無垢材のフローリング、いわゆる無垢床って、足触りが良くて温かみがあって、お部屋の雰囲気がぐっとおしゃれになりますよね。
でも、お手入れが大変そう…。
特に、最近人気のロボット掃除機との相性が気になりませんか。
デリケートな無垢床にロボット掃除機を使っても大丈夫?
傷がついたりしないかしら?
水拭き機能は使ってもいいの?
そんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
また、そもそも無垢床のお手入れって、どれくらいの頻度でするのが適切なのでしょう。
この記事では、そんな無垢床とロボット掃除機に関するお悩みを解決するために、おすすめの使い方や注意点、普段のお手入れのコツまでをわかりやすく解説していきます。
無垢床とロボット掃除機の相性、徹底解説します

ここでは、無垢床にロボット掃除機を使用する際の基本的な疑問や、水拭き機能の是非、おすすめの選び方について詳しく見ていきましょう。
無垢床にロボット掃除機は使える?
無垢床にロボット掃除機は使えるのか、気になりますよね。
結論から言うと、多くの場合は使用できます。
ただし、いくつかの注意点があります。
無垢床はデリケートな素材なので、ロボット掃除機の機種や無垢床の材質、塗装の種類によっては、傷がついたりする可能性もゼロではありません。
まず、ロボット掃除機には様々なタイプがあります。吸引専門のドライタイプのものや、水拭き機能を搭載したものなどです。
無垢床には、基本的にドライタイプのロボット掃除機が推奨されることが多いです。
また、掃除機のブラシの種類やタイヤの素材も、床への影響に関わってきます。柔らかいブラシや、床に優しい素材のタイヤを選んでいる機種を選ぶと安心感が増します。
無垢床とひと口に言っても、杉やパインのような比較的柔らかい木材から、オークやチークのような硬い木材まで様々です。柔らかい木材の場合は、より慎重な機種選びが必要になるかもしれません。
傷を付ける?
ロボット掃除機が無垢床に傷を付ける可能性は、残念ながらあります。
特に、回転ブラシの素材や硬さ、本体やタイヤの形状、そして無垢床自体の柔らかさや塗装の状態によって、傷のリスクは変わってきます。
例えば、硬いナイロン製のブラシが高速で回転すると、柔らかい無垢材の表面を傷つけてしまうことがあります。
また、ロボット掃除機のタイヤに小さな砂利などが挟まったまま走行すると、引きずり傷の原因になることも考えられます。段差を乗り越える際の衝撃も、場合によっては傷につながるかもしれません。
対策としては、ブラシが柔らかい素材でできているか、あるいはブラシの着脱が可能で、ブラシなしでも運転できる機種を選ぶことが挙げられます。
また、床に物を散らかさないようにして、ロボット掃除機がスムーズに走行できる環境を整えることも大切です。
心配な場合は、目立たない場所で試運転してみるのも一つの方法です。
水拭き機能は使える?
ロボット掃除機の便利な機能の一つに水拭きがありますが、無垢床への使用は慎重な判断が必要です。
一般的に、無垢床は水分に弱い性質を持っています。多量の水分を含むと、膨張や反り、シミ、カビの原因になることがあるからです。
そのため、多くのロボット掃除機の水拭き機能は、無垢床には推奨されていません。
特に、タンクから水を供給して常にモップを濡らすタイプのものは、水分量が多すぎる可能性があります。
ただし、一部の機種では、ごく少量の水で拭き掃除を行う「乾拭きに近い」モードや、固く絞った雑巾のような状態で拭き上げるタイプのものもあります。
また、無垢床の塗装の種類(ウレタン塗装かオイル塗装かなど)によっても、水分への耐性は異なります。ウレタン塗装は比較的水分に強いですが、オイル塗装は水分が染み込みやすい傾向があります。
どうしても水拭き機能を使いたい場合は、まずご自宅の無垢床の塗装の種類を確認し、ロボット掃除機メーカーの推奨を確認することが大切です。
そして、必ず目立たない場所で試してから、自己責任の範囲で使用を判断するようにしてください。
水拭きの正しい方法と頻度

無垢床のお手入れで気になるのが水拭きですね。
先ほどもお伝えしたように、無垢床は水分にデリケートなため、水拭きの方法と頻度には注意が必要です。
基本的に、無垢床の日常的なお掃除は乾拭きがメインとなります。掃除機やフローリングワイパーのドライシートでホコリや髪の毛を取り除くのが一般的です。
もし水拭きをする場合は、必ず固く絞った雑巾を使用しましょう。びしょ濡れの雑巾で拭いてしまうと、床板の隙間から水分が入り込み、反りやシミ、カビの原因になりかねません。
水拭きの後は、できるだけ早く乾かすために、窓を開けて換気をしたり、乾いた布で再度拭き取ったりすると良いでしょう。
水拭きの頻度については、汚れが気になった時に行う程度で十分です。毎日行う必要はありません。
特に梅雨時期など湿度の高い季節は床が乾きにくいので、水拭きの回数を控えるか、より慎重に行う必要があります。
無垢床の種類や塗装(オイル仕上げかウレタン塗装かなど)によっても適切な水分量やお手入れ方法は異なりますので、施工業者やメーカーに確認しておくと安心です。
おすすめ機種の選び方
無垢床にロボット掃除機を使いたいけれど、どんな機種を選べばいいか迷いますよね。いくつかポイントを押さえて選ぶと、大切な無垢床を傷めにくく、快適にお掃除できます。
まず重要なのは、ブラシの種類です。
無垢床はデリケートなので、硬いブラシは傷の原因になることがあります。シリコン製や柔らかい素材のブラシを搭載したモデルや、ブラシの回転をオフにできる機能が付いているものがおすすめです。
次に、吸引力だけでなく走行のスムーズさも確認しましょう。
タイヤの素材が床に優しいか、段差の乗り越えが穏やかかなどもポイントです。また本体の高さが低いモデルであれば、家具の下など狭い場所にも入り込んで掃除してくれます。
水拭き機能付きのロボット掃除機を検討する場合は、先述の通り、無垢床への使用が可能かどうか、水分量を調整できるかなどをしっかり確認することが大切です。
ドライタイプのロボット掃除機と、手作業での水拭きを組み合わせるのも良い方法です。
ここで、無垢床への水拭きに対応しているとされるロボット掃除機をいくつかご紹介します。ただし、ご自宅の床材の特性や塗装の状態、メーカーの最新情報を必ずご確認の上、ご自身の判断でご使用くださいね。
一つ目は、Ankerの「Eufy RoboVac G30 Hybrid(ユーフィ ロボバック ジースリーティー ハイブリッド)」です。

こちらは吸引と水拭きの両方が可能なモデルで、アプリで水拭きの際の水量を3段階から選択できるため、無垢床の状態に合わせて水分量を調整しやすいのが特徴です。
ただし、最も少ない水量設定であっても、無垢材の種類や塗装(特にオイル仕上げなど)によっては影響が出る可能性も考慮し、目立たない場所で試してから使用することをおすすめします。
スマート・ダイナミック・ナビゲーション2.0により効率的な経路で掃除を行い、BoostIQテクノロジーでカーペットなどを検知すると自動で吸引力を上げる機能も搭載されています。
二つ目は、iRobot社の「Braava jet m6(ブラーバ ジェット エムシックス)」です。

こちらは拭き掃除専門のロボットで、ジェットスプレーで水を噴射し、クリーニングパッドで汚れを拭き取ります。
専用のクリーニングパッドにはウェットパッドとドライパッドがあり、ウェットパッド使用時も水分量を調整できる機能はありませんが、比較的床に優しい水拭きができるとされています。
無垢材に使用する場合は、メーカーの指示に従い、目立たない場所で試してから全体に使用するのが安心です。特にオイル仕上げの無垢床など、水分に敏感な床材の場合は、より慎重な判断が必要です。
これらの機種以外にも、水分量を細かく調整できる機能を備えたロボット掃除機が他メーカーからも出ています。大切なのは、ご自宅の無垢床の特性を理解し、それに合った機能を持つ製品を選ぶことです。
さらに、マッピング機能や落下防止センサー、衝突防止センサーなどが搭載されていると、効率よく、安全にお掃除してくれます。ご自宅の広さや間取り、ライフスタイルに合わせて、最適な一台を見つけてください。
無垢床でロボット掃除機を上手に使うコツ

ここからは、日常のお手入れとのバランス、無垢床の塗装、ロボット掃除機のブラシの種類といった、より具体的なポイントに焦点を当てて、上手に付き合っていくためのコツをご紹介します。
普段のお手入れとの使い分け
無垢床をきれいに保つためには、普段のお手入れとロボット掃除機を上手に使い分けることが大切です。毎日のお掃除はロボット掃除機に任せつつ、週末など時間のある時に、より丁寧なお手入れを加えるといったサイクルがおすすめです。
ロボット掃除機は床全体のホコリや髪の毛、ペットの毛などを自動で吸い取ってくれるので、日々の負担を大きく軽減してくれます。特に家具の下やベッドの下など、手の届きにくい場所の掃除には威力を発揮します。
一方で、ロボット掃除機だけでは対応しきれない部分もあります。
例えば、こびり付いた汚れ、壁際、隅の部分などは、手作業でのケアが必要になることがあります。
フローリングワイパーのドライシートやウェットシート(固く絞ったもの)、掃除機などで、気になる箇所をピンポイントでお掃除しましょう。
また、無垢床は定期的なワックスがけなどのメンテナンスも行うことで、美しさを長持ちさせることができます。ロボット掃除機だけに頼らず、床の状態を見ながら、適切なお手入れを組み合わせていくことが、無垢床と長く快適に付き合う秘訣です。
塗装の種類で変わる向き不向き
無垢床の塗装の種類によって、ロボット掃除機の向き不向きや、使用する際の注意点が変わってきます。ご自宅の無垢床がどのような塗装で仕上げられているかを確認することが大切です。
代表的な塗装には、「ウレタン塗装」と「オイル塗装(自然塗装)」があります。
ウレタン塗装は、床の表面を樹脂でコーティングするため、比較的傷がつきにくく、耐水性も高いのが特徴です。そのため、ロボット掃除機を使用する際の制約は比較的少ないと言えます。
ただし、いくらウレタン塗装でも、硬いブラシでゴシゴシこすられたり、タイヤに異物が挟まったまま走行したりすれば傷がつく可能性はありますので、油断は禁物です。
水拭き機能に関しても、比較的安心して使用できることが多いですが、メーカーの推奨を確認しましょう。
一方、オイル塗装は、木にオイルを浸透させて保護する塗装方法です。
木の呼吸を妨げず、自然な風合いや調湿性を活かせるのが魅力ですが、表面はウレタン塗装に比べて柔らかく、水分も染み込みやすい傾向があります。
そのため、ロボット掃除機を使用する際は、よりブラシの素材やタイヤに気を配る必要があります。
水拭き機能の使用は、基本的に避けた方が無難か、ごく少量の水分で行うタイプのものに限られるでしょう。
ブラシの種類と床への影響

ロボット掃除機のブラシの種類は、無垢床への影響を考える上で非常に重要なポイントです。ブラシの素材や形状によって、床に傷をつけてしまうリスクが変わってきます。
一般的にロボット掃除機のブラシには、ナイロン製やゴム製(ラバー製)、あるいはそれらを組み合わせたものなどがあります。ナイロン製のブラシは、硬めのものが多く、カーペットの奥のゴミをかき出すのには適していますが、デリケートな無垢床に対しては、細かな傷をつけてしまう可能性があります。
特に、杉やパインなどの柔らかい木材の場合は注意が必要です。
一方、ゴム製のブラシは、床への密着性が高く、フローリングの溝のゴミなどを吸い取りやすいという特徴があります。また、ナイロン製に比べて床材へのダメージが少ない傾向にあるため、無垢床には比較的適していると言えるでしょう。
最近では、毛のブラシとゴム製のブラシを組み合わせたものや、ブラシ全体がシリコンのような柔らかい素材でできている機種も登場しています。
理想的なのは、ブラシが床材に優しく、かつゴミをしっかり集められることです。
可能であれば、店頭で実際にブラシの硬さを触って確かめたり、メーカーの情報をよく確認したりして、ご自宅の無垢床に合ったブラシタイプのロボット掃除機を選びましょう。
隙間汚れとロボット掃除機の限界
無垢床は、湿度や温度の変化によってわずかに膨張したり収縮したりするため、フローリングの板と板の間に隙間ができることがあります。この隙間にホコリや細かなゴミが入り込んでしまうと、ロボット掃除機だけでは完全に取り除くのが難しい場合があります。
ロボット掃除機の多くは、床面を吸引しながら走行しますが、深い隙間の奥に入り込んだゴミまでは吸い出しきれないことがあります。特に、サイドブラシが届きにくい壁際や部屋の隅なども、汚れが残りやすい箇所です。
そのため、ロボット掃除機を日常的に使用していても、定期的に隙間のケアをすることをおすすめします。
掃除機のノズルを細いものに付け替えて吸い取ったり、爪楊枝や竹串のようなもので優しくかき出したりする方法があります。ただし、無理にこじ開けたり、床材を傷つけたりしないように注意が必要です。
ロボット掃除機はあくまで日常のお掃除をサポートしてくれる便利なアイテムと捉え、限界があることも理解した上で、手作業による丁寧な掃除と組み合わせていくことが、無垢床を美しく保つポイントになります。
長持ちさせるメンテナンスの秘訣
無垢床の美しい風合いを長く楽しむためには、適切なメンテナンスが欠かせません。ロボット掃除機を上手に活用しつつ、定期的なお手入れを行うことで、無垢床は年月とともに味わいを増していきます。
日常のお手入れとしては、先述の通り掃除機やフローリングワイパー(ドライタイプ)でのホコリ取りが基本です。汚れが気になった場合は、固く絞った雑巾で水拭きをしますが、頻繁に行う必要はありません。
そして、無垢床の種類や塗装方法に応じた定期的なワックスがけも重要です。
オイル塗装の床であれば半年に一度から年に一度程度、専用のオイルワックスを塗布することで乾燥や汚れから床を保護し、しっとりとした艶を保つことができます。
ウレタン塗装の場合でも、専用のワックスを使用することで表面の保護効果を高め、傷つきにくくすることができます。
また、大きな傷や凹みができてしまった場合でも、無垢床なら補修が可能な場合があります。
例えば、オイル塗装の床であれば傷の部分に水を垂らしてアイロンを当てることで、ある程度の凹みが復元することもあります。
専門業者に相談してみるのも良いでしょう。
総括:無垢床へのおすすめロボット掃除機
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。