朝、顔を洗うときや夜のお風呂上がり、脱衣所のあまりの寒さに「ヒェッ!」って震え上がること、ありませんか?
私なんて、暖かいリビングから脱衣所に移動するのが億劫で、ついお風呂に入るのを先延ばしにしちゃうこともあります。
でも、この寒暖差って実は体にとってすごく負担がかかるんですよね。
いわゆるヒートショックのリスクも心配ですし、何より毎日寒い思いをするのは辛いものです。
そこで今回ご紹介したいのが、工事不要で手軽に導入できる浴室や脱衣所用の置き型ヒーターです。
「でも、電気代が高そう」
「狭い脱衣所に置けるかな?」
「お風呂場で使っても感電しない?」
なんて疑問、たくさんありますよね。私もお店でお客様から毎日のように相談されるんです。
実は、選び方さえ間違えなければ、驚くほど快適で、しかもお財布にも優しい使い方ができるんですよ。
この記事では、私が普段お店でお話ししているような感覚で、失敗しない選び方やおすすめの機種、そして気になる電気代のことまで、浴室のヒーターの置き型に関する情報をたっぷりとお届けします。
ぜひ最後まで読んで、ポカポカ快適な冬支度の参考にしてくださいね!
- 工事不要ですぐ暖まる快適生活
- 用途に合わせた防水や電源の選び方
- 実は安い電気代と節約のコツ
- おすすめ機種と安全な使い方の解説
失敗しない浴室用置き型ヒーターの選び方

お店に立っていると、「脱衣所が寒くて何とかしたいんだけど、種類がいっぱいでどれを選べばいいか分からない」というお声を本当によく聞きます。カタログを見ても専門用語ばかりで難しく感じちゃいますよね。
でも、実は見るべきポイントはたったの5つなんです。
ここからは、買ってから後悔しないために絶対に押さえておきたい選び方の鉄則を、私の経験を交えながら分かりやすく解説していきますね。
工事不要ですぐに使える導入メリット
まず最初にお伝えしたいのが、置き型ヒーター最大の魅力である「手軽さ」についてです。
浴室暖房と聞くと、天井に埋め込まれているタイプを想像する方も多いかもしれません。
確かにあれはスッキリしていて格好いいんですが、後から付けようと思うと数十万円規模の大掛かりな工事が必要だったり、賃貸マンションだとそもそも工事ができなかったりと、ハードルがかなり高いんですよね。
その点、置き型ヒーターなら買ってきてコンセントに挿すだけ。
この「工事不要」というメリットは本当に大きいです。
今日買って、その日の夜からすぐにポカポカの脱衣所で着替えができるんですから。
これってすごく嬉しいポイントだと思いませんか?
特に、古いお家や賃貸にお住まいの方にとっては、救世主のような存在だと思います。
お客様の中には、「工事が必要だと思って諦めていたけど、こんなに簡単に置けるならもっと早く相談すればよかった!」と仰る方もいらっしゃいます。
数千円から高くても数万円程度の初期投資で、あの身を切るような寒さから解放されるなら、コストパフォーマンスは抜群です。まずは「置くだけで解決できる」という気楽さを持って、商品選びを楽しんでみてくださいね。
防水性能が必須条件
さて、ここが一番の注意点であり、多くの方が勘違いしやすいポイントです。
「浴室用ヒーター」と検索して出てくる商品の多くは、実は「脱衣所用」であって、「浴室の中(洗い場)」で使えるわけではないんです。これ、結構ややこしいですよね。
脱衣所で使う分には、一般的なセラミックファンヒーターで問題ありません。多少濡れた手でスイッチを押すくらいなら大丈夫なように作られているものも多いですが、基本的には水がかからない場所で使うのが前提です。
しかし、「シャワーを浴びている最中も寒いから、浴室の中にヒーターを持ち込みたい」という場合は話が別です。ここで必要になるのが強力な「防水性能」です。
防水等級「IPX5」がカギ!
浴室内に設置するなら、必ず「IPX5(防噴流形)」以上の防水性能を持った製品を選んでください。これはシャワーの水が直接かかっても壊れないというレベルです。
一般的な「IPX4(防沫形)」だと、水しぶき程度ならOKですが、シャワーの直撃には耐えられません。
もし浴室内に置きたいなら、コンフォーというメーカーが出している「クレスター」シリーズのような、完全防水を謳っている製品を選ぶ必要があります。これならお風呂場の中でも安心して使えますよ。
お店でも「お風呂の中で使いたい」というお客様には、必ずこの防水等級の話をして、事故のないように案内しています。
電源確保が難しいならコードレス

脱衣所って、意外とコンセントの位置が悪かったり、そもそもコンセントが足りなかったりしませんか?
洗濯機で一つ埋まっていて、もう一つはドライヤー用に使いたい…なんてこと、よくありますよね。それに、狭い場所で電源コードが床を這っていると、足に引っ掛けて転倒するリスクもあって危ないです。
そんな環境の方に私が強くおすすめしているのが、「コードレス」タイプのヒーターです。特にイワタニの「風暖(かぜだん)」という商品は、私たち販売員の間でも「これは発明だよね」と話題になった名品なんです。
これ、何がすごいかというと、カセットガスを使って動くんですが、ガスの熱で発電してファンを回すので、電池も電源コードも一切不要なんです!
カセットボンベさえあればどこでも使えるので、コンセントがない脱衣所はもちろん、停電した時の防災グッズとしてもめちゃくちゃ優秀です。
「脱衣所にコンセントがなくて延長コードを引っ張ってくるのが面倒」というお客様にこれを紹介すると、「そんなのあるの!?」って驚かれます。
ガスならではのパワーで暖まるのも早いですし、コードに足を引っ掛ける心配もないので、小さなお子様や高齢の方がいるご家庭にもぴったりだと思います。
ただしこちらは防水仕様にはなっていないので、残念ながら浴室内で使うことはできません。
ヒートショック対策と安全機能の確認
冬場の脱衣所で一番怖いのが「ヒートショック」ですよね。
実際に、高齢者の入浴中の事故は毎年数千件規模で発生しており、家や居住施設の浴槽での溺水事故が交通事故死の約2倍以上になる年もあると報告されています。
(出典:消費者庁「高齢者の事故に関するデータとアドバイス等」)
これを防ぐためには、「速暖性(すぐに暖まること)」と「安全性」が何より重要です。
速暖性で言うなら、アラジンのグラファイトヒーターが最強クラスです。スイッチを入れてわずか0.2秒で暖かくなるんですよ。
「パッ」と点いて「ジワ~」っとすぐに暖かい。朝の忙しい時間や、お風呂に入る直前の短い時間だけ使うなら、このスピード感は本当に頼りになります。
「寒い!」と感じる暇を与えない速さは、ヒートショック対策として非常に有効です。
一方で、安全機能も見逃せません。
狭い脱衣所では、服を脱ぐときにヒーターにぶつかって倒してしまうことも考えられます。なので、「転倒時自動オフスイッチ」がついているかは必ず確認してください。
また、消し忘れ防止のための「人感センサー」も便利です。
人がいなくなったら勝手に消えてくれるので、電気代の節約にもなりますし、何より「あれ?消したっけ?」という不安から解放されます。
高齢のご両親へのプレゼントとして選ばれるお客様には、操作がシンプルで安全装置が充実しているモデルを強くおすすめしています。
トイレなど他の水回りでのヒートショック対策や、人感センサー付きヒーターの選び方・電気代シミュレーションについては、トイレヒーターをつけっぱなしでも電気代が安い運用法と最適機種を解説した記事も参考になります。
狭い脱衣所にも置けるサイズ感の重要性
日本の住宅、特に脱衣所ってどうしても狭くなりがちですよね。
洗濯機と洗面台でスペースがいっぱいで、ヒーターなんて置く場所がない!というお悩みもよく伺います。
だからこそ、サイズ選びは慎重に行いたいところです。
床に置くスペースがない場合は、壁掛けタイプのヒーターを検討してみるのも一つの手です。ゼピールなどのメーカーから、工事不要で壁に取り付けられるタイプが出ています。
これなら足元が広々使えますし、掃除の邪魔にもなりません。高い位置から温風が出るので、上半身が暖まりやすいというメリットもあります。
床置きタイプを選ぶ場合でも、デロンギのようなタワー型や小型モデルを選ぶと良いですね。最近のモデルはコンパクトでもパワーがすごいので、A4サイズくらいのスペースがあれば十分に置けます。
「うちは狭いから…」と諦める前に、メジャーを持って脱衣所の隙間を測ってみてください。意外とシンデレラフィットする一台が見つかるかもしれませんよ。
浴室用置き型ヒーターのおすすめと電気代

選び方のポイントが分かったところで、次は「じゃあ具体的にどれがいいの?」「電気代って実際どれくらいかかるの?」という疑問にお答えしていきます。
ここからは、私が自信を持っておすすめできるメーカーや機種、そして誰もが気になるコストの話を深掘りしていきますね。
ニトリや主要メーカーの製品比較
まずは、皆さんお馴染みのメーカーやブランドごとの特徴をざっくり整理してみましょう。お店に来るお客様も、まずは知っているメーカーから探される方が多いです。
コスパ重視なら、やっぱりアイリスオーヤマですね。
「大風量セラミックファンヒーター」シリーズは、とにかく風が強くて暖まるのが早いです。人感センサーもしっかり付いていて、価格も手頃。
カラーバリエーションも豊富なので、インテリアに合わせて選べるのも嬉しいポイントです。「とりあえず失敗したくない」という方には、まずこれをご紹介しています。
少し機能にこだわりたいなら山善もおすすめです。
温度センサーが付いていて暖めすぎを防いでくれたり、消臭フィルターが付いているモデルもあったりと、細かいニーズに応えてくれるのが特徴です。「ジェネリック家電」なんて呼ばれますが、品質はしっかりしていて信頼できますよ。
そして、身近なニトリも見逃せません。
ニトリのヒーターはシンプルで使いやすく、何より価格が安い!さらにニトリの良いところは、ヒーターだけでなく「断熱窓シート」など、脱衣所全体の寒さ対策グッズが一緒に揃うところです。
「ヒーターだけじゃなくて、窓からの冷気も何とかしたい」という場合は、ニトリでトータルコーディネートするのも賢い方法だと思います。
目的別に見るおすすめモデルの紹介
では、具体的なおすすめモデルを目的別にご紹介しますね。あなたのライフスタイルに合わせて、ピッタリのものを選んでください。
私が選ぶ!目的別ベストバイ
- とにかく早く暖まりたい!
→ アラジン「遠赤グラファイトヒーター AEH-G406N」
0.2秒速暖は伊達じゃありません。朝の着替えや帰宅直後の冷え切った体には、この即効性が神レベルです。 - お風呂場(洗い場)の中で使いたい!
→ コンフォー「クレスター HEAT-S-101WA」
防水性能IPX5の実力派。シャワーがかかっても平気な顔して温め続けてくれます。壁掛けもできるので場所も取りません。 - コンセントがない・停電対策もしたい!
→ イワタニ「カセットガスファンヒーター 風暖 CB-GFH-5」
コードレスの自由さは一度使うと手放せません。防災グッズとしても一台あると安心感が違います。 - おしゃれでコンパクトなのがいい!
→ デロンギ「カプスーラ HFX30C11」
イタリアンデザインがとにかく可愛い!A4サイズより小さくて持ち運びも楽々。小さいけれどパワーは1150Wと強力です。
これらの機種はどれも人気があり、口コミでの評判も上々です。特にアラジンのヒーターは、「レトロな見た目が可愛いのに凄腕」というギャップにやられるお客様が多いですね。
ただし、浴室内で使えるのは「コンフォーのお風呂ヒーター」だけですので、この点は注意してくださいね。
浴室用置き型ヒーターの電気代

さあ、ここが一番気になる「お金」の話です。
「セラミックファンヒーターは電気代が高い」というイメージ、ありませんか?
確かに、最大出力(強運転)で1200W使うモデルが多いので、長時間つけっぱなしにするとそれなりの金額になります。
では計算してみましょう。
1kWhあたり31円で計算すると、1200Wのヒーターを1時間使うと約37.2円です。
「えっ、高い!」と思いましたか?
でも、ちょっと待ってください。脱衣所のヒーターって、一日中つけっぱなしにしますか?
実は「保険料」として考えれば安い?
実際の使用シーンを考えてみましょう。
・朝の洗面・着替え:15分
・夜の入浴前後:15分
合計で1日30分の使用だとします。
37.2円 × 0.5時間 = 1日あたり約18.6円
これを1ヶ月(30日)続けても、約558円なんです。
どうでしょう?
月々ワンコインちょっとで、あの辛い寒さとヒートショックのリスクから解放されるなら、むしろ安いと思いませんか?
私はこれを「健康への保険料」だと考えています。入院費や通院費に比べれば、微々たるものですよね。
さらに節約したいなら、「人感センサー」をフル活用しましょう。
脱衣所から人がいなくなれば勝手に切れるので、無駄な電気代は一切かかりません。
また、最初だけ「強」で暖めて、着替えている間は「弱(600W程度)」に切り替えれば、コストはさらに半分になります。賢く使えば、電気代は決して怖くありませんよ。
リビングなど他の部屋も含めた暖房器具の電気代比較や、オイルヒーターのコストを詳しく知りたい場合は、オイルヒーターの電気代が高くなる理由と節約の裏ワザをまとめた記事も参考になります。
快適な浴室用置き型ヒーターの総括
ここまで、浴室や脱衣所の置き型ヒーターについて、選び方からおすすめ機種、電気代まで一通りお話ししてきました。
長くなってしまいましたが、最後に要点をまとめておきましょう。これであなたにぴったりの一台が見えてくるはずです。
| 重視するポイント | おすすめのタイプ・機種 | 私のひとことメモ |
|---|---|---|
| とにかく安く済ませたい | アイリスオーヤマなどの セラミックファンヒーター |
本体価格も手頃で機能十分。最初の1台に最適です。 |
| すぐ暖まりたい(ヒートショック対策) | アラジン グラファイトヒーター |
0.2秒の速さは感動モノ。寒がりな方に激推しです。 |
| お風呂場の中で使いたい | コンフォー クレスター(防水IPX5) |
唯一無二の選択肢。シャワーがかかっても安心です。 |
| コンセントがない場所 | イワタニ カセットガスファンヒーター |
コードレス最強。防災用としても一家に一台欲しい。 |
最後に安全のための注意点
- 延長コードは使わない:ヒーターは消費電力が大きいので、壁のコンセントから直接電源を取ってください。火災の原因になります。
- フィルター掃除はこまめに:ホコリが溜まるとセンサーが誤作動したり、温風が弱くなったりします。週に1回は掃除機で吸ってあげてくださいね。
浴室の置き型ヒーターは、あなたの冬の生活を劇的に変えてくれるアイテムです。「もっと早く買えばよかった!」と笑顔で話してくれるお客様をたくさん見てきました。
ぜひ、あなたのライフスタイルに合った一台を見つけて、今年の冬はポカポカで安全なバスタイムを楽しんでくださいね。
もし選び方で迷ったら、またこの記事を読み返してもらえたら嬉しいです!


