お風呂掃除にオキシクリーンを使ってみたいけれど、「本当に浴槽や風呂釜に使って大丈夫なのかな? 」とモヤモヤしていませんか?
SNSやテレビで「オキシ漬け」という言葉だけが一人歩きしていて、実際のところ床や壁、排水溝、追い焚き配管まで全部いけるのか、どこがダメなのか分かりにくいですよね。
私も家電量販店で浴室乾燥機やバスポリッシャーの相談を受けていると、お風呂掃除オキシクリーンについてついでに聞かれることが本当に多いんです。素材を傷めたり、風呂釜配管を壊したりせずに、椅子やおもちゃまでまとめてスッキリ洗えたら最高ですよね。
この記事では、お風呂掃除にオキシクリーンを使うときの考え方や基本の使い分け、注意したいNGパターンを、家電とお掃除グッズが大好きな私なりに分かりやすくお話ししていきます。
読み終わるころには、自分の家のお風呂でオキシクリーンをどこまで使っていいのか、逆にプロの業者、はたまた別の洗剤に任せた方がいい場所はどこかが見えてくるはずです。
- お風呂掃除にオキシクリーンを使う基本
- 浴槽や床壁に使う時の注意点
- 風呂釜や追い焚き配管のリスク理解
- 椅子やおもちゃなど小物の安全な洗い方
お風呂掃除にオキシクリーンを使う前に

まずは、お風呂掃除にオキシクリーンを使う時の全体像を整理しておきましょう。この章では、お風呂全体をざっくりイメージしながら、どこにどう使えるのか、そしてどこに注意が必要なのかをナビゲートしていきます。
後半のトラブル対策で詳しく触れる風呂釜配管や追い焚き機能の話に入る前に、オキシクリーンの特徴と、お風呂の中でも比較的チャレンジしやすい場所から順番に整理していきますね。
オキシクリーンでお風呂の掃除はできる?
結論からいうと、お風呂掃除にオキシクリーンは使えます。
ただし、素材の種類と使い方を間違えないことが大前提です。
オキシクリーンは酸素系漂白剤の一種で、皮脂汚れや湯垢、ぬめりのような汚れを、お湯に溶かして発生する酸素の力で分解していきます。
イメージとしては、強烈な塩素系漂白剤というより、じんわり効くアルカリ性の洗浄剤という感じです。
その分、お風呂場のプラスチック小物や椅子、おもちゃ、浴槽の皮脂汚れには使いやすい一方で、金属や天然石、大理石などデリケートな素材には基本的に向いていません。
浴槽もFRPやアクリル、人造大理石など種類がいろいろあるので、取扱説明書で漂白剤の可否をチェックしてからにしましょう。
また、オキシクリーンは40〜60度くらいのぬるま湯に溶かして使うのが基本です。粉を直接ふりかけるのではなく、きちんと溶かしてからスポンジやブラシで塗り広げるとムラなく洗えます。
素材別の注意点や使えないものについては、メーカーの公式情報も一度目を通しておくと安心です。正確な条件や最新の注意事項は必ず公式サイトなどで確認し、最終的な判断はメーカーや専門業者にも相談してみてください。
シャワーヘッドなど細かいパーツへの使い方や注意点については、本ブログのシャワーヘッドをオキシクリーンで掃除する前に知っておくべきことで詳しく解説しているので、気になる方は合わせてチェックしてみてくださいね。
浴槽へのオキシ漬けはダメ?
オキシ漬けという言葉が有名になりすぎて、浴槽まるごとオキシクリーンを溶かしてつけ置きするやり方が、とりあえず正解みたいな空気がありますよね。でも、浴槽へのオキシ漬けが絶対にダメとは限らないものの、条件付きで慎重に考えた方がいいのが正直なところです。
例えば、FRPや一般的な樹脂系浴槽なら、短時間のオキシ漬けであれば問題ないケースもありますが、人造大理石やホーロー、木製の浴槽などはそもそも漂白剤自体がNGな場合があります。長時間、高温でのオキシ漬けは、変色や艶落ち、コーティングの劣化につながるリスクもあります。
どうしても浴槽でオキシ漬けをしたい場合は、浴槽の隅の目立たないところで薄めたオキシクリーンを試してから、本番に進むのがおすすめです。そのうえで、濃度は控えめ・つけ置き時間は最長でも2〜3時間程度・使用後はしっかりシャワーで流すといった安全寄りのやり方を心がけてください。
もし浴槽の素材や耐薬品性がよく分からない場合は、無理にオキシ漬けをせず、普段は中性洗剤やこすらない系の浴槽用洗剤をメインにして、オキシクリーンは椅子や洗面器など取り外せる小物のつけ置きに回す方が安心です。
床や壁への注意点
床や壁は、お風呂掃除オキシクリーンの中でも特に慎重に使いたい場所です。
というのも、床や壁は浴槽以上に素材がバラバラで、目地やパッキンなど異素材の組み合わせが多いからです。樹脂系パネル、タイル、石調シート、天然石風の仕上げなど、おうちによって本当に違います。
基本的には、樹脂系パネルや一般的なFRP床であれば、薄めたオキシクリーンをスポンジやブラシにつけてこすり洗いするのは問題ないことが多いです。
ただし、目地部分やパッキンは素材が柔らかく、濃い溶液を長時間放置すると傷みやすくなるので、高濃度でのつけ置きは避けて、塗ってから数分〜10分程度で洗い流すイメージで使ってください。
床や壁をこするのが大変という場合は、家電コーナーでも最近よく聞かれる電動バスポリッシャーを使うのも手です。
例えば、エペイオスの電動バスポリッシャーHM115Pは長さを調整できて、天井から床までかがまずに掃除しやすいモデルです。柔らかめのブラシを選べば、オキシクリーンを薄めた溶液と組み合わせて、広い床面を一気に洗えるので、腰への負担もかなり減りますよ。
一方で、天然石や石調タイル、本物の大理石を使っている床やカウンターは要注意です。
アルカリ性の洗剤全般と相性が悪く、オキシクリーンに限らずシミやツヤ落ちの原因になりがちです。こういった場所は、石に対応した専用洗剤か、汚れがひどい場合はプロのクリーニングを検討した方が安全です。
排水溝掃除のコツ

排水溝は、髪の毛や石けんカス、皮脂汚れがギュッと集まる場所なので、ぬめりとニオイの温床になりがちです。ここにオキシクリーンをうまく使うと、つけ置きメインでぬめりを浮かせて落とせるので、ゴシゴシ力技でこする回数を減らせます。
手順としては、まずヘアキャッチャー部分の髪の毛をざっと取り除き、外せるパーツは全部外しておきます。そのあと、洗面器かバケツに40〜50度前後のお湯をためて、オキシクリーンを溶かしたオキシ溶液を作ります。そこにヘアキャッチャーやフタ、受け皿などを入れて、20〜30分ほどつけ置きします。
つけ置き後は、柔らかめのブラシやスポンジで軽くこすれば、ぬめりがスルッと落ちやすくなります。排水溝の中に直接オキシ溶液を流し込みたい場合は、濃度を薄めにして、必ず換気扇を回しながら作業してください。塩素系のカビ取り剤やパイプクリーナーと同時に使わないこともとても大事なポイントです。
排水溝まわりの時短ルーティン
- お風呂上がりに髪の毛だけざっくり取る
- 週1回はヘアキャッチャーをオキシつけ置き
- ニオイが気になる前に排水溝内も軽くブラシ洗い
排水溝周りは、ひどくなる前に軽めのオキシつけ置きを習慣化するのが一番ラクです。
それでもニオイや詰まりが改善しない場合は、配管の奥で何かトラブルが起きている可能性もあるので、無理をせず専門業者に相談するのも選択肢ですよ。
食器用洗剤との併用
お風呂掃除オキシクリーンの話をしていると、よく聞かれるのが食器用洗剤との併用です。
実はこの組み合わせ、皮脂汚れやボディソープのぬめりを落としたい時にはかなり頼りになるコンビなんです。オキシクリーンは漂白・分解担当、食器用洗剤は界面活性剤で油汚れを浮かせる担当、というイメージですね。
やり方はシンプルで、オキシクリーンを40〜50度くらいのお湯にしっかり溶かしてから、食器用洗剤をほんの数滴だけ足します。そこにスポンジを浸して浴槽の縁や洗い場の床をこすったり、椅子や洗面器をつけ置きしたりすると、皮脂と石けんカスが一緒に落ちやすくなります。
ただし、塩素系漂白剤が入った洗剤やカビ取り剤とオキシクリーンを混ぜるのは厳禁です。思わぬガスが発生したり、素材を傷めたりとリスクしかないので、必ずどちらか片方だけを使うようにしてください。
お風呂掃除にあまり時間をかけたくない場合は、日常のメインはこすらないタイプの浴室用洗剤に任せて、頑固なぬめりや黒ずみだけオキシクリーン+食器用洗剤でリセットする、という使い分けもおすすめです。
お風呂用洗剤の選び方は、本ブログのお風呂掃除の最強洗剤はコレ!水垢からカビまで使い分け完全ガイドも参考にしてみてください。
お風呂掃除のオキシクリーントラブル対策

ここからは、お風呂掃除オキシクリーンの中でも特にトラブルになりやすい部分にフォーカスしていきます。風呂釜配管や追い焚き機能、小物のオキシ漬けなどは、やり方を間違えると故障や変色の原因になることもあるので要注意ポイントです。
この章を読んでもらえれば、どこまで自分でやってよくて、どこからは控えた方がいいのかがぐっとイメージしやすくなると思います。
風呂釜配管が壊れるリスク
風呂釜配管にオキシクリーンを使う時に一番気をつけたいのが、配管の素材や経年劣化の状態です。新しめの給湯器・追い焚き配管で、メーカーが酸素系漂白剤の使用を特に禁止していない場合は、薄めのオキシ溶液で短時間の循環掃除をすることがあります。
ただ、古い給湯器や配管だと、内部の金属部分やゴムパッキンが弱っているケースも多く、アルカリ性の洗浄剤を循環させることでトドメを刺してしまう可能性もゼロではありません。
特に、長年一度も風呂釜掃除をしてこなかった場合、内部に溜まった汚れを一気に剥がしすぎて、逆に詰まりの原因になることもあります。
こういったリスクを考えると、配管内部の洗浄については、市販の風呂釜洗浄剤(配管用に設計されたもの)を使うか、年に一度はプロのクリーニングをお願いする方が安心なご家庭も多いです。
自分でオキシクリーンを使うにしても、まずは給湯器や追い焚き機能の取扱説明書を読み、メーカーが推奨している方法を優先してください。
オキシクリーンを配管に使う前のチェック
- 給湯器・風呂釜の取扱説明書で漂白剤使用の可否を確認
- 配管が古い、サビや異音がある場合は使用を控える
- 不安がある時はプロのクリーニングも検討する
風呂釜配管は故障すると出費も大きくなるので、自己判断で強い洗浄をかける前に、正確な情報を必ずメーカー公式サイトや取扱説明書で確認してください。最終的な判断に迷う場合は、給湯器メーカーや専門業者に相談するのが安全です。
追い焚き機能に使える?
追い焚き機能にオキシクリーンを使うかどうかも、かなり悩ましいポイントですよね。給湯器のタイプや配管の構造によって、安全にできる掃除方法が変わってくるからです。一般的に、一つ穴の強制循環タイプと、二つ穴タイプでは、掃除の考え方も少し違います。
一つ穴タイプの場合、メーカーがOKとしている専用の風呂釜洗浄剤を使って循環洗浄するのが基本です。もし自己責任でオキシクリーンを使う場合でも、濃度を控えめに、ぬるま湯で短時間だけ追い焚きして、その後しっかりすすぎを繰り返すことが最低条件になります。
二つ穴タイプは汚れが溜まりやすく、そもそも構造的にトラブルが起きやすいので、私としては自分でオキシクリーンを循環させるのはあまりおすすめしていません。正直なところ、ここまでくるとプロの配管洗浄サービスにお願いしてしまった方が、時間的にも精神的にもラクなご家庭が多い印象です。
家電量販店で給湯器や浴室テレビの相談を受けていると、追い焚きエラーが出てしまって困っているという話もよく耳にします。
原因がオキシクリーンとは限りませんが、配管の状態が分からないまま無理やり掃除をするより、一度プロに状態を見てもらうという選択肢も、頭の片隅に置いておいてもらえると安心です。
椅子やおもちゃをオキシ漬け洗浄

椅子やおもちゃ、洗面器やお風呂ブーツなどの小物は、お風呂掃除オキシクリーンの中でも一番チャレンジしやすいゾーンです。素材がプラスチックや樹脂中心で、万が一トラブルが起きても浴槽や配管ほど致命傷になりにくいのが大きなメリットです。
やり方はシンプルで、浴槽の隅や大きめのタライに40〜50度くらいのお湯をため、オキシクリーンを規定量溶かします。そこに椅子やおもちゃ、洗面器などを沈めて、30分〜2時間ほどオキシ漬けにします。汚れがひどい部分は、つけ置き後にブラシで軽くこすれば、ぬめりや黒ずみがかなりスッキリしますよ。
お子さんのおもちゃは、色柄もののプラスチックが多いので、念のため最初は短時間で試してから、本格的なオキシ漬けをすると安心です。小さなパーツが多い場合は、洗濯ネットに入れてからつけ置きすると、あとで探し回らなくて済みます。
小物洗いにあると便利な家電
- 電動バスポリッシャーで椅子の足裏や溝を時短掃除
- 浴室乾燥機や除湿機で小物を一気に乾かしてカビ予防
- コードレス掃除機で浴室前のホコリを先に吸い取る
つけ置き後は、必ずきれいな水でしっかりすすぎ、よく乾かしてから使ってくださいね。特におもちゃは、オキシ溶液が残らないように、シャワーでていねいに流してあげると安心です。
まとめ:オキシクリーンでのお風呂掃除
ここまで、お風呂掃除オキシクリーンの使い方や注意点をかなり細かくお話ししてきました。
最後に、どこにどう使うと良くて、どこは慎重になった方がいいのかを一度整理しておきますね。
お風呂掃除オキシクリーン早見表
| 場所 | おすすめ度 | ポイント |
|---|---|---|
| 椅子・洗面器・おもちゃ | ◎つけ置きしやすい | 素材を確認しつつ短時間のオキシ漬けが便利 |
| 浴槽 | ○条件付きで使用 | 素材と取説を確認し、高濃度長時間のオキシ漬けは避ける |
| 床・壁 | ○薄めた溶液で | 樹脂系は相性良いが、石材は専用洗剤を優先 |
| 排水溝 | ◎定期的なつけ置きに | 髪の毛を取ってからオキシ溶液でぬめり対策 |
| 風呂釜配管・追い焚き | △慎重に検討 | 取扱説明書とメーカー推奨の方法を最優先 |
オキシクリーンは使い方さえ間違えなければ、お風呂掃除の強い味方になってくれるアイテムです。一方で、風呂釜配管やデリケートな素材など、無理に使わない方がいい場所もはっきりあります。迷ったときは、安全寄りの選択をすると覚えておいてもらえると安心です。
日常のお手入れはこすらない系の浴室洗剤や電動バスポリッシャーに任せつつ、排水溝や小物のリセットにオキシクリーンを上手に組み合わせれば、お風呂掃除のハードルはぐっと下がりますよ。
掃除の頻度や他の洗剤との使い分けについては、本ブログのお風呂掃除の頻度と時短テクニック!一人暮らしと家族世帯の違いも一緒に読んでもらえると、より具体的にイメージしやすくなると思います。
なお、オキシクリーンを含む漂白剤全般についての詳細な使用上の注意や、使えない素材・正しい濃度などは、メーカーの公式情報が一番正確です。例えば、オキシクリーンの公式サイトでは使えない素材や注意点が詳しくまとめられているので、一度目を通してから実際の掃除に取り入れてみてください。



