ルンバが突然止まってしまったり、赤いランプが点灯したりして困ったことはありませんか?
ロボット掃除機として多くの家庭で愛用されているルンバですが、長期間使用していると様々なエラーが発生することがあります。
エラーコードが表示されても、その意味や対処法が分からずに慌ててしまう方も多いでしょう。特に、車輪が動かない、ブラシが回転しない、ホームベースに戻れないといった症状が現れると、故障を疑って不安になってしまうものです。
しかし、多くの場合、これらの問題は適切な対処法を知っていれば自分で解決できるんです。簡単な清掃やメンテナンスで改善されることも珍しくありません。
この記事では、ルンバで発生する主要なエラーコードの意味と具体的な対処法、さらに一般的な故障の症状と解決策について詳しく解説していきます。2025年最新モデルの情報も含めて、皆さんのルンバライフをより快適にするための実用的な情報をお届けします。
ルンバの主なエラー表示一覧と対処法

ルンバで発生するエラーには、それぞれ固有の番号が割り当てられています。
エラーコードを正しく理解することで、迅速かつ適切な対処ができるようになります。ここでは、特に頻繁に発生する代表的なエラーについて、原因から解決策まで詳しく見ていきましょう。
エラー1:車輪が動かない
・車輪部分のゴミや毛の絡まり
・段差での引っかかり
ルンバのエラー1は、車輪が正常に回転しなくなった状態を指します。このエラーが発生すると、ルンバは清掃を一時停止し、音声で「エラー1:右車輪が動いていません」といったメッセージをお知らせしてくれるんです。
主な原因として、障害物に乗り上げて車輪が浮いている状態や、車輪部分にゴミや毛が絡まってしまうケースが挙げられます。また、段差に引っかかって車輪が空回りしている場合もあるでしょう。
まずは、ルンバを持ち上げて平らな場所に移動させ、CLEANボタンを押して再起動してみてください。それでも解決しない場合は、ルンバを裏返して車輪周辺を詳しく確認することが大切です。
車輪とボディの隙間に髪の毛やペットの毛、細かなゴミが詰まっていることが多いため、手で車輪を回転させながら異物を取り除きましょう。車輪が手で回らない場合は、モーター部分に問題がある可能性も考えられます。
このエラーが平らな床で頻繁に発生する場合は、車輪の摩耗やモーターの不具合が疑われるため、修理を検討した方が良いかもしれません。
エラー2:メインブラシが回転しない
・糸くずの蓄積
・ブラシの装着不良
エラー2は、ルンバのメインブラシやエクストラクターが正常に回転できない状態です。このエラーが出ると、ルンバは掃除を停止し、ブラシ部分の点検が必要であることを音声でお知らせします。
最も一般的な原因は、ブラシに髪の毛やペットの毛、糸くずなどが大量に絡まってしまうことです。特に長い髪の毛がある家庭では、この問題が起こりやすいと言えるでしょう。
対処法として、まずルンバの電源を切り、ダストボックスを取り外してブラシにアクセスしてください。ブラシの両端にあるキャップを外し、ブラシ全体を本体から取り出します。
絡まった毛やゴミは、付属のクリーニングツールやハサミを使って丁寧に取り除きましょう。この際、ブラシの毛を傷つけないよう注意が必要です。また、ブラシホルダーの軸部分にも汚れが蓄積していることがあるため、乾いた布で清拭することをおすすめします。
ブラシを清掃した後は、正しい向きで取り付け直し、しっかりと固定されていることを確認してから動作テストを行ってください。定期的なブラシのお手入れにより、このエラーの発生を予防できます。
エラー5:サイドホイールが回転しない
・粘着性汚れの固着
・液体汚れの蓄積
エラー5は、ルンバのサイドホイール(キャスター)が回転しなくなった状態を示すエラーコードです。サイドホイールは、ルンバの方向転換や安定性を保つ役割を担っているため、動作不良が起こると正常な清掃ができなくなってしまいます。
このエラーの主な原因は、車輪の軸部分にゴミや髪の毛が詰まることです。また、粘着性のある汚れや液体がついて固まってしまうケースもあります。
対処するには、まずルンバを裏返して、問題のあるサイドホイールを確認してください。キャスター部分を手で回してみて、スムーズに動くかどうかをチェックしましょう。
もし回転が重い場合は、軸の周りに巻きついた髪の毛やゴミを取り除く必要があります。細いピンセットや付属のクリーニングツールを使って、慎重に異物を除去してください。
粘着性の汚れが付着している場合は、少し湿らせた布で拭き取ってから、しっかりと乾燥させることが大切です。ただし、水分が内部に入らないよう十分注意しながら作業を進めてくださいね。
清掃後は、サイドホイールが自由に回転することを確認してから、ルンバを元の状態に戻して動作テストを行いましょう。
エラー6:段差センサーの異常
・濃い色の床での誤反応
・光沢のある床面での誤認識
エラー6は、ルンバの段差センサー(クリフセンサー)に異常が発生した際に表示されるエラーです。このセンサーは、階段や段差からの落下を防ぐ重要な安全機能で、常に床面との距離を測定しています。
エラーが発生する主な理由として、センサー部分にホコリや汚れが付着して正常な検知ができなくなることが挙げられます。また、濃い色の床や光沢のある床面では、センサーが誤反応を起こすこともあるんです。
まず確認していただきたいのは、ルンバが段差の近くにいないかどうかです。敷居や段差の上に乗り上げている場合は、平らな床面に移動させてCLEANボタンを押して再起動してみてください。
それでもエラーが解消されない場合は、ルンバの底面にある段差センサー(小さな透明な部分)を柔らかい布で優しく清拭しましょう。アルコール系のクリーナーは使わず、乾いた布か少し湿らせた布で汚れを取り除いてください。
また、黒いカーペットや光沢のあるフローリングでは、センサーが床面を「段差」と誤認識することがあります。このような環境では、照明を明るくしたり、掃除する時間帯を変更したりすることで改善される場合があります。
エラー11:ダストボックスの吸引不良
・微細なホコリの蓄積
・ファンモーターの異常
・本体の異常発熱
・空気の流れの妨げ
エラー11は、ルンバの吸引システムに問題が発生した際に表示される重要なエラーコードです。このエラーが出ると、ルンバは「ダスト容器に問題があります」といった音声メッセージでお知らせしてくれます。
主な原因として、ダストボックス内のフィルターが目詰まりを起こしていることが多く見受けられます。長期間使用していると、微細なホコリがフィルターに蓄積し、空気の流れを妨げてしまうんです。
また、ファンモーター自体に異常が発生している可能性もあります。モーターから普段とは違う音がしたり、本体が異常に熱くなったりしている場合は、内部の故障が疑われるでしょう。
対処法として、まずダストボックスとフィルターを取り外し、たまったゴミを完全に除去してください。フィルターは水洗いが可能なタイプであれば、ぬるま湯で優しく洗浄し、完全に乾燥させてから使用しましょう。
吸引口周辺にも髪の毛やゴミが詰まっていることがあるため、付属のクリーニングツールで丁寧に清掃することをおすすめします。
ただし、これらの対処法を試してもエラーが解消されない場合は、ファンモーターの故障が考えられるため、アイロボットサポートセンターへの相談が必要になります。
エラー15:内部ボードの故障
・水分の侵入
・電気的ショート
・基板の劣化
エラー15は、ルンバの内部システムに重大な問題が発生した際に表示されるエラーコードです。このエラーが出ると、ルンバは安全のため動作を停止し、内部的なエラーが発生したことを音声でお知らせします。
内部ボードの故障は、電子部品の経年劣化や、水分の侵入、電気的なショートなどが原因で発生することがあります。また、長期間の使用による基板の劣化も考えられるでしょう。
まず試していただきたいのは、CLEANボタンを押してルンバの再起動です。一時的なシステムエラーの場合は、この方法で復旧することもあります。
それでも改善されない場合は、ルンバの完全なリセットを試してみてください。機種によってリセット方法が異なりますが、一般的にはCLEANボタンを10秒以上長押しすることでリセットできます。
しかし、エラー15は深刻な内部故障を示すことが多いため、これらの対処法でも解決しない場合は、専門的な修理が必要になります。特に、エラー15と併せてエラー25、34、47、48が表示される場合は、内部ボードの交換が必要な可能性が高いです。
私も家電量販店で働いている経験から言えることですが、内部ボード関連のエラーは素人が対処できる範囲を超えているため、早めにアイロボットサポートに相談することをおすすめします。
エラー18:ホームベースに戻れない
・設置場所の問題
・充電端子の汚れ
エラー18は、ルンバがホームベース(充電ステーション)に正常に戻ることができない状態を示すエラーです。清掃が完了しても充電ステーションが見つからず、バッテリー切れを起こしてしまう原因になります。
このエラーの主な原因として、ホームベース周辺に障害物が置かれていることが挙げられます。ルンバが安全に帰還するためには、ホームベースの前方に1.2メートル、左右に0.5メートルの空きスペースが必要なんです。
また、ホームベース自体の設置場所に問題がある場合もあります。階段や段差から2メートル以内に設置されていると、段差センサーが反応してエラーが発生することがあるでしょう。
対処法として、まずホームベース周辺の環境を確認してください。家具や小物がルンバの進路を妨げていないか、充電ステーションが平らで安定した場所に設置されているかをチェックしましょう。
次に、ホームベースとルンバ本体の充電端子部分を清掃することも大切です。端子にホコリや汚れが付着していると、正常な充電ができずに帰還エラーの原因となります。乾いた布で両方の端子を優しく拭き取ってください。
さらに、ホームベースにステッカーやテープが貼られていないことも確認しましょう。これらがセンサーの働きを妨げ、ルンバが正しく認識できない場合があります。
照明の明るさも影響することがあるため、極端に暗い環境では部屋を明るくすることで改善される可能性もあります。
ルンバの主な故障一覧と対処法

エラーコード以外にも、ルンバには様々な症状が現れることがあります。
これらの問題は、日常的な使用の中で徐々に発生することが多く、早期発見と適切な対処が重要になります。ここでは、よくある故障の症状とその解決方法について、実践的なアドバイスをお伝えします。
赤いランプが点灯する
ルンバに赤いランプが点灯した場合、これは何らかのエラーや問題が発生していることを示すサインです。機種によって表示方法は異なりますが、多くの場合、具体的なエラー内容も音声で案内されます。
最新機種のS9+では、ダスト容器のフタ周りが赤く点灯し、j7+やi7+シリーズではリング状のランプが赤く光ります。古いe5や600シリーズでは、アラート音と共にボイスメッセージが流れる仕組みになっているんです。
赤いランプが点灯した際の基本的な対処法として、まずはCLEANボタンや天面のボタンを押してエラーメッセージを再度確認してください。音声ガイダンスが聞き取れなかった場合でも、ボタンを押すことで再度メッセージを聞くことができます。
よくある原因として、ダストボックスが満杯になっている、ブラシに毛が絡まっている、車輪が異物で詰まっているといった問題があります。これらは比較的簡単に解決できるため、まずは基本的な清掃とメンテナンスを試してみましょう。
ただし、赤いランプと共に特定のエラーコードが表示される場合は、先ほどお伝えした各エラーの対処法に従って対応することが必要です。
もしiRobot HOMEアプリをお使いの場合は、アプリ上でより詳細なエラー情報と対処方法が表示されるため、スマートフォンでの確認もおすすめします。
バッテリーの充電ができない
ルンバの充電ができない問題は、多くのユーザーが経験する故障の一つです。この問題の原因は多岐にわたりますが、実は簡単な清掃で解決できることも少なくありません。
最も一般的な原因は、充電端子の汚れです。ルンバ本体とホームベースの接触部分にホコリや汚れが蓄積すると、電気の流れが悪くなって充電不良を起こしてしまいます。
対処法として、まずはメラミンスポンジを使った端子清掃を試してみてください。スポンジに1、2滴程度の水をつけて、ルンバ本体底面の充電端子を優しく磨きます。同様に、ホームベース側の端子も清掃しましょう。ただし、水分が内部に入らないよう十分注意することが大切です。
バッテリー自体の問題も考えられます。バッテリーが正しく装着されていない場合や、純正品以外のバッテリーを使用している場合は、正常な充電ができないことがあります。
バッテリーの取り外しと再装着も効果的な対処法です。S9+の場合は、底面のネジを外してバッテリーを一度取り出し、端子部分を清掃してから再度取り付けてみてください。
それでも充電ができない場合は、バッテリーの寿命が考えられます。リチウムイオンバッテリーは使用回数に応じて徐々に性能が低下するため、2〜3年程度で交換が必要になることもあるでしょう。
吸引力が低下しゴミが残る
ルンバの吸引力が弱くなってゴミが残るようになった場合、いくつかの原因が考えられます。この問題は段階的に悪化することが多いため、早めの対処が効果的です。
最も頻繁な原因は、フィルターの目詰まりです。ダストボックス内のフィルターに微細なホコリが蓄積すると、空気の流れが妨げられて吸引力が大幅に低下してしまいます。
フィルターのメンテナンスとして、定期的な交換または清掃が必要です。水洗い可能なフィルターの場合は、ぬるま湯で優しく洗浄し、完全に乾燥させてから使用しましょう。完全に乾いていない状態で使用すると、カビや臭いの原因になることがあります。
ダストボックス自体の清掃も重要なポイントです。内部に付着した汚れや、吸引口付近に詰まった髪の毛やゴミを取り除くことで、吸引力の回復が期待できます。
ブラシの状態も吸引力に大きく影響します。メインブラシやサイドブラシが摩耗していたり、大量の毛が絡まっていたりすると、効率的にゴミをかき集めることができません。
さらに、ルンバの設定も確認してみてください。清掃モードが「静音モード」になっている場合は、通常モードに変更することで吸引力が改善されることがあります。
これらの対処法を試しても改善されない場合は、ファンモーターの劣化やダクト内の詰まりといった、より深刻な問題が考えられるため、専門的な点検が必要かもしれません。
同じ場所をぐるぐる回り続ける
ルンバが同じ場所で延々と回り続ける現象は、ナビゲーションシステムの異常を示すサインです。この問題が発生すると、効率的な清掃ができなくなってしまい、バッテリーも無駄に消耗してしまいます。
主な原因として、各種センサーの汚れや故障が挙げられます。ルンバは壁際センサーや段差センサー、障害物検知センサーなど複数のセンサーを使って部屋の状況を把握しているため、これらが正常に働かないと迷子状態になってしまうんです。
対処法として、まずはすべてのセンサー部分を乾いた柔らかい布で清拭してください。底面の段差センサー、前面の壁際センサー、バンパー部分の障害物センサーを丁寧に掃除しましょう。
車輪の問題も回転行動の原因になります。片方の車輪に異物が詰まっていたり、回転が重くなっていたりすると、まっすぐ進むことができずに円を描くような動きになってしまいます。
環境的な要因も考慮する必要があります。極端に暗い部屋や、鏡やガラスが多い環境では、センサーが誤作動を起こしやすくなります。照明を明るくしたり、反射しやすい物体を一時的に移動させたりすることで改善される場合があります。
ソフトウェアの問題の可能性もあるため、ルンバのリセットも効果的です。CLEANボタンを10秒以上長押ししてリセットを行い、再度清掃を開始してみてください。
それでも症状が改善されない場合は、内部のジャイロスコープやコンパスセンサーの故障が疑われるため、修理を検討する必要があるでしょう。
マッピング機能が正しく働かない
最新のルンバシリーズに搭載されているマッピング機能が正常に動作しない場合、いくつかの原因と対処法があります。この機能は部屋の間取りを学習して効率的な清掃ルートを作成する重要な機能です。
マッピングがうまくいかない最も一般的な理由は、学習回数の不足です。ルンバが部屋全体を正確に把握するためには、3〜6回程度の清掃が必要になります。初回や2回目の清掃では完全なマップが作成されないことがあるため、しばらく使い続けてみてください。
Wi-Fi接続の問題も影響することがあります。マッピングデータはクラウド上に保存されるため、安定したインターネット接続が必要です。Wi-Fiの電波が弱い場所では、マッピング機能が正常に働かない場合があるでしょう。
iRobot HOMEアプリのバージョンも確認してみてください。古いバージョンのアプリでは、最新のマッピング機能が正しく表示されないことがあります。アプリストアで最新版にアップデートすることをおすすめします。
物理的な障害も考慮する必要があります。洗濯機の近くなど、水蒸気が発生する場所では、カメラやセンサーに影響を与えてマッピングが困難になることがあります。
掃除する時間帯を変更することも効果的です。極端に明るすぎる時間帯や暗すぎる環境では、カメラベースのナビゲーションシステムが正常に機能しないことがあります。
先ほどもお伝えしたように、2025年春に発表された最新モデルでは全機種にLiDARが搭載されているため、従来よりも正確なマッピングが期待できます。
クリーンベースがゴミを吸わない
ルンバi5+やj7+などの上位モデルに付属するクリーンベース(自動ゴミ収集機能)が正常に動作しない場合、いくつかのチェックポイントがあります。
最も頻繁に発生するのは「密封されていません」というエラーです。これは紙パックが正しく装着されていないか、クリーンベース内部の密閉性に問題があることを示しています。
対処法として、まずクリーンベースの蓋を開けて紙パックの装着状況を確認してください。紙パックを一度取り出し、少し強めに押し込んで再装着してみましょう。この際、パックがしっかりと奥まで入っていることを確認することが大切です。
クリーンベース内部の清掃も重要です。蓋周りのゴムパッキンと本体側の接触面をウェットティッシュで拭き取り、その後乾いたティッシュで水分を完全に除去してください。
紙パックの種類による違いも報告されています。プラスチック製の紙パックよりも、ダンボール製の方が密閉性が高いという情報もあるため、交換時には材質を確認してみることをおすすめします。
電源のリセットも効果的な対処法です。クリーンベースのコンセントを抜いて1分程度放置し、再度接続してからルンバ本体もリセット(CLEANボタン10秒長押し)してみてください。
最後に、アプリから「ダスト容器を空にする」機能を手動で実行してみましょう。これにより、システムが正常に動作するかどうかを確認できます。
これらの方法でも改善されない場合は、クリーンベース内部のモーターやセンサーの故障が考えられるため、購入から2週間以内であれば初期不良として販売店に相談することをおすすめします。
総括:ルンバのエラー表示一覧
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。