毎日の掃除、どこからどこまで手を付ければいいのか迷ってしまいますよね?
完璧を目指して頑張りすぎて疲れてしまったり、逆に何もできずに罪悪感を感じたり。そんな悩みを抱えている方、実はとても多いんです。
私も家電量販店で働く中で、お客様から「掃除が続かなくて…」というお声をたくさん伺ってきました。
でも大丈夫。
掃除が続かない理由は、あなたの意志の弱さではありません。ただやるべきことが曖昧で、労力がかかりすぎているだけなんです。
毎日やるべき掃除と、週に一度でいい掃除をきちんと分けて考えれば、日々の負担はぐっと軽くなります。
さらに、食洗機やロボット掃除機、浴室換気乾燥機といった便利な家電を上手に活用することで、面倒な作業を自動化したり、汚れの発生そのものを予防したりすることも可能なんですよ。
この記事では、キッチンのリセット術から、リビングの簡単ルーティン、お風呂のカビ対策、トイレの自動化まで、場所ごとに具体的な方法をお伝えします。
家電のプロとして培ってきた知識を活かして、継続できるわかりやすい掃除のチェックリストと、最新家電を使った賢い掃除術をご紹介していきますね!
わかりやすい毎日の掃除チェックリストと継続のコツ

まずは毎日の掃除を「わかりやすく」するための場所別チェックリストと、面倒な掃除を「継続するコツ」について、最新の家電情報も交えながら詳しくご紹介していきますね。
ズボラでも続くキッチンリセット術
毎日の家事の中でも、キッチンのお片付けは特に大変な作業のひとつですよね。
でも、1日の終わりにキッチンを「ゼロ」の状態に戻す「キッチンリセット」という習慣を取り入れると、次の日の朝がとっても気持ちよく迎えられるんです。
とはいえ、疲れている夜に完璧を目指すのは大変…。
だからこそ、私たちを助けてくれる「家電」の出番なんです!
キッチンリセットで一番のハードルといえば、やっぱり「食器洗い」じゃないでしょうか。
私がお店でお客様とお話ししていても、「食器洗いが一番キライ!」という声、本当に多く聞くんですよ。
そんな方に、まず最初にご検討をおすすめしたいのが「食洗機」による自動化です。
「うちはキッチンが狭いから…」
「賃貸だから工事が…」
と諦めている方も多いんですが、最近はすごいんですよ。
例えば、Panasonicの「NP-TSP1」のようなモデルは、タンク式で工事が不要なうえに、奥行き約29cmというスリム設計。
ドアが上に開く「リフトアップオープンドア」なので、水栓にぶつかる心配も少ないんです。これなら置ける!と喜ばれるお客様、結構多いですね。
もう少し手頃なモデルだと、Sirocaの「SS-M151」なども人気です。
こちらも工事不要のタンク式で、後から分岐水栓に変えることもできる2WAY仕様。360°回転するノズルで洗浄力も高いと評判です。
食洗機選びのワンポイント
食洗機は、手洗いの約1/5の水量で済む(Panasonic NP-TSP1の場合)と言われていて、水道代やガス代の節約にもつながるのが嬉しいポイント。毎日使うものだから、環境にもお財布にも優しいのは大切ですよね。
食器洗いを自動化できたら、次は「シンク」と「コンロ周り」のリセットです。
シンクの汚れは、その日のうちにサッと洗い流すのが鉄則。
でも、スポンジでゴシゴシは面倒…。
そんな時は、「ソニックスクラバー」のような電動お掃除ブラシが便利です。
高速なモーター回転で、洗剤をつけてスイッチを入れるだけ。毎日のリセットが数秒で終わると思うと、やる気のハードルもぐっと下がりますよね。
油ハネが気になるコンロや調理台には、Sharkの「回転スチームモップ S7001J」のようなスチームクリーナーもおすすめです。
本来は床用ですが、高温のスチーム(水だけ!)で細菌やバクテリアを99.9%除去できるパワーは、キッチン周りの衛生管理にもぴったり。化学物質を使いたくない場所だからこそ、水だけでキレイになるのは安心だと思います。
「ズボラさん」でも大丈夫。
便利な家電を上手に使って、毎日のキッチンリセットを「頑張る作業」から「楽ちんな習慣」に変えていきましょう!
リビングの掃除は15分ルーティンで
家族みんなが集まるリビング。
くつろぎの場所であると同時に、ホコリや髪の毛、食べこぼしなどで一番汚れやすい場所でもありますよね。
ここをキレイに保つコツは、「完璧を目指さない15分ルーティン」を決めることだと思います。
リビング掃除のタスクは、大きく分けて3つです。
- モノを定位置に戻す(片付け)
- 床の簡易清掃(スポット掃除)
- 床全体の清掃(全体掃除)
この中で、家電の力を借りて効率化したいのが「2」と「3」ですね。
気づいた時の「スポット清掃」
パンくずが落ちてる、髪の毛が目立つ…。
そんな「気づいた時の汚れ」を放置すると、お部屋全体が汚れた印象になってしまいます。
ここでおすすめなのが、Sharkの「EVOPOWER DX」のような高機能ハンディクリーナーです。
リビングの隅にドックごと置いておけば、気づいた瞬間にサッと取り出して吸い取れる「ついで掃除」が習慣になります。
最近のハンディは吸引力もすごいですし、「フロア用電動ノズル」が付いているモデルなら、ちょっとした床掃除までこれ一台でこなせちゃうんです。
15分で終わらせる「全体清掃」
毎日のルーティンとしては、リビング全体を5分~10分でサッとかけられると理想的です。
ここで活躍するのが、「軽量でパワフル」なコードレススティッククリーナー。Dysonの「Digital Slim」シリーズや、Sharkの「EVOPOWER SYSTEM NEO」あたりが、お客様からの人気も高いですね。
Dysonはパワフルな吸引力と取り回しの良さが魅力ですし、SharkのNEOは1.5kgと軽量ながら、「iQセンサー」でゴミの量に応じて吸引力を自動調整してくれる賢さが嬉しいポイント。
「FLEX機能」で家具の下にヘッドがぐっと入っていくのも、掃除が楽になる秘密です。
究極の「自動化」と「予防掃除」
「15分すら面倒…」という方には、もちろんロボット掃除機が最強の味方です。
Narwal(ナーワル)のような高機能モデルなら、アプリで毎日決まった時間にスケジュール実行させるだけでOK。「床を掃除する」というタスク自体が、あなたのチェックリストから消えてしまいます。お店でも、「ロボット掃除機を導入してから、床掃除から解放された!」という喜びの声をたくさん聞きますよ。
さらに、家電店員としてもう一つおすすめしたい「究極の予防掃除」があります。それは「空気清浄機」です。
床や棚に積もるホコリは、もともと空気中を浮遊していたもの。Sharpのプラズマクラスター搭載機などの高性能HEPAフィルターが、床に落ちる前のホコリを空気中でキャッチしてくれるんです。これを置いておくだけで、床や棚に積もるホコリの量自体が減るので、結果的に他の掃除タスク全部が楽になる…というわけなんですね。
「スポット」「全体」「自動化」「予防」。
ご自身のライフスタイルに合わせて家電を使い分けて、賢くリビングのキレイを保ちましょう。
お風呂は「予防掃除」でカビ知らず
お風呂掃除で一番のお悩みといえば、やっぱり「カビ」と「水垢」ですよね。一度発生してしまうと落とすのが本当に大変…。
だからこそ、お風呂は「汚れてから掃除する」のではなく、「汚れないようにする=予防掃除」という考え方がとっても重要なんです。
毎日のリセットとしてやるべきことは、
- 最後の人が壁や床にシャワーをかける(泡や皮脂汚れを流す)
- 排水口の髪の毛を取る
- 換気扇を回す
といった基本的なこと。
でも、正直これだけではカビの予防としてはちょっと弱いんです。
カビが一番喜ぶのは「湿度」。
この湿度をいかに早く取り除くかが勝負なんですが、通常の「換気」機能だけだと、浴室全体が乾燥するまでに時間がかかってしまいます。
そこで、最強の「予防掃除」家電としておすすめしたいのが、「浴室換気乾燥機」の導入、または見直しです。
「カビ抑制」機能がすごい!
特に注目したいのが、Panasonicの「ナノイーX」搭載モデルです。これは、パナソニック独自のクリーン技術である「ナノイーX」を浴室内に放出することで、目に見えないカビの原因菌にまで届いて、その発生を抑制してくれるという優れもの。
お風呂から上がって「乾燥」ボタンを押すだけで、衣類乾燥と一緒に「カビケア」まで全自動でやってくれるんです。これはもう、「換気扇を回す」というレベルを超えた、「アクティブ(能動的)なカビ抑制」ですよね。
また、TOTOの「三乾王」なども人気の高いシリーズです。もしご自宅の電源が許すなら、「200V」タイプを選ぶのがおすすめ。100Vのモデルに比べて暖房も乾燥もパワーが格段に強いので、冬場のヒートショック対策とカビ対策(高速乾燥)を両立できます。
設置に関するご注意
浴室換気乾燥機の新規設置や、100Vから200Vへの切り替えには、専門の電気工事が必要になる場合がほとんどです。また、マンションの規約などで制限がある場合も。
「うちにも付けられるかな?」と思ったら、まずはお近くの家電量販店やリフォーム会社、電気工事店などに相談してみてくださいね。もちろん、正確な情報やご自宅の状況に合わせた判断は、専門の業者さんにご相談いただくようお願いします。
もうひとつ、浴槽や壁の湯垢・皮脂汚れが定着するのを防ぐ「ついで掃除」として、Epeiosなどの「電動お風呂掃除ブラシ(バスポリッシャー)」も便利です。浴槽の湯を抜いた後、これでササっとこすっておくだけで、週1回のしっかり掃除がぐっと楽になりますよ。
洗面所の「ついで掃除」アイデア

洗面所は、朝の身支度から手洗い、お風呂上がりまで、家族が1日に何度も使う場所。だからこそ、汚れも溜まりやすいんですよね。主な汚れ源は「髪の毛」と「水垢」、そして「ホコリ」です。
ここも「完璧」を目指すのではなく、使ったついでにサッとキレイにする「ついで掃除」の習慣化がカギになります。
特に気になるのが、ドライヤーを使った後に床に落ちる「髪の毛」。これをほうきとチリトリで…というのは、朝の忙しい時間にはちょっと面倒ですよね。
だから、洗面所にはぜひ「ハンディクリーナー」を常備してほしいんです。先ほどリビングでもご紹介したSharkの「EVOPOWER」のような、サッと取れるハンディクリーナーを洗面所の隅に置いておくんです。
そうすれば、ドライヤーを使い終わったついでに、床に落ちた髪の毛を10秒でサッと吸い取る。この「ついで掃除」が習慣になれば、洗面所の床はいつもキレイな状態を保てます。これは本当に楽ちんなので、ぜひ試してみてほしいですね。
水垢の「ついで掃除」
洗面ボウルや蛇口の水垢は、残念ながら家電で自動化するのが難しい部分です。ここは、使い終わったタオルやマイクロファイバークロスなどで、「ついでに水分を拭き上げる」のが一番の予防になります。
カウンターの上も、モノを出しっぱなしにせず、「ついでに拭き上げる」習慣をつけると、ホコリも溜まりにくくなりますよ。
もうひとつ、洗面所やランドリースペースでのお悩みとして「部屋干しのニオイ」がありますよね。これも、実は家電で「予防掃除」ができるんです。
おすすめは、Panasonicの「衣類乾燥除湿機(ナノイーX搭載モデル)」です。
お風呂のところでもお話しした「ナノイーX」が、部屋干しのイヤなニオイの原因菌を抑制してくれるんです。これはまさに、洗面所やランドリースペースの「空気」に対する予防掃除と言えるんじゃないでしょうか。
髪の毛はハンディで「ついで掃除」、ニオイは除湿機で「予防掃除」。家電の力を借りて、清潔な洗面所をキープしましょう。
トイレ掃除は自動化の時代へ
トイレ掃除って、できればあまりやりたくない家事の上位に入りますよね…。
でも、放っておくとニオイや汚れが定着してしまう場所でもあります。
トイレ掃除のコツは、「汚れてからまとめてやる」のではなく、「毎日1分でもいいからサッと拭く」ことです。汚れが定着する前に拭き取ってしまえば、大掛かりな掃除はそれほど必要なくなるんですよ。
とはいえ、毎日続けるのはやっぱり大変。
そこで家電店員として私がご提案したいのは、「掃除が大変なトイレ」を掃除する方法ではなく、「掃除が不要になるトイレ」を選ぶという視点です。
そう、今のトイレは「家電」なんです。
家電の力で「掃除を自動化する」時代なんですね。
その代表格が、TOTOの「ネオレスト(NEOREST)」シリーズです。
お店でお客様にご説明するとき、特に驚かれるのが「きれい除菌水」という機能です。これは、水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られる除菌成分(次亜塩素酸)を含む水のこと。
使用前に便器内にプレミストして汚れをつきにくくしたり、使用後や8時間使わない時にも、自動でノズルや便器内を除菌してくれたりするんです。
TOTO「ネオレスト」の自動おそうじ機能
- きれい除菌水:「菌」という汚れの根本原因を自動で抑制します。
- トルネード洗浄:少ない水で、渦を巻くように効率的に汚れを洗い流します。
- フチなし形状・クリーン樹脂:そもそも汚れが溜まる死角がなく、汚れがつきにくい素材を採用しています。
※「きれい除菌水」は、すべての菌を除菌できるわけではありません。また、使用・環境条件により効果が異なる場合があります。
「ネオレストにしてから、便器をゴシゴシこする本格的な掃除は、本当に月1回くらいになった!」というお声もいただくほど。これにより、毎日の「便器・便座を拭く」というリセット作業の負担も、心理的なハードルも、劇的に軽くなると思います。
「便器本体の交換は難しい…」という場合でも、諦めないでください。便座の交換だけでも「予防掃除」は実現できます。
TOTOの「ウォシュレット アプリコット」などの上位モデルには、便座から立ち上がると大・小を自動で判断して洗浄してくれる「オート便器洗浄」や、使用後に自動で強力脱臭してくれる「オートパワー脱臭」、そしてノズルを除菌してくれる「きれい除菌水」機能などが搭載されています。
もちろん、トイレスタンプやタンクに入れる洗浄剤といった「非家電」の予防ツールも有効です。
自動洗浄トイレ導入までの「次善の策」として、こういったものも上手に活用したいですね。
毎日の掃除はどこまでやればいい?
さて、ここまで場所別のお掃除を見てきましたが、結局のところ「毎日の掃除って、どこまでやればいいの?」という疑問が残りますよね。
これが曖昧だと、「あれもこれもやらなきゃ」と気負ってしまって、結局続かなくなってしまう…。実は、これが挫折する一番の原因なんじゃないかと私は思います。
だから、ここでハッキリと境界線を決めちゃいましょう。
掃除のタスクは、目的別に2種類に分けられるんです。
- 毎日のタスク(=リセット)
- 週1回以上のタスク(=ディープクリーン)
まず、「毎日のタスク(リセット)」の目的は、汚れを「完璧に落とす」ことではありません。「汚れの定着を防ぎ、週1回の掃除を楽にすること」が目的です。
だから、1箇所あたり1分~5分程度で終わる「リセット」作業だけで十分なんです。
一方で、「週1回以上のタスク(ディープクリーン)」は、定着してしまった汚れ(水垢や油汚れなど)をしっかり落とすための「プロジェクト」作業。
これは15分以上かかることもあります。
【目安】「毎日」と「週1回」のタスク分け
ご家庭によって汚れ方は違いますが、あくまで一般的な目安として、タスクを分類してみました。家電を導入することで、この「毎日」や「週1回」のタスク自体を減らしていくことができますよ。
| 場所 | 毎日のタスク(リセット) | 週1回以上のタスク(ディープ) |
|---|---|---|
| キッチン | 食器洗い、シンク洗い流し、コンロ・調理台拭き | シンクの水垢落とし、排水口パーツ掃除、家電の拭き掃除 |
| リビング | 床の簡易清掃(スポット)、モノの片付け | 床全体の掃除機がけ・水拭き、棚のホコリ取り |
| 浴室 | シャワーでの洗い流し、排水口のゴミ取り、換気(乾燥) | 浴槽・壁・床のこすり洗い、鏡の水垢落とし |
| トイレ | 便器・便座の拭き掃除、床の簡易拭き | 便器内のフチ裏掃除、壁・床のしっかり拭き掃除 |
(※この表は横にスクロールできます)
どうでしょうか?
こうして見ると、「毎日」やるべきことって、実はそんなに多くないと思いませんか?
「毎日はリセットだけで十分!」
まずはこの意識を持つことが、掃除を「わかりやすく」して、継続するための第一歩だと思いますよ。
家電で実現!わかりやすい毎日の掃除チェックリスト

ここまで、場所ごとのお掃除と「毎日どこまでやるか」の境界線について見てきました。
この章では、掃除を「継続するコツ」や「便利ツール」について、さらに深掘りしていきます。ここでも主役はやっぱり「家電」です!
継続するコツは家電選び
「掃除は習慣化が大事」
「1分掃除から始めよう」
…そういった「継続のコツ」を耳にすることは多いですよね。
もちろん、それも一理あるんです。
でも、私が家電量販店でたくさんのお客様を見てきて思うのは、継続の最大のコツは「労力を最小化すること」、これに尽きると思うんです。
そして、その「労力の最小化」を叶えてくれるのが、まさに家電なんですね。
家電が助ける「継続のコツ」2つの方向性
労力の最小化には、大きく2つのアプローチがあります。
1. 究極のコツ:自動化
これは、「継続の必要すらない状態」を目指すアプローチです。タスク自体を家電に任せてしまうんですね。
- ロボット掃除機:床掃除というタスクが「実行」から「スケジュール管理」に変わります。
- 食洗機:毎日の食器洗いという「作業」から解放されます。
- 自動洗浄トイレ:菌の発生を抑制し、「掃除の頻度」を激減させます。
2. 次善のコツ:フリクションの低下
これは、「やろう!」と思った瞬間に、0秒で掃除を開始できる環境を整えるアプローチです。行動の「面倒くささ(=フリクション)」を減らすんですね。
- コードレスハンディクリーナー:洗面所やリビングに常備。コードを出して…という手間がゼロ。
- 電動お掃除ブラシ:シンクや浴槽に常備。ゴシゴシこする「腕力」が不要になります。
「掃除が続かない…」と悩んでいる方は、もしかしたら「精神論」で頑張りすぎているのかもしれません。
「面倒だな」と感じる作業は、家電で「自動化」できないか?
あるいは「フリクション(手間)」を減らせないか?
ぜひ、家電選びという視点で「継続のコツ」を見直してみてください。
私たち家電店員も、そんなお客様の「面倒くさい」を解決するお手伝いをしたいといつも思っています。
アプリの賢い使い方
最近は、「掃除チェックリスト」のアプリもたくさんありますよね。「CAJICO(カジコ)」のように家事分担を見える化できるものや、「PikaPika」のように掃除箇所を可視化してゲーム感覚で楽しめるものなど、本当によくできています。
こういったアプリは、タスク管理やモチベーション維持にはとっても便利だと思います。
でも、ちょっと待ってください。
これらのアプリを使うには、掃除タスクを「手動で登録」して、終わったら「手動でチェック」するという作業が必要ですよね。つまり、「タスクを記録する」という新しいタスクが、実は増えてしまっている側面もあるんです。
そこで私がご提案したいのは、「管理アプリ」から「実行アプリ」へのステップアップです。
「実行アプリ」って?
それは、「家電と連携するアプリ」のことです。
例えば、Narwal(ナーワル)や iRobot といったロボット掃除機の専用アプリ。これは、単なるチェックリストではありません。アプリから「掃除開始」と指示すれば、アプリが(ロボット掃除機を通じて)タスクを「実行」してくれるんです。
これこそ、私が思う「賢いアプリの使い方」なんですね。
もちろん、「管理アプリ」でタスクを洗い出すことは第一歩としてとても重要です。でも、その次のステップとして、「このタスク、アプリで実行までできないかな?」という視点を持ってみると、お掃除がもっともっと楽になると思いますよ。
印刷できるテンプレートでタスク可視化
アプリもいいけど、やっぱり「紙」で見える化したい、という方もいらっしゃいますよね。
家族みんなが見える場所に貼っておいて、タスク分担に使いたい、というお声も店頭で伺います。
WEBで検索すると、「ClickUp」といったサイトが、印刷して使える無料の「掃除チェックリスト テンプレート」を提供していたりします。
こうしたテンプレートは、とても便利ですよね。
でも私としては、このテンプレートを「家電導入のための初期診断ツール」として使うことをご提案したいんです。
テンプレートを使った「家電診断」の手順
- まず、テンプレートを使って、今ご家庭でやっている掃除タスクをすべて書き出します。
- 次に、そのタスクの横に「頻度(毎日/週1回)」と「所要時間」「面倒くささ度(3段階評価)」を書いてみます。
- 書き出したら、全体を眺めてみましょう。
どうでしょうか?「面倒くささ度」が高く、かつ「頻度」が高いタスクが、いくつか見えてきませんか?
例えば、「毎日の食器洗い、所要時間15分、面倒くささ度3」とか、「週1回の床の水拭き、所要時間30分、面倒くささ度3」とか…。
それこそが、あなたが今一番「家電」を導入すべきポイントなんです!
テンプレートを「こなすべきタスク表」として使うのではなく、「どのタスクから家電で楽にするか」を見極めるための「診断ツール」として活用する。
ぜひ、そんな視点でテンプレートを使ってみてください。
究極の自動化「予防掃除」家電ガイド

この記事で、私は何度も「予防掃除」という言葉を使ってきました。
掃除の手間を減らすというユーザーの根本的な欲求に対して、「掃除の発生源を断つ」あるいは「汚れを自動で抑制する」という考え方です。
これこそが、私たちが目指すべき究極の「わかりやすい」掃除術だと思います。
ここでは、その「予防掃除」を実現してくれる家電たちを、カテゴリー別に一挙にご紹介しますね。
自動フロアケア:「床は汚れる前にキレイにする」
最も面積が広く、毎日必ず汚れる「床」。ここのタスクを自動化するのがロボット掃除機です。
Narwalなどのアプリ連携モデルで「毎日(あるいは不在時に)実行」するようスケジュールすれば、ホコリや皮脂汚れが定着するのを防げます。
iRobotの「ブラーバ ジェット m6」のような水拭きロボットと連携させれば、床のリセットは完全に自動化できますね。
自動エアクオリティ:「ホコリの発生源を断つ」
これは、掃除タスクの「総量」そのものを減らす、メタ的な予防掃除です。
主役は空気清浄機。
Sharpやアイリスオーヤマなどの高性能HEPAフィルター搭載機が、床に落ちる前のホコリを空気中で捕捉し、掃除の頻度自体を減らしてくれます。
自動ウェットエリア:「カビと菌を発生させない」
最も不快で手間のかかる「カビ」「菌」「ニオイ」のタスクを自動化する家電です。
- 浴室換気乾燥機:Panasonicの「ナノイーX」によるカビ抑制や、TOTO「三乾王 200V」による高速乾燥。
- 自動洗浄トイレ:TOTO「ネオレスト」の「きれい除菌水」による除菌・防汚。
これらは汚れが「発生」し「定着」する前に、家電が自動で介入・抑制してくれます。
高出力「ついで掃除」:「残ったタスクを1分で終わらせる」
最後は、自動化できない、あるいは自動化するほどでもない「スポット汚れ」に瞬時に対応する家電です。これは「予防」ではなく「即時対応」のツールですね。
- コードレス掃除機:Shark「EVOPOWER」や Dyson「Digital Slim」などの軽量ハイパワーモデル。
- スチームモップ:Shark「Steam Scrub S7001J」などの高温除菌モデル。
圧倒的な手軽さとパワーで、「ついで掃除」の実行率を100%に近づけてくれます。
【場所別】わかりやすい毎日の掃除チェックリスト
お待たせしました!
この記事の肝心な部分、これまでご紹介してきた「毎日のリセット掃除」を、場所別のわかりやすいチェックリストとしてまとめました。
完璧を目指さなくても大丈夫。
「今日はキッチンと洗面所だけ」というように、できる範囲で取り組んでみてくださいね。
- 食器を洗う(または食洗機をセットする)
- シンクをサッと洗い流す
- コンロ周りと調理台の油ハネや汚れを拭く
- 机やソファの上を片付ける(モノを定位置に)
- 床の目立つホコリや食べこぼしを簡易清掃(ハンディ等)
- ダイニングテーブルを水拭きする
- 最後の人が壁や床にシャワーをかける(泡・皮脂を流す)
- 排水口のゴミ(髪の毛)を取り除く
- 換気扇を回す(または浴室乾燥機を作動させる)
- 洗面ボウルや蛇口の水分をサッと拭き取る
- カウンターの上を整理し、拭き上げる
- 床に落ちたホコリや髪の毛を取り除く(ハンディ等)
- 便器・便座、フタをサッと拭き掃除する
- 床や壁のホコリをサッと拭く
- 砂やホコリを掃き出す(または掃除機で吸う)
- 靴を揃える(または、しまう)
家電の力を借りながら、この「リセット」を習慣にできると、週末の大掃除がぐっと楽になると思いますよ。
わかりやすい毎日の掃除チェックリスト総まとめ
ここまで、本当にお疲れ様でした!
「わかりやすい毎日の掃除チェックリスト」をテーマに、たくさんの家電をご紹介してきました。
この記事でお伝えしたかったのは、「わかりやすい」とは、単にリストがシンプルという意味ではなく、「実行が容易であること(=持続可能であること)」だということです。
そして、私たちの「実行」を最も簡単に、かつ強力にサポートしてくれるのが「家電」の力なんですね。
「毎日の掃除チェックリスト」は、私たちが「これを全部やらなきゃ!」と苦しむためのものではありません。「このタスクは、どの家電に任せよう?」と考えるための「診断ツール」なんだと私は思います。
最後に、この記事でご紹介した「予防掃除」と「ついで掃除」を叶える家電たちを、一覧表としてまとめておきますね。
ご自身の「面倒くさい」を解決してくれる家電を見つける参考にしていただけたら、家電店員としてこんなに嬉しいことはありません。
【総覧】毎日・予防掃除 家電マスターデータベース
あなたの「面倒」を解決する家電はどれですか?
| エリア | 課題・タスク | 家電カテゴリ | 具体的な製品名(例) | 特徴(なぜそれを選ぶか) |
|---|---|---|---|---|
| キッチン | 毎日の食器洗い | 食洗機(タンク式) | Panasonic NP-TSP1 | スリム設計、工事不要、AIエコナビ |
| キッチン | 毎日の食器洗い | 食洗機(タンク式) | Siroca SS-M151 | コンパクト、工事不要、2WAY |
| キッチン/浴室 | シンク・浴槽洗い | 電動ブラシ | ソニックスクラバー等 | 高速回転で「ついで掃除」時短 |
| リビング | 食べこぼし(スポット) | ハンディクリーナー | Shark EVOPOWER DX | ハイブリッド(ハンディ+床) |
| リビング | 部屋全体のクイック清掃 | スティック掃除機 | Dyson Digital Slim | 軽量、1台3役、パワフル |
| リビング | 部屋全体のクイック清掃 | スティック掃除機 | Shark EVOPOWER SYSTEM NEO | 1.5kg軽量、自動ゴミ収集、iQセンサー |
| リビング | 床の自動化(予防) | ロボット掃除機 | Narwal(各モデル) | アプリでスケジュール管理、音声操作 |
| リビング | 床の水拭き自動化 | ロボットモップ | iRobot Braava Jet m6 | 水拭き特化型、ルンバと連携 |
| 全室 | ホコリの予防(空気) | 空気清浄機 | Sharp KI-TS50 等 | プラズマクラスター、高性能HEPA |
| 浴室 | カビの予防(自動化) | 浴室換気乾燥機 | Panasonic(ナノイーX搭載) | ナノイーXがカビの発生を抑制 |
| 浴室 | カビの予防(自動化) | 浴室換気乾燥機 | TOTO 三乾王(200V) | パワフルで高速な乾燥・暖房 |
| トイレ | 菌・汚れの予防(自動化) | 自動洗浄トイレ | TOTO ネオレスト | きれい除菌水、トルネード洗浄 |
| トイレ | 菌・ニオイの予防(自動化) | 自動洗浄便座 | TOTO アプリコット | オート便器洗浄、オート脱臭 |
(※この表は横にスクロールできます)


