵フィルターや脱臭フィルターはホコリやニオイが付着します。

これらのお手入れの基本は、やはり「つけおき洗い」ですね。
ただし大前提として、お使いの機器の取扱説明書を必ず確認してください。

フィルターの中には、絶対に水洗いしてはいけないもの(例えば多くの集塵HEPAフィルターや活性炭脱臭フィルター)があります。水洗いしてしまうと、フィルターの性能が著しく低下したり、型崩れして使えなくなったりするんです。

水洗い可能なフィルターであることを確認した上で、つけおき洗いを始めましょう。

フィルター別掃除方法ガイド
フィルタータイプ 汚れの特徴 効果的な清掃方法
加湿フィルター 主にアルカリ性の水垢汚れが中心 クエン酸を溶かしたぬるま湯につけおきします。

白い固まりが柔らかくなったら、優しく洗い流してください。
水洗い可能な
脱臭フィルターや
集塵フィルター
皮脂汚れや生活臭が気になる場合 重曹を溶かしたぬるま湯が効果的な場合があります。

軽くすすいで、しっかり乾燥させてから取り付けてください。
加湿フィルター
汚れの特徴
主にアルカリ性の水垢汚れが中心
効果的な清掃方法
1
クエン酸を溶かしたぬるま湯を準備
2
フィルターをつけおきする
3
白い固まりが柔らかくなったら優しく洗い流す
水洗い可能な脱臭・集塵フィルター
汚れの特徴
皮脂汚れや生活臭が気になる場合
効果的な清掃方法
1
重曹を溶かしたぬるま湯を準備
2
フィルターを浸して清掃
3
軽くすすいで、しっかり乾燥させる
4
完全に乾いてから取り付け

つけおきが終わった後のすすぎは非常に大切です。
クエン酸や重曹の成分が残っていると、それが新たな汚れやニオイの原因になったり、機器を傷めたりすることがあります。流水で十分に、丁寧にすすいでください。

そして、最も重要なのが「完全に乾かす」ことです。
生乾きの状態で本体に戻してしまうと、雑菌やカビが繁殖する絶好の環境を作ってしまいます。風通しの良い日陰で、完全に乾くまでしっかりと時間をかけてくださいね。

クエン酸と重曹を混ぜるのは危険?

掃除に関する情報を見ていると、「クエン酸と重曹を混ぜるとパワーアップする」といった話を聞いたことがあるかもしれません。ですがこれは掃除という観点から見ると、あまり意味がないばかりか注意が必要な行為なんです。

酸性のクエン酸とアルカリ性の重曹を混ぜると、化学反応が起きて二酸化炭素の泡が発生します。この泡が汚れを浮かせて落とす、と言われることもありますが、実際には酸とアルカリがお互いの性質を打ち消し合う「中和」という反応が起きているだけ。

つまり、水垢を落とすクエン酸の力も、油汚れを落とす重曹の力も、両方とも弱まってしまうんです。せっかくの洗浄パワーがもったいないですよね。

さらに、この反応を密閉された容器の中で行うのは非常に危険です。
発生した二酸化炭素ガスで容器内の圧力が急激に高まり、破裂する恐れがあります。スプレーボトルなどに入れて混ぜるのは絶対にやめてください。

基本的に、掃除においてはクエン酸と重曹を混ぜて使うメリットはありません。

  • 水垢などアルカリ性の汚れには「クエン酸」を単体で使う
  • 油汚れなど酸性の汚れには「重曹」を単体で使う

このように、汚れの種類に応じてそれぞれを使い分けるのが、最も安全で効果的な方法です。

もし両方の汚れが気になる場所を掃除する場合は、例えば先に重曹で油汚れを落としてから、次にクエン酸で水垢を落とす、というように、別々の工程で使うようにしましょう。

加湿器や空気清浄機で重曹とクエン酸はどっちを使うべきか解説

クリーン家電ガイド:イメージ

ここまで、クエン酸と重曹の基本的な違いや得意な汚れについて見てきました。ここからは、この知識を元により実践的なお手入れ方法を解説していきます。

正しい手順でお掃除すれば、機器を長持ちさせ、お部屋の空気を快適に保つことができますよ。

空気清浄機のフィルター掃除方法

それでは、具体的な空気清浄機のフィルター掃除の手順を見ていきましょう。

ここでは、一般的な加湿機能付き空気清浄機を例にご説明しますが、必ずご家庭の機種の取扱説明書を確認しながら進めてくださいね。

空気清浄機完全お手入れフローチャート
1
電源プラグを抜く
安全のため、お手入れの前には必ず電源プラグをコンセントから抜きましょう
⚠️ 電気製品のお手入れ時は、感電防止のため必ず電源を切り、プラグを抜いてから作業してください。
2
各フィルターを取り外す
本体から、プレフィルター(本体裏のパネルなど)、集塵フィルター、脱臭フィルター、加湿フィルターなどを順番に取り外します
• プレフィルター
本体背面のパネル。大きなホコリをキャッチ
• 集塵フィルター
細かい塵や花粉を除去
• 脱臭フィルター
ニオイ成分を吸着・分解
• 加湿フィルター
加湿機能付きの場合のみ
3
ホコリを掃除機で吸い取る
まず、プレフィルターに付着した大きなホコリを掃除機で優しく吸い取ります。この段階でほとんどのホコリは除去できるはずです。
💡 掃除機のブラシ付きノズルを使用すると、フィルターを傷めずに効率的にホコリを除去できます。
4
フィルターの種類に応じて洗浄する
ここがクエン酸と重曹の使い分けポイントです。
• 加湿フィルター
水垢で白く固まっている場合が多いので、ぬるま湯にクエン酸を溶かしたものに1〜2時間つけおきします。その後、流水でよくすすぎます。
• 水洗い可能な脱臭・集塵フィルター
汚れやニオイが気になる場合は、重曹を溶かしたぬるま湯につけおきするのが効果的なことがあります。ただし、先述の通り、水洗い不可のフィルターが多いので、本当に洗えるものかどうかの確認は必須です。シャープのプラズマクラスター空気清浄機の一部モデル(例:KI-SX100など)に搭載されているような洗える脱臭フィルターなどが対象です。
• 水洗い不可の集塵・脱臭フィルター
これらは基本的にお手入れ不要か、掃除機でホコリを吸う程度です。絶対に水に濡らさないでください。
5
完全に乾燥させる
洗浄したすべてのパーツは、風通しの良い日陰で完全に乾かします。特に加湿フィルターは、濡れているとカビの原因になるため、中までしっかり乾いたことを確認してください。
⚠️ 濡れたままフィルターを取り付けると、カビや雑菌の繁殖、機器の故障の原因になります。必ず完全に乾燥させてください。
6
本体に戻す
フィルターが完全に乾いたら、元の位置に正しく取り付けます。これで、お手入れは完了です。定期的なお手入れで、空気清浄機の性能をしっかり引き出してあげましょう。
💡 フィルターの取り付け向きを間違えないよう、取り外す前に写真を撮っておくと安心です。

加湿器フィルターのつけおき洗い手順

加湿器の心臓部とも言える加湿フィルター。ここが水垢で詰まってしまうと、加湿能力が落ちるだけでなく、電気代も余計にかかってしまう可能性があります。

そうなる前に、定期的につけおき洗いをしましょう。

加湿フィルタークエン酸洗浄チャート
1
電源を切り、フィルターを取り出す
まず、加湿器の電源をオフにして、加湿フィルターとトレーを取り外します
安全のため、必ず電源を切ってから作業を開始してください。
2
クエン酸水を作る
バケツや洗い桶に、40℃以下のぬるま湯をフィルターが浸かるくらいまで入れます。そこに、お湯1リットルあたり大さじ1杯程度のクエン酸を加えてよく溶かしてください。熱湯を使うとフィルターが変形してしまう恐れがあるので、必ずぬるま湯を使いましょう。
ぬるま湯(40℃以下)1リットル
+
クエン酸 大さじ1杯程度
熱湯は使用しないでください。フィルターが変形する可能性があります。
3
フィルターをつけおきする
作成したクエン酸水の中に、加湿フィルターを沈めてつけおきします。時間は30分〜2時間程度が目安です。汚れが浮き上がってきたり、白い固まりがふやけてできたりするのが分かります。
つけおき中に、時々フィルターの状態を確認してみてください。水垢が柔らかくなって浮いてくるのが目に見えて分かります。
4
優しく洗い流す
つけおきが終わったら、フィルターを取り出し、流水で何度もすすぎます。この時、まだ残っている水垢があれば、使い古しの歯ブラシなどでごく優しくこすり落とします。ゴシゴシ強くこするとフィルターの素材を傷めてしまうので、力を入れすぎないように注意してください。
フィルター素材は繊細です。強くこすらず、優しく汚れを落としてください。
5
しっかりと乾燥させる
すすぎが終わったら、タオルで優しく水気を拭き取り、風通しの良い場所で陰干しします。直射日光に当てると、フィルターが劣化したり変形したりする原因になるので避けましょう。完全に乾いたことを確認してから、本体に戻して完了です。
直射日光での乾燥は避けてください。フィルターの劣化や変形の原因になります。
濡れたまま本体に戻すとカビの原因になります。内部まで完全に乾燥したことを確認してから取り付けてください。

このひと手間で、気持ちよく加湿器を使えるようになりますよ。

重曹を入れて加湿器を運転するのはNG

時々、「加湿器の水に重曹を混ぜて運転すれば、部屋の空気がきれいになったり、消臭されたりするのでは?」と考える方がいらっしゃるようです。

お店でもご質問をいただくことがありますが、これは絶対にやってはいけない使い方なんです。

重曹が加湿器にNGな理由
NGな理由 詳細・メカニズム
故障の原因になる 重曹は水に完全には溶けきらない性質があります。溶け残った重曹の粒子が、加湿器内部の細かい部品やフィルターに詰まってしまい、正常な運転を妨げ、故障を引き起こす大きな原因となります。特に、超音波式の加湿器は振動で水をミスト化しますが、ここに重曹が入り込むと振動子という重要なパーツがダメージを受ける可能性があります。
白い粉が部屋中に飛散する 重曹を含んだ水がミストとして放出されると、水分が蒸発した後に重曹の白い粉だけが残ります。この粉が家具や床、家電製品などに付着し、お部屋全体が白っぽくなってしまいます。電子機器の内部に入り込むと、これもまた故障の原因になりかねません。
故障の原因になる
なぜNGなのか?
重曹は水に完全には溶けきらない性質があります。溶け残った重曹の粒子が加湿器内部に悪影響を与えます。
1
重曹の粒子が細かい部品やフィルターに詰まる
2
正常な運転を妨げ、故障を引き起こす
!
特に超音波式加湿器の振動子がダメージを受ける可能性
白い粉が部屋中に飛散する
なぜNGなのか?
重曹を含んだ水がミストとして放出された後の問題です。
1
重曹入りの水がミストとして放出される
2
水分が蒸発した後に重曹の白い粉だけが残る
3
家具や床、家電製品に付着
!
お部屋全体が白っぽくなってしまう

加湿器は、水道水または浄水のみを使用するように設計されています。アロマオイルなども、専用の機能が付いているモデル以外では使用してはいけません。

良かれと思ってやったことが、大切な加湿器の寿命を縮めてしまうことになります。お手入れに重曹を使うのは問題ありませんが、水タンクに入れて運転するのは絶対に避けてくださいね。

赤カビに効果的なのはどっち?

加湿器や空気清浄機の給水タンク周辺で、ピンク色や赤っぽいヌメヌメした汚れを見つけたことはありませんか?

これは通称「赤カビ」と呼ばれていますが、実はカビではなく「ロドトルラ」という酵母菌の一種です。水分がある場所で繁殖しやすいため、水回りの悩みの種ですよね。

この赤カビ(ロドトルラ)は、それほど強力な汚れではありません。そのため、クエン酸や重曹でもある程度は落とすことが可能です。

クエン酸・重曹の特性と注意点
洗剤 特性・使用上の注意点
クエン酸 除菌効果は限定的ですが、水垢と同時に発生していることも多いため、水垢を落とすついでに赤カビもこすり洗いすればキレイになります。
重曹 重曹ペースト(重曹と水を3:1程度で混ぜたもの)で優しくこすれば、研磨効果で物理的に汚れを落とすことができます。
クエン酸
特性と注意点
除菌効果は限定的ですが、水垢と同時に発生していることも多いため、効果的な組み合わせがあります。
水垢を落とすついでに赤カビもこすり洗いすればキレイになります。クエン酸で水垢を柔らかくした後、物理的にこすることで赤カビも除去できます。
重曹
重曹ペースト(重曹と水を3:1程度で混ぜたもの)で優しくこすれば、研磨効果で物理的に汚れを落とすことができます。

ただし、正直なところ、赤カビの対策で最も重要なのは「クエン酸か重曹か」を選ぶことではありません。

赤カビは繁殖スピードが速いのが特徴なので、そもそも発生させない環境を作ることが一番の対策になります。

赤カビ予防ガイド
予防ポイント 具体的な方法
毎日の水の交換 給水タンクの水は毎日新しい水道水に入れ替えましょう継ぎ足しはNGです。
タンク内のすすぎ洗い 水を交換する際に、タンク内に少量の水を入れて振り洗いするだけでも効果があります。
定期的な清掃 週に1回程度、タンクやトレーをスポンジなどで優しく洗いましょう。
使わない時期の乾燥 シーズンオフで長期間使わない場合は、各パーツを洗浄し、内部まで完全に乾燥させてから保管することが何よりも大切です。
毎日の水の交換
給水タンクの水は毎日新しい水道水に入れ替えましょう継ぎ足しはNGです。
タンク内のすすぎ洗い
水を交換する際に、タンク内に少量の水を入れて振り洗いするだけでも効果があります。
定期的な清掃
週に1回程度、タンクやトレーをスポンジなどで優しく洗いましょう。
使わない時期の乾燥
シーズンオフで長期間使わない場合は、各パーツを洗浄し、内部まで完全に乾燥させてから保管することが何よりも大切です。

日々のこまめなお手入れが、結果的に赤カビを防ぐ一番の近道ですね。

掃除後のクエン酸や重曹の臭い対策

丁寧にお手入れしたはずなのに、いざ運転してみたら、なんだか酸っぱいような、独特なニオイがしてくる…という経験はありませんか?

そのニオイの原因は、すすぎきれなかったクエン酸や重曹の成分がフィルターなどに残っていることかもしれません。特にクエン酸は、加熱されると酸っぱいニオイが発生しやすい傾向があります。

せっかくキレイにしたのに、これでは少し残念ですよね。そうならないための対策は、実はとてもシンプルです。

対策1:とにかく、よくすすぐ

一番の基本であり、最も効果的な対策です。
つけおき洗いが終わった後、フィルターや各パーツを流水で入念にすすぎましょう。

「もう十分かな?」と思ってから、さらに30秒ほどすすぐくらいの気持ちでいると確実です。
蛇口から出る水で、様々な角度から洗い流し、内部に残った成分を押し出すようにするのがコツです。

対策2:完全に、しっかり乾かす

すすぎが終わったら、次のポイントは完全な乾燥です。
生乾きの状態は、残った成分が濃縮されるだけでなく、雑菌やカビの温床にもなり、それが新たなニオイの原因になります。

風通しの良い日陰で、時間をかけてじっくり乾かしてください。
特に加湿フィルターは水分を保持しやすい構造なので、表面は乾いているように見えても内部は湿っていることがあります。丸一日以上は乾燥させるくらいの余裕を持つと安心です。

もし、それでもニオイが取れない場合は、もう一度水だけで洗い流し、再度しっかりと乾燥させてみてください。丁寧な「すすぎ」と「乾燥」が、お手入れの最後の仕上げとして非常に重要なんです。

総括:空気清浄機と加湿器の掃除はクエン酸と重曹どっちが良いか

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 掃除の基本は汚れを中和すること
  • クエン酸は酸性で水垢などアルカリ性の汚れに効く
  • 重曹は弱アルカリ性で油汚れなど酸性の汚れに効く
  • 空気清浄機や加湿器の水垢にはクエン酸が最適
  • 本体の手垢や皮脂汚れには重曹水での拭き掃除が有効
  • フィルター掃除の基本はつけおき洗い
  • ただし水洗い不可のフィルターもあるので取扱説明書の確認は必須
  • クエン酸と重曹を混ぜても洗浄力は上がらない
  • 密閉容器で混ぜると破裂の危険があり大変危険
  • 加湿器に重曹を入れて運転するのは故障の原因になるためNG
  • 赤カビ対策はこまめな水の交換と清掃が最も重要
  • 掃除後のニオイ対策は「十分なすすぎ」と「完全な乾燥」
  • お手入れ前には必ず電源プラグを抜く
  • フィルターを乾かす際は風通しの良い日陰で
  • 汚れの性質を見極めて使い分けることが掃除のコツ

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