「最近、食洗機を使っていないけど、大丈夫かな…」
「もしかして、使わない食洗機がゴキブリの温床になってる?」
そんな不安を感じていませんか?
実は、長期間使わない食洗機は、ゴキブリにとって格好の隠れ家になってしまうことがあるんです。特に湿気が多く、エサとなる食べ物カスが残りやすいキッチン周りは注意が必要です。ビルトイン食洗機の場合、見えない部分で問題が進行している可能性も考えられます。
「食洗機を使わないとどうなるの?」
「ゴキブリの侵入経路はどこ?」
「食器洗剤や殺虫剤は効くの?」
といった疑問に答えるため、この記事では、使わない食洗機にゴキブリが発生する原因から、具体的な対策、予防法までを詳しく解説します!
- 使わない食洗機にゴキブリが集まる理由
- ゴキブリの主な侵入経路と塞ぎ方
- 効果的なゴキブリの駆除方法と予防策
- 食洗機を使わない場合の清潔な保ち方
使わない食洗機がゴキブリの巣に?原因と経路

「しばらく食洗機、使ってないな…」という方、要注意です。使われなくなった食洗機が、思いがけずゴキブリたちの快適な住処になってしまうことがあります。
ここでは、なぜそのようなことが起こるのか、その原因とゴキブリの侵入経路について詳しく見ていきましょう。
使わないとどうなる?
食洗機を長期間使わないでいると、内部の隅々やホース内に残った水分が蒸発しきれず、湿気が溜まりやすくなります。特に、最後の使用後に完全に乾燥させずに扉を閉め切ってしまうと、庫内の湿度は高止まりし、カビや雑菌が繁殖する絶好の環境を作り出してしまいます。これらの微生物は不快な臭いの原因となるだけでなく、衛生面でも好ましくありません。
また、食洗機の排水ホースの凹凸部分やフィルター部分には、目に見えないほど小さな食べ物カス(油分やでんぷん質など)が残りやすいものです。これらが時間とともに腐敗し、ゴキブリを引き寄せる悪臭を放つことがあります。汚れによる「エサ」、溜まった「水分」、そして「暗くて狭い隠れ場所」という、ゴキブリにとって非常に魅力的な条件が、使わない食洗機の中に揃ってしまうのです。
さらに、長期間使用しないことで、扉周りのゴム製パッキンなどが乾燥して硬化したり、ひび割れたりして劣化が進むことがあります。これにより、本来保たれるべき食洗機の密閉性が失われ、外部からゴキブリなどの小さな虫が侵入しやすい隙間ができてしまう可能性も考えられます。定期的なお手入れで内部を清潔に保つことや、たまに短時間でも稼働させて内部を洗浄し、パッキンに適度な湿り気を与えることが、こうしたリスクを減らすための重要なポイントになります。
食洗機内にゴキブリが発生する理由

食洗機の中にゴキブリが発生してしまう主な理由は、彼らが本能的に好む「暗い・狭い・暖かい・湿気がある・エサがある」という生存と繁殖に適した条件が、偶然にも揃いやすいからです。光を嫌い、捕食者から身を守れる狭い場所を好み、活動や繁殖には適度な暖かさと水分、そしてもちろん栄養源となるエサが不可欠ですが、使われなくなった食洗機はこれらを満たしやすいのです。
使用後に洗い流しきれずに残った微細な食品カス(油汚れ、糖分、タンパク質の欠片など)は、ゴキブリにとっては貴重な栄養源となります。また、庫内やホース内に残ったわずかな湿気は、彼らが生きるために必要な水分補給に適しています。特に冬場は、たとえ稼働していなくても、他のキッチン家電からの放熱や家全体の暖房の影響で、食洗機内部が周囲よりわずかに暖かくなることがあります。このわずかな温度差が、寒さに弱いゴキブリにとって、活動を維持し、厳しい冬を越すための格好の「越冬場所」となり得るのです。
加えて、食洗機内部の構造は意外と複雑です。フィルターユニットの裏側、カゴのレール部分、給排水ホースの接続部、場合によっては断熱材の隙間など、人目につきにくく、ゴキブリが隠れたり、卵鞘(らんしょう)と呼ばれるカプセル状の卵を産み付けたりするのに都合の良い場所がたくさん存在します。一度侵入を許し、産卵されてしまうと、気づかないうちに食洗機がゴキブリの繁殖場所、つまり巣になってしまい、そこからキッチン全体へと被害が拡大していくケースも少なくありません。
主な侵入経路は?
ゴキブリはその驚異的な体の薄さで知られており、成虫でも数ミリ、幼虫なら1ミリ程度のわずかな隙間からでもやすやすと侵入してきます。家の中、特にキッチン周りでゴキブリを見かける場合、彼らはどこからやってくるのでしょうか。
食洗機周りを含め、考えられる主な侵入経路は以下の通りです。
ゴキブリの主な侵入経路
排水ホース周りの隙間
食洗機等の排水ホースが壁や床を貫通する部分。
シンク下配管周りの隙間
給排水管が床や壁を通る部分。湿気や暖かさも。
換気扇・通気口
外部と繋がる換気扇、エアコン配管穴など。
壁・床のひび割れ
建物の劣化などで生じたわずかな亀裂。
窓・ドアの隙間
網戸の破れ、サッシの歪み、劣化したゴム部分など。
外部からの持ち込み
宅配便の段ボール、買い物袋、観葉植物など。
これらの経路の中でも、特に食洗機の排水ホースが壁や床を貫通する部分は、食洗機本体に直結しているため、見落としがちな重要なポイントと言えます。隙間が見つかった場合は、配管用のパテやシリコンコーキング材などで、しっかりと物理的に塞ぐことが非常に重要になります。
もちろん、家全体の隙間という隙間を根気よくチェックし、対策を施していくことが、ゴキブリの侵入を根本から防ぐためには欠かせません。
ビルトイン食洗機の注意点
ビルトイン食洗機は、キッチンと一体化していて見た目がスッキリする反面、内部の状況を確認しにくいという側面があります。
そのため、知らないうちに内部でゴキブリが発生・繁殖していたり、排水ホース周りから侵入されたりするリスクがあります。
設置時にできた壁との隙間や、配管を通すための穴がきちんと塞がれていないと、そこが侵入経路になる可能性があります。また、故障や不具合に気づきにくい点も注意が必要です。
定期的に専門業者による点検やクリーニングを依頼することも、ビルトイン食洗機を清潔に保ち、ゴキブリ被害を防ぐための有効な手段と言えるでしょう。
排水溝からの侵入リスク
キッチンのシンクや食洗機の排水溝は、下水を通じて外部と繋がっているため、ゴキブリの侵入経路となりやすい場所です。
排水トラップ(水を溜めて臭いや虫の侵入を防ぐ仕組み)が正常に機能していれば、ある程度の侵入は防げます。しかし、トラップの水が蒸発したり、汚れが溜まって機能が低下したりすると、ゴキブリが上がってくる可能性があります。
特に長期間家を空ける場合や、食洗機を全く使わない場合は、排水トラップの水が干上がってしまうことも考えられます。定期的に水を流したり、排水溝専用のカバーを使用したりするなどの対策が有効です。
食洗機を使わない家庭のゴキブリ徹底対策

使わない食洗機がゴキブリの温床になるリスクがわかったところで、次は具体的な対策について考えていきましょう。
「もしゴキブリが出てしまったら?」
「どうすれば予防できる?」
そんな疑問にお答えします。
殺虫剤だけに頼らない、日々のちょっとした工夫も大切です。
食器用洗剤で退治は可能?
キッチンなどで突然ゴキブリに遭遇し、パニック!
手元に殺虫スプレーがない…そんな絶望的な状況で、「食器用洗剤(中性洗剤)が効く」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは、ある程度の効果が期待できる応急処置法です。
その仕組みは、洗剤に含まれる「界面活性剤」の働きにあります。
界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせる性質(乳化作用)や、物質の表面張力を低下させる作用を持っています。ゴキブリの体表は油分で覆われており、水を弾きますが、界面活性剤を含む洗剤液がかかると、この油分となじんで体表に広がり、側面にある「気門」と呼ばれる呼吸するための小さな穴を塞いでしまうのです。
口から呼吸する私たち人間とは違い、ゴキブリはこの気門から空気を取り込んでいるため、ここを塞がれると窒息してしまう、というわけです。
ただし、この方法で効果を発揮させるためには、いくつかの注意点があります。
まず、洗剤液をゴキブリの体全体、特に気門がある腹部側面を中心に、たっぷりと「 saturate (飽和させる)」レベルでかける必要があります。軽くかかった程度では、気門を完全に塞ぎきれず、効果が出ない可能性があります。
しかし、俊敏に動き回るゴキブリに対して、狙いを定めて十分な量の洗剤を命中させるのは、想像以上に難しいかもしれません。スプレーボトルに入れて噴射する場合も、霧状ではなく、なるべく直線的に噴射できる設定の方が効果的でしょう。
そして何より重要なのは、この方法はあくまで「その場にいる個体に対する直接的な攻撃」であり、一時しのぎの応急処置に過ぎないということです。
殺虫剤のように、隠れている他のゴキブリに効果が及んだり、卵を駆除したり、残効性によって後から来たゴキブリを防いだりする効果は全く期待できません。また、洗剤が飛び散って後片付けが大変になる可能性もあります。
根本的なゴキブリ対策としては、やはり毒餌剤の設置や、侵入経路の封鎖、そしてゴキブリが住みにくい環境を維持することが不可欠です。
効果的な殺虫剤の使い方
殺虫剤の種類と特徴
スプレータイプ
- 目の前の敵に即効性
- 待ち伏せ効果タイプも
- 使用時・使用後は要換気
- 薬剤の飛散に注意
燻煙・燻蒸タイプ
- 部屋全体・隠れた敵に
- 事前準備・事後換気必須
- 火災報知器に注意
- 卵には効果が薄い傾向
毒餌(ベイト)タイプ
- 巣ごと駆除(ドミノ効果)
- 効果はゆっくり(遅効性)
- 設置場所が重要
- 定期的な交換が必要
ゴキブリ対策として、殺虫剤の使用は非常に一般的で効果的な手段の一つです。
しかし、市販されている殺虫剤には様々なタイプがあり、それぞれに特徴と適した使用場面があります。やみくもに使うのではなく、状況に合わせて最適なものを選び、正しく使うことが、効果を最大限に引き出し、安全性を確保する上で重要になります。
主なタイプとそのポイントを見ていきましょう。
スプレータイプ
最も手軽で、目の前に現れたゴキブリを直接退治したい場合に即効性があります(ノックダウン効果)。ただし、命中させなければ効果がないものが多く、逃げられると意味がありません。
また、ゴキブリが好みそうな狭い隙間や通り道(例:冷蔵庫の裏、シンク下、壁の隅など)にあらかじめ噴射しておくことで、そこを通ったゴキブリを駆除する「待ち伏せ(残効性)」タイプのスプレーもあります。
いずれのタイプを使用する場合も、食品や食器にかからないよう注意し、使用中・使用後は必ず十分な換気を行うことが大切です。ペットや小さなお子様がいるご家庭では、薬剤の飛散に特に注意しましょう。
燻煙・燻蒸(くんじょう)タイプ
いわゆる「バルサン」などに代表されるタイプで、薬剤を含んだ煙や霧を部屋全体に行き渡らせることで、隠れているゴキブリもまとめて駆除する効果が期待できます。
部屋の広さに合った製品を選び、使用前には食器棚や食品、精密機器(パソコンなど)、観葉植物、ペットなどを部屋の外に出すか、薬剤がかからないよう新聞紙やビニールでしっかりと覆う必要があります。
火災報知器も、タイプによっては反応してしまうため、専用カバーを付けるか一時的に取り外すなどの対策が必要です(必ず製品の説明書を確認してください)。
使用後は、薬剤の成分を吸い込まないよう注意しながら、ドアや窓を開けて数時間しっかりと換気し、床などを掃除機で掃除することが推奨されます。ただし、卵には効果がない場合が多い点も留意しておきましょう。
毒餌(ベイト)タイプ
ゴキブリが好む誘引剤に殺虫成分を混ぜ込んだ固形またはジェル状の薬剤です。「コンバット」や「ブラックキャップ」などが有名で、これをゴキブリが食べて死ぬだけでなく、そのフンや死骸を食べた他のゴキブリ(特に巣にいる幼虫やメス)も連鎖的に駆除する効果(ドミノ効果)が期待できるのが大きな特徴です。即効性はありませんが、巣ごと根絶を目指す場合に有効とされます。
効果を発揮させるためには、設置場所が非常に重要です。ゴキブリがよく通りそうな場所、隠れていそうな場所(例:キッチンや洗面所の隅、シンク下、冷蔵庫や電子レンジの周り、そして問題の使っていない食洗機の近くや内部など)に複数個設置するのがポイントです。製品によって有効期間が異なるため、定期的に交換する必要があります。
多くは容器に入っており、薬剤に直接触れる心配は少ないですが、小さなお子様やペットが誤って口にしないよう、設置場所には十分注意しましょう。
これらの殺虫剤は、それぞれにメリット・デメリットがあります。
遭遇した1匹をすぐに退治したいのか、部屋全体をリセットしたいのか、巣ごと駆除して長期的な効果を狙いたいのかなど、目的や状況に応じて適切なタイプを選びましょう。
そして、製品パッケージに記載されている使用方法や注意点を必ずよく読んでから、正しく安全に使うことが何よりも大切です。
Gを見失った時の対処法

目の前に現れたゴキブリ(G)を、あと一歩のところで見失ってしまう…
あの瞬間ほど、心臓が縮む思いをする場面はなかなかありませんよね。
「一体どこへ消えたの?」
「今も部屋のどこかに潜んでいるのでは?」
と考え始めると、不安で落ち着かず、夜も安心して眠れない…
そんな経験をされた方も少なくないでしょう。
あの存在感と、いつまた現れるかわからない恐怖は、精神的に大きな負担となります。
ですが、まずは深呼吸して、落ち着くことが大切です。
パニックになると視野が狭まり、かえって見つけにくくなったり、不用意な物音でさらに奥へと隠れさせてしまったりする可能性があります。
冷静さを保ち、ゴキブリの習性を思い出しましょう。彼らは基本的に臆病で、明るい場所を嫌い、「暗くて狭い、そして暖かい場所」を好んで隠れ家にします。
具体的には、まず冷蔵庫の裏や下(放熱で暖かいことが多い)、
電子レンジや炊飯器などの家電製品の周りや下、
家具(棚、ソファなど)と壁の隙間、
シンクの下、
洗濯機の下、
そして意外な盲点として、溜め込んだ段ボールの中や、壁にかけられた絵の裏などを、懐中電灯で照らしながら重点的に探してみましょう。
物を動かす際は、急に動かさず、ゆっくりと、ゴキブリが出てきた場合に備えながら(例えば、すぐに使えるように殺虫スプレーを近くに置いておくなど)行うのが賢明です。
もし、くまなく探しても見つけられなかったとしても、過度に心配しすぎる必要はありません。
「見えない敵」への不安は尽きませんが、ここで有効なのが、先ほどご紹介した「毒餌(ベイト剤)」です。これをゴキブリが好みそうな場所(部屋の隅、キッチン周り、水回りなど)に複数設置しておけば、隠れているゴキブリが誘い出されて餌を食べ、駆除される可能性が高まります。
これは、見失った個体に対する間接的ながら効果的なアプローチと言えるでしょう。
同時に、先ほど「主な侵入経路は?」の章で触れたような、外部からの侵入経路となりそうな隙間を改めてチェックし、パテやテープなどで塞いでおくことも非常に重要です。
たとえ今回見失った個体を駆除できたとしても、新たな侵入を許してしまっては意味がありません。隙間を塞ぐことは、今後のゴキブリの出現を防ぐための、根本的で最も効果的な予防策の一つなのです。
見失った一匹が必ずしも深刻な侵入や繁殖を意味するわけではありませんが、これを機に、ベイト剤の設置と侵入経路の封鎖という、積極的な対策を講じることをお勧めします。
Gが嫌うローズマリーの効果

化学的な殺虫剤をなるべく使いたくない、あるいは小さなお子様やペットがいるご家庭などでは、自然由来の対策に関心が集まります。
ゴキブリ対策として、特定のハーブの香りを利用する方法もその一つとして注目されており、ミントやクローブ、ベイリーフ(月桂樹の葉)など、様々なハーブが挙げられることがありますが、中でもローズマリーは、ゴキブリが嫌う香りの代表格とされています。
ローズマリー特有の、スーッとする樟脳(しょうのう)にも似た強くクリアな香りの成分(1,8-シネオールなどが知られています)が、ゴキブリを寄せ付けにくくする効果があると言われています。
昆虫は匂いを感知する能力が非常に発達しており、特定の強い香りは、彼らの感覚器を混乱させたり、危険信号として認識されたりすることで、その場所を避けるように促すのではないかと考えられています。
ただし、ここで強調しておきたいのは、これはあくまで「忌避効果」、つまりゴキブリが嫌がってその場に近寄りにくくなる、あるいは留まりにくくなるという効果であり、「殺虫効果」は期待できないという点です。
香りでゴキブリを殺すことはできませんし、強い空腹状態など、状況によっては香りを無視して侵入してくる可能性も否定できません。
具体的な使い方としては、生のローズマリーの小枝をキッチンカウンターの隅や棚の中、ゴミ箱の近くなど、ゴキブリが出没しそうな場所に置いたり、乾燥させたローズマリーを布袋に入れてポプリのように吊るしたりする方法があります。
また、ローズマリーのエッセンシャルオイル(精油)を数滴垂らした水で拭き掃除をしたり、アロマディフューザーで香りを拡散させたりするのも良いでしょう。
ただし、香りの効果は永続的ではなく、特に生のハーブや乾燥ハーブは徐々に香りが薄れていくため、定期的な交換が必要です。エッセンシャルオイルを使用する場合は、濃度が高すぎると気分が悪くなる可能性もあるため、少量から試すのがおすすめです。
また、ペット、特に猫は特定の精油成分を代謝できないことがあるため、使用には注意が必要です。
このように、ローズマリーの香りは、ゴキブリ対策の「主役」というよりは、あくまで「補助的」な役割と考えるのが適切です。
侵入経路を塞ぐ、清潔な環境を保つといった基本的な対策と組み合わせることで、ゴキブリにとって魅力の少ない、居心地の悪い環境作りに貢献してくれるかもしれません。
特に、化学的な殺虫剤の使用を控えたい場所での、穏やかな予防策の一つとして取り入れてみる価値はあるでしょう。
使わない時の清掃方法
使わない食洗機の清掃ステップ
ステップ1:食品カス除去
- フィルター、カゴ等を外して洗浄
- 細かい溝はブラシで丁寧に
- 部品は中性洗剤で洗う
ステップ2:庫内拭き掃除
- クエン酸やお酢を薄めた水で拭く
- 水垢・カビ予防に効果的
- 使用後は水拭きで成分除去
ステップ3:完全乾燥
- 湿気はゴキブリを呼ぶ原因
- ドアを開けて庫内を空気循環
- 乾いた布で水分を拭き取る
- 月に一度程度が目安
使わない食洗機をゴキブリにとって魅力的な場所にしないためには、定期的な清掃、つまり「ゴキブリが好む餌と湿気を取り除く」ことが何よりも不可欠です。
放置された食洗機は、彼らにとって格好のシェルターになりかねません。具体的な清掃手順を見ていきましょう。
まず、ゴキブリの餌となり得る、内部に残っている可能性のある食品カスを徹底的に取り除くことから始めます。
食洗機の底にあるフィルター(残さいフィルター)や、食器を入れるカゴ(ラック)、スプレーアーム(回転ノズル)などを、取扱説明書を参考にしながら取り外せる範囲で取り外しましょう。フィルターの網目やカゴの隅、スプレーアームの噴射口、そしてドアの内側の溝やパッキン部分などは、特に汚れが溜まりやすい箇所です。使い古しの歯ブラシや専用の細いブラシなどを使って、これらの細かい部分の汚れを丁寧に掻き出し、洗い流します。取り外した部品は、台所用中性洗剤とスポンジで洗い、よくすすぎましょう。
次に、庫内全体をきれいに拭き掃除します。
固く絞った布で、壁面、底面、ドアの内側などを丁寧に拭き上げます。この際、水1リットルあたり大さじ1~2杯程度のクエン酸やお酢を薄めた水を使うと、水垢の除去やカビ、雑菌の繁殖を抑える効果が期待できます。ただし、酸性のものは金属部品を傷める可能性もあるため、使用後は必ずきれいな水で固く絞った布で、洗剤成分や酸性成分が残らないようにしっかりと拭き取ることが重要です。洗剤残りも、新たな汚れや臭いの原因になることがあります。
最後に、そして最も重要なのが、内部を完全に乾燥させることです。
ゴキブリは湿気を好むため、清掃後に水分が残っていると、せっかく掃除した意味が薄れてしまいます。清掃後はすぐにドアを閉めず、数時間程度ドアを少し開けたままにして(タオルなどを挟んで隙間を作ると良いでしょう)、庫内の空気をしっかりと循環させて湿気を逃がしましょう。あるいは、乾いた清潔な布で、庫内の隅々やパッキン部分の水分を丁寧に拭き取るのも効果的です。
こうしたお手入れを、少なくとも月に一度程度を目安に行うことを強くおすすめします。
特に湿度の高い季節は、もう少し頻度を上げても良いかもしれません。これにより、ゴキブリが好む「湿った暗所」という環境を作らせないようにするのです。
Gを寄せ付けない環境作り
ゴキブリを寄せ付けない環境作り 5つのポイント
1. 清潔を保つ
- 食品カス・油汚れは即掃除
- 生ゴミは密閉&こまめに処理
- ゴミ箱も清潔に
2. 整理整頓
- 不要な物を減らし隠れ家×
- 特に段ボールはすぐ処分
- キッチン周りをスッキリ
3. 湿気対策
- 水滴はこまめに拭き取る
- 換気や除湿で湿度ダウン
- 水漏れはすぐ修理
4. 侵入経路を塞ぐ
- 配管周り・壁等の隙間を塞ぐ
- パテ、テープ、網などを活用
- 定期的な点検と補修
5. 食品の管理
- 食品は密閉容器で保管
- 臭いを漏らさない
- 食べ残しを放置しない
これまで様々な対策を見てきましたが、ゴキブリ対策において最も根本的で重要なのは、そもそもゴキブリが「住みたい」と思わない、彼らにとって魅力のない環境を作り上げることです。
ゴキブリが生きていくために必要な「餌」「水」「隠れ家」、そして家への「侵入経路」を断つという視点で、以下の点を徹底しましょう。
清潔を保つ(餌を断つ)
ゴキブリは何でも食べますが、特に食品カスや油汚れは大好物です。調理後や食事の後は、食べこぼしや飛び散った油汚れを放置せず、すぐに拭き取る習慣をつけましょう。コンロ周り、電子レンジの中、床、食卓の下などは特に注意が必要です。
また、生ゴミはゴキブリにとってご馳走の山。蓋付きのゴミ箱に入れ、臭いが漏れないようにしっかりと密閉し、こまめに(できれば毎日)家の外に出すように心がけてください。
ゴミ箱自体も定期的に洗い、清潔に保つことが大切です。ペットフードの残りカスも放置しないようにしましょう。
整理整頓(隠れ家をなくす)
ゴキブリは暗くて狭い、人目につかない場所を好んで隠れ家にします。物が散乱していると、それだけ彼らにとって快適な隠れ場所を提供してしまうことになります。
特にキッチン周りや収納スペースは、不要な物を溜め込まず、定期的に整理整頓しましょう。新聞紙や雑誌の束、着なくなった衣類なども格好の隠れ家になります。
そして、特に注意したいのが段ボールです。保温性があり、隙間が多く、湿気を吸いやすいため、ゴキブリにとって非常に居心地の良い環境となりがちです。宅配便などで届いた段ボールは、荷物を出したらすぐに解体し、速やかに資源ごみに出すことを強く推奨します。
湿気対策(水を断つ)
ゴキブリは乾燥に弱く、生きていくためには水が不可欠です。キッチンやお風呂場、洗面所などの水回りは、使用後に水滴を拭き取る習慣をつけましょう。シンク周りだけでなく、蛇口の根元、結露しやすい窓際なども要注意です。
また、換気扇を回したり、窓を開けたりして、こまめに換気を行い、部屋全体の湿度を下げることも重要です。特に湿気がこもりやすい場所(シンク下、洗面所など)には、除湿剤を置くのも効果的です。水漏れしている箇所があれば、早急に修理しましょう。
侵入経路を塞ぐ(アクセスを断つ)
どんなに家の中をきれいにしても、外から侵入されてしまっては意味がありません。「主な侵入経路は?」のセクションで挙げたような、排水溝周り、配管と壁の隙間、換気扇、壁のひび割れ、窓やドアの隙間などを再度点検し、徹底的に塞ぎましょう。
配管周りの隙間にはパテやコーキング材、小さな亀裂には補修テープ、換気口には目の細かいフィルターや網を取り付けるなどの対策が有効です。ゴキブリが齧って突破できないよう、金網やスチールウールを併用するのも良いでしょう。
一度塞いでも、経年劣化で再び隙間ができることもあるため、定期的なチェックとメンテナンスが欠かせません。
食品の管理(餌を断つ・再徹底)
キッチンに出しっぱなしの食品は、ゴキブリを呼び寄せる原因になります。小麦粉や砂糖、乾物、お菓子、ペットフードなどは、開封後は必ず密閉できる容器(タッパー、瓶、ジップロックなど)に移し替えて保管しましょう。
臭いを漏らさず、物理的にアクセスできないようにすることが重要です。調理中の食材や食べ残しを長時間放置しないことも大切です。
これらの基本的な対策は、一つだけを行っても効果は限定的です。
清潔・整頓・乾燥・侵入防止・食品管理、これら全てを継続的に、そして組み合わせて行うことが、ゴキブリのいない、快適で衛生的な住環境を維持するための最も確実な鍵となります。
総括:使わない食洗機はゴキブリの巣?
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。