最近、電気代の請求書を見てびっくりしちゃうこと、ありませんか?
私も家電量販店で働いていると、お客様から「エアコンだけだと家計が苦しいんだけど、灯油ストーブって実際どうなの?」という切実なご相談をよく受けるんです。
昨今のエネルギー事情を考えると、昔ながらの灯油暖房が実は一番の救世主になるかもしれません。
でも、ただ使うだけじゃもったいないんです。
実は、どの機種を選ぶか、どうやって空気を回すかというちょっとした工夫だけで、1ヶ月の灯油代が数千円も変わってくることがあるんです。
この記事では、カタログに載っている数字だけじゃ分からない、実際に18リットル缶が何日持つのかというリアルな計算や、ファンヒーターとの燃費の差、さらにはエアコンとどっちがお得なのかという損益分岐点まで、私のこれまでの接客経験とデータを詰め込んで解説します。
これを読み終わる頃には、あなたにぴったりの燃費最強ストーブがきっと見つかっているはずです。それでは、賢い灯油生活の裏側をのぞいてみましょう!
- 機種別の灯油燃費を徹底比較
- 18L缶の持続時間を具体的に算出
- エアコンとの節約術を公開
- 燃費を上げる裏技的なコツを紹介
灯油ストーブの燃費を比較

ここでは、代表的なモデルの燃費データを横並びでチェックしていきます。
ご自分のライフスタイルに合うのはどのタイプか、イメージしながら読み進めてみてくださいね。
1時間の石油ストーブの燃費
まず一番気になるのが、スイッチを入れてから「1時間でどれくらい灯油が減るのか」という点ですよね。ここを把握しておくと、1日のコストが計算しやすくなります。
例えば、おしゃれなデザインで人気の「アラジン ブルーフレーム BF3912」の場合、燃料消費量は1時間あたり0.26リットルで固定なんです。
これは、炎の高さを一定に保つ必要があるアナログな構造ゆえの特徴ですね。1リットルあたり120円計算だと、1時間で約31.2円かかる計算になります。
一方で、最近人気が再燃している「トヨトミ レインボー RL-2524」などのモデルは、火力の調整幅が広いのが魅力。最大火力では0.243リットルですが、弱火に絞ると0.122リットルまで抑えられるんです。
なんと1時間あたり約14.6円!
ここまでの差が出ると、こまめに調整する楽しさも出てきますよね。

私がお店で接客していても「デザインも大事だけど、やっぱり1時間のコストを知ると安心する」というお客様は本当に多いんです。
最小燃焼を上手に使えば、想像以上に家計の味方になってくれるのが灯油ストーブのいいところです。
灯油18リットルで何時間持つ?
ガソリンスタンドで買ってきた18リットルのポリタンク、これがどれくらい持つのかは死活問題ですよね。計算してみると、機種によって驚くほどの差があることが分かりました。
燃費重視の代表格「トヨトミ RL-2524」を最小火力で使い続けた場合、計算上は約147.5時間も持つんです!
1日8時間使ったとしても、なんと18日以上。
半月以上も給油に行かなくていいなんて、腰が重い冬場には最高のご褒美じゃないでしょうか。
逆に、広いリビングを一気に暖めるパワー自慢の「コロナ SL-5125」。
通称だるまストーブだと、1時間の消費量が0.5リットルなので、18リットルは約36時間で使い切る計算になります。
1日8時間だと約4.5日ですね。
これ、お店で説明すると「えっ、そんなに違うの?」と驚かれることが多いんです。

でも、SLシリーズは木造13畳やコンクリ18畳まで対応する圧倒的なパワーがあります。
狭い部屋で無理して使うのではなく、広い空間を短時間で暖めて、あとは保温に徹するという使い方が、実は給油回数を減らす近道だったりもします。
あなたの部屋の広さに合わせたパワー選びが、そのまま持続時間の長さにつながりますよ。
石油ストーブとファンヒーターの燃費比較
「ストーブとファンヒーター、どっちが灯油を食わないの?」というのも、よく聞かれる質問の定番ですね。
結論から言うと、室温を一定に保つという点ではファンヒーターの方が賢いと言えるかも。
ファンヒーターはマイコン制御で燃焼量を細かく変えてくれるので、部屋が温まった後は最小限の灯油(例えば0.06L/h程度)で運転してくれるんです。コロナの「FHシリーズ」やダイニチの「FWシリーズ」などは、この温度制御が本当に優秀ですよ。
ただ、ファンヒーターは電気代がかかるという点と、温風で空気が乾燥しやすいのがデメリット。
対して、電源不要の反射型ストーブ、例えば「コロナ SX-E2925Y」などは、輻射熱で体を直接温めてくれるので、室温が少し低めでも暖かく感じるんです。
これが隠れた節約ポイント!
数値上の灯油消費量だけでなく「体感温度」を考えると、ストーブの方が設定を弱めても満足度が高いケースが多いですよ。
電気を一切使わないストーブは、災害時にも強いという大きな安心感もあります。
どちらが燃費がいいかは、電気代との合算や、どのような暖まり方を好むかで決めるのが正解かなと思います。

灯油代だけでなく電気代まで含めて具体的に比較したい場合は、石油ストーブと石油ファンヒーターの燃費を比較(電気代含む総コスト)も参考になりますよ。
家電店員のひとりごと
お客様からよく「ファンヒーターの音が気になる」という声を聞きますが、実はその音の正体は効率よく空気を回している証拠。対してストーブは静かですが、熱が上に逃げやすいので、後述するサーキュレーターとの併用が必須ですよ!
ガスストーブと灯油ストーブの燃費比較
お家にガス栓がある場合、「ガスファンヒーター」や「ガスストーブ」も有力な候補になりますよね。これ、店頭でも「灯油を買いに行くのが面倒だからガスにしたいんだけど、高いの?」とよく相談されます。
結論から言うと、単純な燃料代の安さ(ランニングコスト)だけで選ぶなら、依然として灯油ストーブの方がお得なケースがほとんどです。
具体的な数値で見てみましょう。
灯油は1L(約10kWhの熱量)で約120円。これに対し、都市ガスで同等の熱量を得ようとすると、お住まいの地域の単価にもよりますが、150円〜180円程度かかるのが一般的。
さらにプロパンガス(LPガス)のお家だと、その差は2倍以上に広がることも珍しくありません。

リンナイの「RC-U5801E」のような大型ガスファンヒーターは、スイッチオンで5秒もかからず温風が出てくる「即暖性」は最高ですが、その分メーターが回るスピードも早いです。
給油の手間を「0」にするための代償として、月々の支払いが灯油より数千円上乗せされるイメージですね。
私は「利便性と時間の節約」を重視するならガス、「徹底的にお財布を守る」なら灯油をおすすめしています。ガスホースの長さによる設置場所の制限も、意外と後から気になるポイントなので注意してくださいね。
石油ストーブとエアコンはどっちが安い?
こちらも永遠のテーマですよね。
「エアコンとストーブ、どっちをメインにするべきか」
これ、実は外の気温によって答えが変わるんです。
気温が7度以上あるような比較的暖かい日なら、最新のエアコンの方が電気代を安く抑えられることが多いです。ヒートポンプ技術のおかげで、1の電気で3〜5の熱を作れるからです。
でも、氷点下になるような寒い日だと、エアコンは霜取り運転でパワーが落ち、電気代だけが跳ね上がっちゃうんです。
そこでおすすめなのが「ハイブリッド運用」。
朝起きた時や、帰宅直後の冷え切った部屋は灯油ストーブで一気にパワフルに暖める。部屋が温まったら、エアコンに切り替えて一定温度をキープする。これが、今のエネルギー高騰時代における一番賢いやり方だと思います。

ストーブなら「コロナ SX-E2925Y」のような反射型を補助として置くだけでも、エアコンの稼働時間を減らせて結果的にトータルの光熱費が安くなったという口コミを店頭でもよく耳にします。
どちらか一方に絞るのではなく、それぞれの得意分野を活かしてあげるのが一番の節約術ですよ。
外気温ごとの目安や、ハイブリッド運用の具体例は、石油ストーブとエアコンはどっちが安い?お得なハイブリッド暖房でさらに詳しくまとめています。
灯油ストーブの燃費管理と選び方

燃費を左右するのは、製品のスペックだけではありません。
日々の管理や、自分の用途に合った正しい「選び方」を知ることで、無駄な出費をさらに抑えることができますよ。
アラジンの灯油ストーブの燃費と性能
憧れのアラジン、その燃費と性能についても詳しく見ていきましょう。
一番人気の「ブルーフレーム BF3911」や「ブルーフレーム BF3912」は、何十年も形が変わらない完成された名機です。
燃料消費量は先ほど触れた通り0.26L/h。決して「超省エネ」というわけではありませんが、その性能は安定感抜群。
青い炎は完全燃焼している証拠で、嫌な臭いが非常に少ないのが特徴なんです。これ、お部屋の空気をきれいに保ちたい方には嬉しいポイントですよね。
ただし、アラジンは「手間を愛でる」ストーブでもあります。
芯の手入れを怠ると燃費が悪くなるので、定期的に「日本磨料工業 ピカール液」で真鍮部分を磨いたり、芯の掃除をしたりするのが長く使うコツ。適切なメンテナンスを行えば、燃焼効率が落ちず、結果的に灯油の無駄遣いを防げます。

家電量販店で見ていると、アラジンを買われる方は「長く大切に使うから、結局はこれが一番コスパがいいんだ」とおっしゃる方が多いですよ。使い捨てではなく、数十年寄り添える性能を持っているからこそ、愛され続けているんでしょうね。
石油ストーブの燃費を上げるコツ
同じストーブを使っていても、使い方の工夫だけで燃費は劇的に向上します。
一番のポイントは「空気の循環」です。
暖かい空気は放っておくと天井付近に溜まってしまいますよね。これをもったいないと感じたことはありませんか?
そこで活躍するのがサーキュレーター。
「ボルネード 6303DC-JP」のような、直進性が強くて空気をしっかり動かせるモデルをストーブと併用してみてください。天井に溜まった熱を足元に下ろすだけで、ストーブの設定を一段階下げても十分に暖かく感じられますよ。
置き方の具体例まで確認したい方は、ファンヒーターへのサーキュレーターの正しい置き方と節約術も参考になります。

また、電源不要で回る「ストーブファン」も人気です。
天板の熱を利用して回るファンで、前方に温風を送ってくれるので反射型ストーブには特におすすめ。
さらに、基本的なことですが、窓に断熱シートを貼ったり、カーテンを厚手のものに変えたりして「せっかく作った熱を逃がさない」ことも立派な燃費向上術。
私はお客様に「暖房器具を買う前に、まずは窓の隙間風をチェックしてみて」と冗談交じりにアドバイスすることもあるくらいです。
安全面でも、政府広報オンラインでは、換気が不十分だと不完全燃焼が起こり一酸化炭素中毒になるおそれがあると紹介されています。
(出典:政府広報オンライン『あなたは大丈夫? 冬の製品事故』)
ハードとソフトの両面から対策するのが、真の省エネマスターへの道ですよ。
意外な落とし穴に注意!
ストーブに直接サーキュレーターの風を当てると、炎が揺れて不完全燃焼を起こす可能性があります。必ず壁や天井を経由して、空気を大きく回すように設置してくださいね。安全第一が結果的に燃費にも良い影響を与えます。
コスパ最強の石油ストーブはどれ?
「結局、どれが一番お得なの?」と聞かれたら、私は自信を持って「トヨトミ レインボー RL-2524」を推します。
その理由は、なんといっても圧倒的な持続時間と低燃費性。最小燃焼で40時間以上も持つモデルは、他に類を見ません。
初期投資も2万円台からと手頃ですし、おまけにランタンのように周囲を照らしてくれるので、照明代わりにもなるという多機能ぶり。これこそが、真の「コスパ最強」じゃないかなと思います。
もし、インテリア性よりも「実用的な暖かさ」を最優先するなら「コロナ SX-E2925Y」も素晴らしい選択肢です。
反射型なので前方がとにかく暖かく、お湯を沸かしたり煮炊きをしたりといった天板の有効活用もできます(※メーカー推奨外の場合もあるので注意してくださいね)。

ガス代や電気代を節約できる「おまけの熱」をうまく使いこなせるようになると、ストーブ生活の楽しさは何倍にも膨らみます。
自分がどの部分に一番コストをかけたくないか(灯油代、手間、本体代)を明確にすると、答えは自ずと見えてくるはずですよ。
まとめ:灯油ストーブの燃費について
いかがでしたでしょうか。
灯油ストーブの燃費をしっかり理解して使うことで、冬の光熱費はもっとスマートに抑えられるはずです。
最後におさらいとして、今回紹介した主要な燃費データをまとめておきますね。
ご自身のライフスタイルに合わせて、最適な一台を選ぶ参考にしてください。
| モデル名 | 1時間燃費(L/h) | 18L缶の持続時間 | 1日のコスト(8h) |
|---|---|---|---|
| トヨトミ RL-2524(最小) | 0.122L | 約147時間 | 約117円 |
| アラジン BF3912 | 0.260L | 約69時間 | 約250円 |
| コロナ SX-E2925Y(最大) | 0.279L | 約64時間 | 約268円 |
| コロナ SL-5125 | 0.500L | 約36時間 | 約480円 |
灯油ストーブ 燃費を賢く抑えるポイント
- 部屋の広さに合わせた適切な出力の機種を選ぶこと
- サーキュレーターを併用して天井の熱を下ろすこと
- 厳冬期はエアコンとのハイブリッド運用で効率化すること
- 週に一度のフィルター清掃や芯の手入れを欠かさないこと
冬の寒さは我慢しすぎると体に毒ですから、上手に灯油ストーブ 燃費を管理しながら、暖かくて快適な冬を過ごしましょう。
それでは、素敵なストーブライフを!


