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IH(アイエイチ)コンロの正しい掃除方法!汚れ別攻略法とNG行動

キッチン掃除

IHコンロの掃除、平らなガラストップだからすぐ終わりそうなのに、なぜかいつも苦戦していませんか?
実は私も家電量販店で働くまで、焦げ付きをゴシゴシこすっては傷をつけていました。

IHコンロの汚れには焦げ付き、油汚れ、水垢という3つの主要タイプがあって、それぞれ性質が違うんです。だから重曹やクエン酸、セスキ炭酸ソーダなど、汚れに合わせた洗剤選びが本当に大切なんですよね。

でも気をつけてほしいのが、メラミンスポンジやアルミホイルを使った掃除は絶対NG、ガラストップを傷つけてしまいます。

この記事では、IHコンロの天板からグリル、排気口まで、汚れタイプ別の効果的な掃除方法と、やってはいけないNG掃除、さらに汚れを溜めないための予防テクニックまで、家電店員として本当におすすめできる方法だけをお伝えします。

頑固な焦げ付きも、ベタベタ油汚れも、白いくすみも、正しい方法を知れば驚くほど簡単に落とせますよ!

この記事のポイント
  • IHコンロの汚れに合わせた洗剤の使い分け
  • ガラストップを傷つけずに焦げ付きを落とす道具と手順
  • グリルや排気口の簡単なお手入れ方法と予防アイテム
  • IHコンロ掃除でやってはいけないNG行動
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IH(アイエイチ)コンロの掃除|汚れタイプ別攻略法

クリーン家電ガイド:イメージ

ここでは、IHコンロの天板(ガラストップ)につきやすい主な汚れ、「焦げ付き」「油汚れ」「水垢(くすみ)」の3つのタイプ別に、効果的なお掃除方法を詳しく見ていきたいと思います。

あわせて、私がお客様からよく聞かれる「これって使っても大丈夫?」という掃除道具のNG例も解説しますね。

頑固な焦げ付きは重曹ペーストで

IHコンロ掃除で一番の強敵といえば、やっぱりガチガチに固まった「焦げ付き」じゃないでしょうか。吹きこぼれた煮汁や、お鍋の底についていた汚れが熱で炭化しちゃうんですよね。

この焦げ付き、見つけたらすぐに拭くのが一番なんですが、調理直後は熱いですし、つい後回しにしがち…。
気づいた時には真っ黒!なんてこともありますよね。

そんな初期の軽い焦げ付きには、まず「重曹ペースト」を試してみてください。
重曹は弱アルカリ性で、汚れを中和する力と、粒子による穏やかな研磨効果が期待できるんです。

重曹ペーストを使ったお掃除ステップ

  1. ペースト作り: 重曹(大さじ2~3杯くらい)に、ほんの少しずつ水を加えて、ペースト状に練っていきます。マヨネーズくらいの固さが目安ですね。
  2. 塗布とパック: 焦げ付きが気になる部分に、作った重曹ペーストを塗り広げます。その上から、食品用ラップフィルムでピタッと覆って「パック」します。
  3. 放置: そのまま20分ほど放置してください。ラップで覆うことでペーストが乾燥するのを防いで、アルカリ成分が焦げ付きにじっくり浸透していくんです。
  4. こする: 20分経ったらラップを剥がし、その剥がしたラップをくしゃっと丸めたもので、ペーストの上から優しくクルクルと円を描くようにこすります。
  5. 仕上げ: 焦げ付きが取れたら、固く絞ったふきんで水拭きし、最後に乾拭きで仕上げます。

なぜラップでこするのが良いかというと、スポンジやたわしと違ってクッション性があり、重曹の穏やかな研磨力と合わさって、ガラストップを傷つけにくいからなんです。これは嬉しいポイントですよね。

私も自宅で「ちょっと焦げ付いちゃったな」という時は、まずこの方法を試しています。

ご使用前の確認を!

ガラストップの素材やコーティングによっては、重曹の使用が推奨されない場合もあります。初めて試す際は、必ずIHコンロの取扱説明書をご確認の上、目立たない隅の方で試してから行ってくださいね。

クレンザーとラップで焦げを落とす

重曹ペーストで試してみたけれど、「うーん、まだ黒いシミが残ってる…」という、少し頑固になってしまった焦げ付きもありますよね。そんな時は、次のステップとして「クリームクレンザー」の出番です。

ここで使うクレンザーは、粉末タイプよりも粒子が細かい「クリームタイプ」がおすすめです。ガラストップになるべく傷をつけないためですね。そして、ここでも活躍するのが、なんと「食品用ラップフィルム」なんです。

手順はとても簡単です。

  1. ガラストップの焦げ付き部分に、クリームクレンザーを少量垂らします。
  2. 食品用ラップフィルムをくしゃっと丸めたもので、クレンザーの上から優しくクルクルとこすります。
  3. 汚れが浮いてきたら、固く絞ったふきんでクレンザーと汚れをしっかり拭き取ります。
  4. 最後に、洗剤成分が残らないようにもう一度水拭きし、乾拭きで仕上げます。

ラップでこする方法は、お客様に教えていただいて私も知ったんですが、スポンジでこするよりも力が分散しにくく、クレンザーの研磨効果が効率よく汚れに伝わる感じがします。それでいて、ガラストップに傷がつきにくい。本当によく考えられていますよね。

もし、これでも落ちないほど炭化して厚みが出てしまった焦げ付きの場合は、「専用ヘラ(スクレーパー)」で物理的に削ぎ落とす方法もあります。

ただ、これはガラストップを傷つけてしまうリスクも高いので、必ず「IH専用」または「ガラス用」と書かれたヘラを使い、刃を立てずに寝かせるようにして、そーっと剥がしていく必要があります。力任せは絶対にダメですよ!

専用クリーナーもおすすめ

「やっぱり傷が怖い…」という方には、IH専用に開発されたクリーナーもたくさん市販されています。家電量販店やホームセンターでも手に入りますよ。ペースト状で研磨剤が配合されているものなら、頑固な焦げ付きにも対応しやすいと思います。

油汚れはセスキやウタマロで拭く

炒め物や揚げ物をすると、目に見えなくても油って結構飛び散っているんですよね。IHコンロの天板がなんだかベタベタする…その原因は「油汚れ」です。

油汚れは、化学的には「酸性」の性質を持っています。なので、お掃除にはその反対の性質を持つ「アルカリ性」の洗剤を使うのが鉄則なんです。酸性の汚れをアルカリ性で中和させて、落としやすくするイメージですね。

アルカリ性洗剤の代表格といえば、先ほどの「重曹」もそうですが、油汚れにはもう少しアルカリ性の力が強い「セスキ炭酸ソーダ」がおすすめです。

セスキ水の作り方と使い方

水500mlに対し、セスキ炭酸ソーダを小さじ1杯程度溶かしてスプレーボトルに入れておくと、「セスキ水スプレー」が完成です。これ1本作っておくと、コンロ周りだけでなく、キッチンの色々な油汚れに使えるのでとっても便利ですよ。

使い方は、IHコンロの天板にシュッとスプレーして、布やキッチンペーパーで拭き取るだけ。ベタつきがスッキリ取れると思います。市販されている「ウタマロクリーナー」なども中性ですが、油汚れにも強いので、手軽に使いたい方にはそちらも人気ですね。

家電の力:スチームクリーナー

もしご家庭に「スチームクリーナー」があるなら、IHコンロの油汚れ掃除にも大活躍します!高温のスチーム(蒸気)が、洗剤を使わなくても油汚れを瞬時に溶かして浮き上がらせてくれるんです。除菌効果も期待できるのが嬉しいポイントですよね。

私もお店でアイリスオーヤマの「ハンディ スチームクリーナー STM-303」のような加圧噴射方式のものをよくご案内するんですが、ああいった高圧スチームが出るタイプだと、トッププレートはもちろん、操作パネルの隙間など、洗剤を使いにくい細かい部分の掃除にも使えるのですごく便利だと思います。

水垢のくすみはクエン酸パック

「焦げ付きもないし、ベタベタもしてない。でも、なんだかガラストップ全体が白っぽくくすんでる…」と感じることはありませんか?

そのくすみの正体、実は「水垢」なんです。

水道水に含まれているカルシウムやマグネシウムといったミネラル分が、拭ききれずに残って固まってしまったものなんですね。この水垢は油汚れとは逆で「アルカリ性」の汚れです。

ということは…もうお分かりですよね?
そう、お掃除には「酸性」の洗剤が効果的なんです。ご家庭にあるもので言えば、「クエン酸」がぴったりです。

クエン酸パックの方法

  1. まず「クエン酸水」を作ります。水200mlに対し、クエン酸を小さじ1/2杯くらいが目安です。これもスプレーボトルに入れておくと便利ですよ。
  2. IHコンロの天板全体がくすんでいる場合は、クエン酸水をスプレーしたキッチンペーパーを天板に貼り付けます。
  3. そのまま10分ほど放置して「クエン酸パック」をします。
  4. 時間が経ったらキッチンペーパーを剥がし、水拭きと乾拭きで仕上げます。

ガラストップのあの白っぽいモヤモヤが取れて、透明感が戻ってくると思います。

クエン酸の代わりに、お酢でも代用できますが、お酢はちょっとツンとしたニオイが残るかもしれないので、クエン酸の方が使いやすいかなと私は思います。

お店でも、「IHの天板が白くなっちゃって…」というご相談は意外と多いんです。専用クリーナーもありますが、まずはこのクエン酸パックを試してみる価値は十分ありますよ。

NGな掃除:メラミンスポンジ

クリーン家電ガイド:イメージ

さあ、ここからは、IHコンロのお掃除で絶対にやってはいけない「NG掃除」についてです。これは家電販売スタッフとして、声を大にしてお伝えしたい部分ですね。

まず一つ目。
水だけで汚れが落ちる魔法のスポンジ「メラミンスポンジ」です。

シンクの水垢掃除などに大活躍するので、IHコンロの焦げ付きにも使いたくなる気持ち…よーく分かります。

でも、IHコンロのガラストップにメラミンスポンジを使うのは、絶対にNGです!

なぜかというと、メラミンスポンジは、洗剤で汚れを「溶かす」のではなく、非常に細かい研磨剤で汚れを「削り取っている」からなんです。いわば、目に見えないほど細かいヤスリのようなものなんですね。

デリケートなIHのガラストップをメラミンスポンジでこすると、表面に無数の微細な傷(マイクロスクラッチ)がついてしまいます。一見キレイになったように見えても、実はコーティングが剥がれて、傷だらけになっている可能性があるんです。

そして、その傷に新たな汚れが入り込んで、かえって焦げ付きやすくなってしまう…という悪循環に陥ることも。シンクなどのステンレスには有効ですが、IHのガラストップには絶対に使わないでくださいね。

NGな掃除:アルミホイル

NG掃除の二つ目は、「丸めたアルミホイル」です。

ネットの掃除ハックなどで、「ラップの代わりにアルミホイルを丸めてクレンザーでこすると、焦げ付きがよく落ちる」といった情報を見かけることがあります。確かに、ラップより硬いので汚れを削ぎ落とす力は強いかもしれません。

ですが、これも私は全くおすすめしません。
というより、ほとんどのIHコンロメーカーがアルミホイルでの掃除を非推奨としています。

理由はメラミンスポンジと似ていて、やはり「ガラストップを傷つけるリスク」があるからです。
金属たわしがNGなのと同じですね。

さらに、アルミホイルは柔らかい金属なので、硬いガラストップ表面にこすりつけることで、目に見えないレベルの金属成分が付着してしまう「メタルマーク」という現象が起きる可能性があります。

このメタルマークがIHのセンサー機能に悪影響を与えたり、それがまた新たな汚れの起点になったりする可能性もゼロではありません。お使いのIHコンロを長く大切に使うためにも、アルミホイルでの掃除は避けるのが賢明だと私は思います。

IH(アイエイチ)コンロの掃除|場所別と予防テク

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さて、ここまではIHコンロの「天板(ガラストップ)」を中心にお話ししてきましたが、IHコンロのお掃除は天板だけじゃないんですよね…。

そう、あの「グリル」や「排気口」です。
見落としがちですが、ここも結構汚れるポイントなんです。

ここでは、ちょっと面倒なパーツ別の掃除方法と、そもそも「汚さない」ための賢い予防テクニックについて、詳しくご紹介していきますね!

グリルの掃除はつけおきが楽

お魚を焼いたり、トーストを焼いたり、便利なIHコンロの「グリル」。
でも、使った後のお掃除が…本当に大変ですよね。

特にあの「焼き網」!油と焦げ付きが複雑に絡み合って、スポンジでこすっただけではなかなか落ちません。

そんなグリルの焼き網や受け皿の掃除は、ゴシゴシこするより「つけおき洗い」が断然おすすめです!

グリルのつけおき洗いステップ

  1. 焼き網や受け皿など、取り外せるパーツをシンクに運びます。
  2. シンクに40℃くらいのぬるま湯を溜め、つけおき用の洗剤を溶かします。(花王の「マジックリン EXPOWER こびりつき汚れ用つけおきパウダー」など、グリル汚れに対応した製品がおすすめです)
  3. パーツを洗剤液に完全に沈め、そのまま2~4時間ほど放置します。
  4. 時間が経つと、あれほど頑固だった汚れがふやけて浮き上がってきます。
  5. あとはスポンジで軽くなで洗いするだけで、スルッと汚れが落ちるはずです!
  6. 最後に洗剤が残らないよう、よーく水ですすぎます。

力を入れてこすらなくていいので、本当に楽ちんですよ。

ただし、アルミ製の受け皿などは、長時間つけおきすると変色してしまうことがあるので、洗剤の注意書きをよく読んで、つけおき時間は守ってくださいね。

裏ワザ:片栗粉で油を固める

魚を焼く時、受け皿の油処理を格段に楽にする裏ワザがあるんです。それは、「片栗粉」を使う方法!

やり方は簡単で、魚を焼く前に、グリルの受け皿に水(300~400ccくらい)と片栗粉(大さじ4杯くらい)を溶かした「片栗粉液」を流し込んでおくんです。そのまま調理を開始して、焼き終わって受け皿が冷えると…なんと、溶け出た油と片栗粉液が一緒にプルプルに固まってくれます。それをペロンと剥がして捨てるだけ!受け皿を洗う手間が大幅に減るので、ぜひ試してみてください。

グリル庫内の臭いや汚れの落とし方

焼き網や受け皿はつけおきでキレイになっても、グリルの「庫内」はまた別問題ですよね。
特に奥の方やヒーター周りは手が届きにくく、油が飛び散ってそのままになりがちです。

最近のIHグリルは、庫内がフラットに設計されているモデルも増えて、調理後の拭き掃除はだいぶ楽になってきました。でも、使っているうちにだんだん油汚れが蓄積して、臭いも気になってきますよね…。

そんな時は、まずお使いのIHコンロに「お手入れ機能」が搭載されていないかチェックしてみてください。これは高温で加熱することで、庫内やヒーターに付着した油汚れを焼き切ってくれる機能なんです。

機種によって操作方法が違うので、取扱説明書で確認してみてくださいね。

油汚れの放置は発火の原因にも!

これは本当に注意していただきたいのですが、グリル庫内が油で汚れたまま調理を続けると、その油に引火して発火する危険性があります。安全のためにも、庫内の定期的な清掃や、お手入れ機能の活用は必須ですよ!

家電店員から見た「掃除が楽な」最新グリル

家電量販店で働いていると、「もうグリルの掃除が嫌で…」というお悩みから、IHコンロの買い替えをご相談されるお客様が本当に多いんです。

そんな「掃除の手間」を解決するために、今のIHグリルはものすごく進化しているんですよ!

メーカー グリル機能名(例) 掃除が楽なポイント
パナソニック IH&遠赤 ラクッキングリル なんと「焼き網」が無いんです!フッ素加工の「グリル皿」だけで調理するので、お手入れはこのお皿1枚だけ。しかも食洗機にも対応しています。
日立 ラク旨グリル&オーブン 浅溝の「ラク旨グリル皿」も洗いやすいですが、注目は上位機種の「フラットトッププレート プレミアム」。排気口の奥までガラストップで覆われていて、グリルからの油はねが天板に飛散するのを防いでくれるんです。
三菱電機 びっクリアオーブン グリル庫内の底面がフラットに設計されています。ヒーターの凹凸がなく、奥まで「さっと一拭き」で手が届きやすいのが特徴です。アルミホイルを敷いて調理すれば、受け皿掃除もほぼ不要ですね。

「掃除の手間を根本からなくしたい!」という方には、こうした最新モデルへの買い替えも、実は一番の解決策かもしれませんね。

排気口の掃除は奥までしっかり

クリーン家電ガイド:イメージ

IHコンロの奥にある「排気口」
ここ、意識して見たことありますか?

グリルを使った時の煙や熱気を逃がす場所なんですが、実は油を含んだホコリや、調理中の野菜くずなどが溜まりやすい、隠れた汚れスポットなんです。

お掃除するには、まず「排気カバー」を手前に引いて取り外します。このカバー、メッシュ状になっていることが多いですよね。

スポンジに台所用中性洗剤をつけて洗いますが、網目に詰まったガンコな油汚れには、「セスキ水」(油汚れのセクションで紹介しましたね!)を吹き付けてしばらく放置してから、使い古しの歯ブラシで磨くと落ちやすいですよ。

問題は、カバーを外した後の「排気口の内部」です。
奥が深くて手が届きにくいですし、下手に触るとホコリやゴミを奥に押し込んじゃいそうで怖いですよね。

排気口内部のお掃除方法

まず、内部が乾いている状態なら、家電の出番です!
「ハンディクリーナー」の隙間ノズルを使って、先に見える乾いたホコリやゴミを吸い取ってしまうのが一番安全で確実です。

私もお店でツインバードの「パワーハンディークリーナー」のような吸引力の強いモデルをおすすめすることがありますが、奥のゴミまでしっかり吸い出せると安心ですよね。

乾いたゴミを吸い取ったら、次はこびり付いた油汚れの拭き掃除です。
ここでは「割りばし」を使います。

  1. 割りばしに、ガーゼやウエス(繊維くずが出にくい布)を巻き付け、輪ゴムで固定します。
  2. これに「セスキ水」を染み込ませます。
  3. ゴミを奥に押し込まないよう、排気口の底から上へ「拭き上げる」ように動かして、汚れをかき出します。
  4. 最後に、水で固く絞ったキレイな布を巻いた割りばしで、洗剤分を拭き取って完了です。

ちょっと地味な作業ですが、ここがキレイになるとキッチンの空気もスッキリする気がしますよ。

排気口カバーで汚れ防止

「排気口の内部掃除、想像しただけで面倒くさい…」と思った方、多いんじゃないでしょうか。
私もそう思います(笑)

だったら、最初から汚れないように「予防」してしまうのが一番ですよね!
そこでおすすめなのが、後付けの「排気口カバー」です。

これは、IHコンロの排気口を物理的に覆ってしまうアイテムで、油はねや調理くずが内部に入るのをシャットアウトしてくれます。もう、これがあるのとないのとでは、掃除の手間が天と地ほど違いますよ!

今はいろいろな種類が出ていますが、お店でもネットでも大人気なのが、山崎実業の「tower」シリーズですね。デザインがシンプルで、どんなキッチンにも馴染みやすいんです。

「tower」シリーズの排気口カバー比較

  • フラットタイプ: 見た目が一番スタイリッシュで目立ちません。コンロ幅に合わせて伸縮できるものが多いです。
  • 棚付きタイプ: カバーの上がスパイスや調味料などを置ける「棚」になっているタイプです。コンロ奥のスペースを有効活用できるのが嬉しいポイント。

これさえ置いておけば、排気口内部の掃除はほとんど不要になって、汚れたらこのカバー自体をサッと拭くだけで済みますから、本当に「買ってよかった」と思えるアイテムの一つですね。

グリル使用時の注意点

排気口カバーを使う上で、一つだけ注意点があります。それは、「グリルを使う時」です。排気口を塞いだままグリルを使うと、熱や煙がこもって非常に危険です。

グリル使用時は、必ずカバーを外すか、後ろへずらして排気口を開放してくださいね(棚付きタイプは、後ろへスライドさせるだけでOKなものが多いです)。

毎日のIHコンロの掃除で楽々キープ

ここまで、汚れ別・場所別のお掃除方法を色々とお話ししてきましたが、いかがでしたか?

最後に、IHコンロを長くキレイに使い続けるために、私が家電店員として一番お伝えしたい「最大の注意点」「一番の近道」についてお話ししますね。

【最重要】「保護マット」は絶対におすすめしません!

IHコンロのガラストップを傷や焦げ付きから守るために、「IH保護マット」や「汚れ防止シート」を使っている方、いらっしゃいませんか?
シリコン製やガラス製のものがありますよね。

これを敷きたい気持ちは分かるのですが、私達家電販売員の立場からは、これらの保護マットの使用は「絶対におすすめできません」

なぜなら、火災や故障のリスクが非常に高くなるからです。

保護マットの重大な危険性

  • センサーの誤作動: IHコンロは、鍋底の温度をセンサーで正確に検知して火力を制御しています。マットを敷くと、このセンサーが「正確な温度を検知できなく」なり、安全機能が正常に働かず、異常過熱を引き起こす可能性があります。
  • 火災リスク(発火): 特に危険なのが「揚げ物調理」です。東京都が実施した安全性試験では、汚れ防止シートを敷いて揚げ物調理をしたところ、わずか11分ほどで発火したという報告もあります。
    (出典:東京くらしWEB「誤った使用方法による IH クッキングヒーターの事故に注意!」

過去には、大手メーカーが「誤使用により重大な事故に至る可能性がある」として、関連製品の販売を中止した事例もあるんです。

ガラストップは皆さんが思っているよりずっと頑丈に設計されています。小さな傷を防ぐというメリットのために、火災や故障という致命的なリスクを負うのは、絶対にあってはならないですよね。

一番の近道は「毎日のリセット」

結局のところ、IHコンロをピカピカに保つ一番の近道は、「汚れを溜めないこと」
これに尽きるんです。

汚れは、付いた直後が一番落ちやすいです。
時間が経って、冷えて固まって、さらにその上から加熱されて…と繰り返すうちに、あの頑固な「焦げ付き」に成長してしまうんですね。

だからこそ、一日の終わりに、コンロが冷えたのを確認してから、固く絞ったふきんで天板全体をサッと拭きあげる。油はねが気になったら「セスキ水」をスプレーして拭く。たったこれだけの「毎日のリセット」を習慣にするだけで、大掃除の負担が劇的に減るはずです。

この記事を参考に、ぜひ面倒な掃除から解放されて毎日気持ちよくお料理を楽しんでほしいなと思います!

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