掃除の仕方がわからないまま、とりあえず床だけ掃除機をかけて終わりにしていませんか？
散らかった部屋を前に立ち尽くしてしまったり、主婦なのに掃除の基本が身についていない気がして落ち込んだりすることもありますよね。
ホコリは上から下へと動くのに、その順番を意識せず何となく片付けていると、いつまでたっても部屋がすっきりしないと感じやすくなります。
小学校の掃除の時間のように、みんなと一斉にほうきを動かしていればよかった頃とは違って、今は一人で家じゅうを回さなきゃいけないので、戸惑って当然だと思います。
私も家電量販店でコードレス掃除機やロボット掃除機、スチームクリーナーなどを選ぶお手伝いをする中で、プロや有名インフルエンサーの掃除の仕方を真似したいけれど具体的なやり方が分からないという声をよく耳にします。
だからこそ、完璧を目指すのではなく、一日一か所だけ進める現実的なやり方と、暮らしに合った家電の力を素直に借りることが大事だと感じています。
この記事では、掃除の順番や考え方の基本と、頼れる家電の選び方や使い方をやさしく整理していきます。読み終えるころには、自分なりの掃除の仕方がわかる第一歩を踏み出せているはずです。
掃除の仕方がわからない原因
ここでは掃除の仕方がわからないと感じてしまう原因を、心の面と環境の面から整理していきます。
何となくモヤモヤしている状態を言葉にしてあげると、次にやることが見えやすくなりますよ。
散らかった部屋で手が止まる心理
部屋が散らかっているときに一番多いのがどこから片付ければいいのか分からなくて固まってしまうパターンです。床に物が山積みになっていたりテーブルの上に書類やおもちゃが広がっていると頭の中も一緒にごちゃごちゃしてしまいますよね。
私も仕事のあとに帰宅すると、体力も気力も残っていなくて散らかったリビングを前にぼーっと立ち尽くすことがあります。
そんなときは部屋全体を何とかしようとせず、視界の中で一番気になる場所だけを小さく切り取るのがおすすめです。例えばソファの上だけ、ダイニングテーブルの上だけと決めてそこだけを一度リセットします。
それでも動けないときはタイマーを5分だけセットして、時間が来たら必ず終わると先に決めてしまうとハードルが一気に下がります。
コードレス掃除機やハンディクリーナーのようにサッと持ち出せる家電をリビングに出しっぱなしにしておくと、短時間だけでも動き出しやすくなるので試してみてほしいです。
立ち尽くしたら視界を狭くする
部屋全体を見渡すと焦りが強くなってしまいます。今座っている位置から見える範囲の中で一番気になる場所だけを一か所選び、そこだけを片付けると達成感を得やすくなります。
主婦が掃除の仕方がわからない訳
特に主婦の方からは「一日中家事に追われて気が付いたら夕方で掃除まで手が回らない」という声をよく聞きます。
料理や洗濯、子どもの世話に仕事まで重なってくると、掃除はどうしても後回しになりやすいですよね。それなのにSNSや雑誌にはきれいな部屋の写真がたくさん並んでいるので、自分だけできていないような気持ちになってしまうんです。
もう一つの大きな理由は、誰かから体系立てて掃除のやり方を教わった経験がないことだと思います。やり方を知らないのに「主婦だからできて当たり前」と思い込んでしまうと、分からないと口に出しづらくなってしまいます。これはお店でお客様と話していても強く感じるところです。
掃除の仕方がわからないと感じているのはあなただけではありません。自分を責めるのではなく、まずは知らないことを一つずつ覚えていく段階なんだと考えてみてください。
最近は主婦の負担を軽くしてくれるコードレス掃除機やロボット掃除機なども増えているので、家電に頼る前提で家事を組み立てるのがおすすめです。
掃除の基本が身についていない
掃除が苦手と感じる方は、実は特別なテクニックが足りないのではなく基本の順番や考え方を知らないだけということが多いです。
掃除には大きく分けて「ほこりを落とす」「ゴミを集めて吸い取る」「汚れを拭き取る」という流れがあります。この流れがごちゃごちゃになると、せっかくきれいにした場所にまたホコリが落ちてきてやる気を失ってしまうんです。
まずは上から下へ、奥から手前へという動きを意識します。照明や棚の上など高い場所からハンディクリーナーやモップでホコリを落としてから、床に落ちたホコリをコードレス掃除機で一気に吸い取り、最後に水拭きが必要な場所だけを集中的に拭きます。
この順番を守るだけでも仕上がりがかなり変わってきます。
| 段取り | 道具 | ポイント |
| ホコリを落とす | ハンディクリーナーやモップ | 高い場所から順番に |
| 床のゴミを吸う | コードレス掃除機 | 壁際と家具の脚回りを丁寧に |
| 汚れを拭き取る | フロアワイパーや雑巾 | ベタつきや皮脂汚れの仕上げ |
一度に完璧を目指さず、この表の流れのどこまでできたかを自分の中の合格ラインにしてあげると、掃除のハードルがぐっと下がると思います。
学校の掃除とのギャップ
多くの人が最初に経験する掃除は小学校などの学校の掃除かもしれません。
チャイムが鳴ったら一斉にほうきと雑巾を持って教室を掃除する、あの光景ですね。
ただ学校の掃除は道具もシンプルで範囲も限られていて、時間もきっちり決まっています。家の掃除とは前提条件がかなり違うんです。
教室の床は毎日同じ程度の汚れですし、机も同じ形が整然と並んでいます。一方で家庭の部屋は家具の種類も配置もバラバラで、キッチンやトイレのように汚れ方が全く違う場所もあります。学校の掃除のイメージのまま「家でも同じようにやらなきゃ」と考えると、現実とのギャップに疲れてしまうのは自然なことだと思います。
それに学校では掃除のやり方を詳しく教わるというより、みんなと一緒に体験して覚えていく形がほとんどです。つまり本格的な家の掃除については、きちんとした授業を受けたことがない人がほとんどなんです。
だからこそ今、大人になってから家電や道具の使い方も含めて改めて覚え直していけば十分間に合います。
ホコリの動きと掃除の順番
ホコリは床に落ちているように見えますが、実際には空気の流れに乗って部屋の中をふわふわと漂っています。
人が歩いたときの風やエアコンの風でも簡単に舞い上がり、照明や棚の上、カーテンレールなどに少しずつ溜まっていきます。だから床だけを一生懸命掃除しても、すぐにまたホコリが目立ってしまうんです。
効率良く掃除するためには、ホコリの動きを逆算した順番が大事です。
まずは高い場所をハンディクリーナーや静電モップで軽くなでるように掃除し、次に家具の天板やテレビ周りなどの中くらいの高さを整えます。
そのあとに床をコードレス掃除機やロボット掃除機で仕上げると、一度の掃除で部屋全体がすっきりしやすくなります。
上から下への流れを決めておく
毎回行き当たりばったりで掃除すると疲れやすくなります。照明→棚→ソファ→床のように、自分なりの順番を決めておくと迷わず動けるようになり、掃除の仕方がわからない状態から抜け出しやすくなります。
掃除の仕方がわからない解決策
ここからは掃除の仕方がわからないときに役立つ具体的な解決策と、家電を活用した現実的なやり方を紹介します。一度に完璧を目指すのではなく、暮らしに合わせて少しずつ取り入れてみてください。
プロの掃除の仕方を真似する
掃除が得意な人やプロのハウスクリーニングの現場では、必ずと言っていいほど段取りと道具の置き場所が決まっています。
例えばスプレーボトルとクロスをまとめたバスケットを持ち歩きながら、汚れに気付いた場所を次々に仕上げていくスタイルです。このやり方は一般の家庭でもとても応用しやすいと思います。
プロの真似をするなら、まずは家の中でよく使う洗剤とクロスを一つのカゴにまとめて「掃除セット」を作っておくのがおすすめです。そこにハンディクリーナーを一緒に置いておけば、テーブルの上のパンくずや棚の上のホコリもその場でサッと吸って拭いて終わらせられます。
動線上に道具が揃っているだけで、掃除の仕方がわからないというより「すぐに取りかかれる」感覚に変わっていきます。
もう一つ大事なのは、プロも道具や機械のメンテナンスをとても丁寧に行っているという点です。
掃除機のフィルターが目詰まりしていると吸引力が落ちて余計に疲れてしまうので、取扱説明書を参考にしながら定期的に手入れをしてあげてください。
正確な方法はメーカーや公的機関などの公式サイトを確認し、分からない点があれば最終的な判断は専門家に相談するようにしましょう。
コードレス掃除機で家中を掃除
掃除の仕方がわからないと感じている方には、まずコードレス掃除機を一本用意することをよくおすすめしています。
コンセントの抜き差しがいらないだけで動き出しのハードルがぐっと下がりますし、階段や廊下、寝室まで一気に回れるので「部屋ごとに掃除機をかける」という意識から「通り道に沿って吸いながら歩く」という感覚に変えやすくなるんです。
最近の売れ筋を見ていると、自走式のパワーヘッドで勝手に前に進んでくれるタイプや、ゴミ捨てがワンタッチで終わるモデルが人気です。こうした機能は数字のスペック以上に、毎日の負担を減らしてくれるポイントだと感じます。
重さや持ちやすさも大事なので、可能であればお店で実際に持ってみて手首への負担をチェックしてみてください。
軽さと取り回しの良さを重視するなら日立の「かるパックスティック PKV-BK3P」、パワフルさと耐久性を重視するならマキタの充電式クリーナー CL001Gあたりがバランスが良くておすすめです。どちらも日常使いしやすいバッテリー性能で、リビングから階段まで一気に掃除しやすいと感じます。
コードレス掃除機選びに迷ったときは、コードレス掃除機の口コミランキング記事も参考になると思います。お客様から直接伺った生の声をもとに、使い勝手やお手入れのしやすさも含めて紹介していますので、自分の暮らしに合う一本をイメージしやすくなるはずです。
また、掃除機本体のお手入れも忘れずに行いましょう。フィルターの水洗いができる機種であれば、月に一度を目安にホコリを落としてしっかり乾かしてから戻すと吸引力が長持ちします。
詳しい方法はシャープ公式サイト「掃除機を水洗いする方法」など、メーカーの一次情報を確認しておくと安心です。
スチームクリーナーで油汚れ対策
キッチン周りのベタついた油汚れが苦手で、そこが理由で掃除の仕方がわからないと感じている方も多いのではないでしょうか。
こうした頑固な汚れには、スチームクリーナーがとても頼りになる存在です。約100度前後の高温スチームで汚れを浮かせてから拭き取るので、力任せにゴシゴシこすらなくてもコンロ周りやレンジフードの油よごれが落としやすくなります。
使い方の基本は、まずコンロ周りの大きなゴミや食べかすを取り除き、油でベタついている部分にスチームを少しずつ当てていきます。その後キッチンペーパーやマイクロファイバークロスで拭き取れば、洗剤の量を減らしながらすっきり仕上げることができます。
特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、洗剤を控えめにできるのは嬉しいポイントですよね。
家庭用で扱いやすい機種としては、タンク容量とパワーのバランスが良いケルヒャーの「スチームクリーナー SC 2 EasyFix」や、キッチン床のベタつきに強いSharkの「スチームモップ S1000J」が使いやすい印象です。
どちらも「水を入れて温める→じゅうぶん予熱ができたらゆっくり滑らせる」というシンプルな手順なので、初めてのスチームクリーナーにも取り入れやすいと思います。
素材と火傷にはしっかり注意
スチームクリーナーは高温の蒸気を扱う家電なので、やけどには十分注意が必要です。熱に弱い素材やワックス仕上げの床など、使えない場所もあります。必ず取扱説明書に従い、心配な場合は目立たないところで試してから本格的に使うようにしてください。
スチームクリーナーの詳しい使い方や、エアコンフィルターやおもちゃなどへの応用例については、クリーン家電ガイド内のスチームクリーナー活用ガイドでより踏み込んで解説しています。
正確な情報はメーカーや公的機関の公式サイトも併せて確認し、最終的な判断は専門家に相談しながら安全に使っていきましょう。
ロボット掃除機で床掃除を自動化
掃除の仕方がわからないときに、床掃除をまるごとロボット掃除機に任せてしまうという選択肢もあります。
毎日仕事や育児でバタバタしていると、そもそも掃除機をかける時間が確保できないことも多いですよね。ロボット掃除機なら、外出中や寝ている間にフローリングのホコリや細かいゴミを自動で集めてくれるので、帰ったときの足裏の感触が明らかに変わります。
導入するときのポイントは、完璧な片付けをしてからスタートしようとしないことです。まずはロボット掃除機が通れる通路だけでも作り、その範囲で毎日運転してみてください。通るたびに床がきれいになっていくので、自然と周りの物も片付けたくなっていく方が多い印象です。
段差やラグの乗り越え性能、ゴミタンクの自動収集機能なども、実際に使っているお客様からの評判が分かれるポイントです。
最近人気の機種では、自動ゴミ収集ステーション付きでコスパの良いroborock Q7B+や、水拭きも一体で任せたい方に向いているAnkerのEufy X10 Pro Omniなどがあります。
どちらもアプリ連携で掃除エリアの指定やスケジュール設定がしやすく、忙しい方でも「気付いたら床がきれい」を実現しやすいと感じます。
ロボット掃除機の詳しい使い方やスケジュール運転のコツについては、クリーン家電ガイドのルンバの使い方完全ガイドで詳しく解説しています。特にペットの毛対策や進入禁止エリアの設定など、最初に知っておくと便利なポイントがたくさんありますので、導入前後にチェックしてもらえると失敗が減ると思います。
一日一か所の掃除習慣を作る
家電をそろえても、結局続かなければ意味がありません。そこでおすすめしたいのが一日一か所だけ掃除する習慣です。
例えば月曜日はキッチンのシンク周り、火曜日はトイレ、水曜日はリビングの床というように、曜日ごとに担当エリアをざっくり決めておきます。全部を完璧にしようとするのではなく、その日決めた場所だけに集中すれば良いので、気持ちの負担がかなり軽くなります。
コードレス掃除機は「今日は床の日」と決めたときにとても心強い相棒になりますし、ロボット掃除機を毎日のベースとして走らせておけば「今日はテーブルの上とキッチンの油汚れだけ」など、他の場所にエネルギーを回せるようになります。
スチームクリーナーも週に一回だけコンロ周りやレンジフード専用の日を作ってあげると、汚れが溜まりきる前にリセットできてとても楽です。
完璧よりも継続しやすさを優先
今日は疲れているから5分だけ、という日があっても大丈夫です。一日一か所というゆるいルールを守れていれば、掃除の仕方がわからない状態から「とりあえず動けている自分」に少しずつ変わっていきます。
掃除の仕方がわからない卒業宣言
ここまで読んでいただいたあなたは、もう以前のようにただ「掃除の仕方がわからない」と立ち尽くすだけの自分ではないはずです。
原因を知って、ホコリの動きや基本の順番を理解して、家電の力も借りながら少しずつ行動する準備が整ってきていると思います。
あとは今日できる小さな一歩を決めて、実際に試してみるだけです。
最初から大きく変えようとせず、まずはコードレス掃除機を手に取って玄関からリビングまで通り道だけを吸ってみる、ロボット掃除機のスケジュールを週に一度だけ設定してみる、コンロ周りにスチームクリーナーを軽く当ててみるなど、本当に小さなアクションで十分です。
その積み重ねが、いつの間にか「掃除の仕方が分かってきた」という実感につながっていきます。
このブログで紹介している家電や方法は、あくまで一般的な目安や一例です。正確な情報はメーカーや公的機関などの公式サイトをご確認いただき、機種やご家庭の環境に合った使い方を選んでください。
安全面や健康面で不安がある場合や判断に迷う場合は、最終的な判断は専門家にご相談いただくことをおすすめします。無理のないペースで、掃除の仕方がわからない自分から卒業していきましょう。
